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詩ことばの森⑬「幽霊坂」

夏になると怪談を読みたくなります。怖い話は背筋が寒くなるものです。
本当に寒くなるものなのか、と思い、ある熱帯夜の晩に「恐怖の○○シリーズ」なるものを読みふけっていましたら、すごく怖くなって背筋がぞくぞくしてきて、たしかに体が冷えました。怖い話に触れていないときでも、誰もいない場所を一人で歩いていて、ふと誰かがいるような気配がして、怖くなることもあります。理由はわかりませんが、不思議なことです。

幽霊坂

夏の日差しのなかを
細い坂道は続いている

家々の塀が立ち並ぶ隅で
見知らぬ影が一人
私の方を見ていた気がして

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