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つべこべ言わずに地続きなら10月27日に立川市に来てくれ。

海上保安試験研究センターと言われて、その役割や立地がわかる人とは魂で握手をしたい。
けしてそうではないことにネガティブな感情を抱く必要はない。それほどにもマイナーな施設だ、そんなことは些事だ。

海上保安試験研究センター。
名前の通り、そしてこのアカウントが書いてきた通り推し官公庁である海上保安庁の持つ施設の一つ。
以前は横浜に存在していたが、立川市が立川広域防災基地としての役割を持つにあたり、横浜が手狭になっていたことと再開発計画に伴う移転が余儀なくされていたもあって、いざという時の本庁機能移管先としても機能するように整えられた施設である。

さて、主にここに存在するのは総務部である。
だがその前にちょっとだけお待ちいただきたい。そもそもその来歴をたどっていくと、始まりは明治元年である。

明治元年。
ちょっと昔、とかそういうレベルではない。150周年とかやってる今年にこのnoteが書けて、勝手に光栄である。
幕末からなんやかんやあってからの、明治。その元年、始まりの年である。

そもそも海上保安庁自体が第二次世界大戦の戦後発足組織であるが、水路部(現・本庁海洋情報部)が明治海軍から綿々と続いているのでそのあたりは問題ではない。

海とか一見全然関係なさそうな立川市に急に明治元年生まれが存在するのである。
ちょっとしたタイムトラベルも良いところだし、建物自体は平成になって建築されているのでもちろん新しい。
だが、内部の自負は、明治元年である。

ちょっとまずここでときめきませんか。ときめかなくても次に行け。

主務として、以前までは灯台そのものの製造などを担っていた。
つまるところ海とか一見全然関係なさそうな立川市に急に灯台の製造工場が現れるのである。
現在は稼働していないが、一般航海の際にはかつて行なわれていたフレネルレンズの研磨装置などを見ることができる。
なんかすごいぞ。

現在は試験研究の名の通り、以下の業務が主である。
・灯台や航路標識に関しての機材の開発
・新造船の計画にあたり回流水槽を利用した模型での動揺試験
・船に掲げる国旗や庁旗の耐久試験(海風は非情)
・海洋汚染防除のための油処理剤についての試験(基本的に海に流れた油は希釈して処理されるが、希釈するもの自体の毒性がとんでもなかったらとんでもない)
・船舶同士の衝突の際にいわゆる当て逃げ状態となった場合などに、船舶塗膜を鑑定してどの船舶か特定する
・写りの悪い写真画像を300枚くらい重ねて鮮明にする、音に対しても同じようなことをする
・海に沈んでもうダメかと思われた電子機器を復活させて中のデータをどうにかする
などなど、多岐にわたっている。
後半、あまりのことに感動した心情が多分に反映されているがいつものことだ。

つまり、なんかもう来歴からものすごいし現時点でやってることもものすごいからつべこべ言わずに立川に来てくれ。

なお回流水槽は建設当時、関東だかの広範囲で一番大きな規模を誇っていたそうだ。
すぐそうやってなんかすごいことしてるくせに表向き主張しないでしれっと日常会話で出してくる。好きが深まる。
それなら見出し画像も海上保安試験研究センターのどこかにしろよ、というのはごもっともだが、自分が参加しているとあらゆることに目がいっていて見出しに適した写真を撮るのが難しいのである。

だってあれですよ、何かあった時本庁から避難させるのヘリだからちゃんとヘリが大丈夫なような格納庫とヘリの部品とかが置いてあるんですよそんなんあったらまず外箱のロゴを撮るでしょう(個人の感想です)

例年であれば10月第2土曜日がだいたいの開催日であったが、今年は10月27日と少し遅めの開催となっている。
詳しくは推し官公庁のツイートをみてください。


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