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懐かしい曲に新たに出会う

少し前のこと、音楽番組を見た。いつもはあまり見ようと思うことはないのだけれど、ランキングが発表されていたらなんとなく興味がないものでも見てしまう不思議。

最近の音楽のランキングを見ていて思った。

私、最近の曲全然知らない

ランキングTOP10だか、20だったか忘れたけれどほとんど知らなかった。世間についていけていない感。というかついて行こうとしてないんだ。

聴き慣れぬ音楽が流れてテレビには曲名とアーティスト名が表示されているが、もはやどっちが曲名でどっちがアーティスト名なのかもわからない始末。

「好きなアーティストは?」なんて聞かれても私は今でも「レミオロメン」と答えるだろう。
粉雪で有名な3人組のロックバンドで数回ライブにも行ったことがある。そんな9年も前に活動休止をしているアーティストの名を挙げる。気づけばそれ以降私の中の音楽情報が更新されていないのだ。

しかし、自覚はある。
私は今はミュージカル音楽と懐メロを好物としているからだ。

仕事の帰りはウォークマンで音楽を聴く。今でもウォークマンだ。10年近く前の容量パンパンのウォークマンに有線のイヤホンを付けて。このまま10年前に突然タイムスリップしてもなんの違和感もないくらい自然に溶け込めるスタイルだ。
あとは、車の中で好きな曲をガンガンかける。やはりそこではミュージカル音楽か懐メロを主に流しては下手なのに熱唱して夫に運転に集中できないと怒られる。

懐メロは70.80年代の曲を聴くことが多く、90年代生まれの私にとっては先輩にあたる楽曲たち。だから懐メロなんて言うけれど懐かしいという感覚はほぼない。けれど、わかりやすくてストーリー性のある歌詞と覚えやすいメロディーにシンプルなリズムが癖になる。今の曲に比べてブラスが入っている曲が多いのもテンションが上がる。

最近では、仕事から帰って晩御飯を作る時にスマホを操作して音楽を流してからエプロンを付けて調理を始めるようになった。私の気分を高めてくれる懐メロと言われる音楽たち。


「学生街の喫茶店」ガロ



哀愁漂うメロディーが大好きで私のお気に入りの1曲。

この時代の喫茶店というと今では純喫茶と呼ばれるところを言うのだろうかと想像する。そしてずっとそんな喫茶に入ってみたいと思いながら常連さんばっかりだったら入りづらいなと未だに入れずにいる臆病な私の憧れだけが増していく。

曲中に出てくるボブディランって何者なんだろうかとネットで調べみたり、私の知らない世界がたくさん詰まっている。この軽快ともすごい暗いとも言えない絶妙なラインの曲調が心地よい。

作曲をされたのは最近お亡くなりになったすぎやまこういちさんという方だと亡くなられた時に知った。私の大好きな曲を生み出してくれた方だったんだと。

懐メロでどの曲が1番好き?なんて聞かれるとこの曲を挙げている。


「天使にウインク」松田聖子



松田聖子さんの有名な楽曲は数多あれど私はこの曲が1番好きだ。最初のしっとりとした始まりから途中でアップテンポになっていく。
そして何より松田聖子さんの声が綺麗で歌が美しい。

車の中でこの曲の前奏がかかると椅子を座り直して特に真剣に歌いたくなる1曲だ。歌いながらどうしてこんなに可愛く歌えるのだろうかと思考してみるも、途中で私の場合そんな感情云々じゃなくてそもそもの音程から見直した方がいいよと言われそうなレベル違いの話だと気づいて少し虚しくなる。

けれど、好きな1曲だ。



「STILL LOVE HER」 TM NETWORK




アニメシティーハンターのエンディング曲として使用されていた曲。私はつい最近知った曲だ。きっかけはこの夏に宝塚歌劇でシティーハンターの舞台が上演された事。
劇中ではアニメの楽曲が3曲、1番有名であろう「Get Wild」や「STILL LOVE HER」「City Hunter〜愛よ消えないで〜」が使用されていた。どの曲も私はほとんど聞いたことがなかった。

そもそもTM NETWORKさんとはT.M.Revolutionさんの御兄弟がなんかですかとすら思っていて、夫に「いや違うから」と無知な私は呆れられた。
そんなこの楽曲たちも私より先輩にあたる80年代に生まれた曲だ。私が産まれた時には存在していたこの曲をどうして30年も知らずに生きてきてしまったんだろうという後悔すらも感じる。

私は最近知ったこの3曲がとても気に入った。その中でも「STILL LOVE HER」はバラードなのだけれど「Get Wild」同様前奏を聴いただけで胸が高鳴る。歌詞も最初のフレーズだけでその世界観に持っていかれる感じがする。

どれも名曲すぎて車の中でシティーハンターの3曲が流れると、この時ばかりはうるさいとは言われず年の離れたシティーハンター世代の夫と2人で熱唱している。そんな事ができるのもまた楽しい。

今挙げた曲だけでなく70.80年代の曲は名曲ばかりだ。
中森明菜さんや、ピンクレディ、チェッカーズにチューリップ...挙げたらキリがないほどに名曲が揃っていて私は好きだ。



最近の曲をあまり知らない。もちろん今生み出される曲も私がよく知らないだけで素晴らしいに溢れているだろう。けれど、こうやって昔の曲に今新しく出会うことってあるんだなって思ったし、少し前の時代の曲でもこの現代で揺さぶられるんだと知った。

新しく出会う曲は何も今新しく出来た曲ばかりではない。この世には古くてまだまだ知らない曲はごまんとある。私にもまだまだ知らない音楽があるんだなって思うと昔の曲だろうと新しい曲だろうと出会いたくなる。大袈裟かもしれないが好きだと思う曲に出会えた時は運命の人に会えたような気分にすらなる。

だから、ふと流れてきた音楽に気を留めてみる。もしかしたら音楽の出会いも人生を変えてくれる1曲になるかもしれない。

この曲いいなぁと魂が揺さぶられたら、心のプレイリストに登録しようか。


なんて照れくさいセリフで締めてみる。


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