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詩ことばの森(138)「彷徨う春」

彷徨う春

水色に黄色く染まる
川岸で祈るように
枝だけになった木が
立ち続けていた

不器用に飛ぶ鳥には
ちょうどよい止まり木
春らしい季節は人も集まり
風の音や草花の輝きに触れる

僕は彷徨うように歩いている
誰一人わからない自分の心を
抱いて歩きつづける

昔からそうだった
今も変わらない
こうして最期まで
歩いていくのだろう

(森雪拾)

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