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このままだと私たちモブキャラは日本とともに心中してしまう。数の暴力を使いこなさない限り。

主人公とモブキャラ

芸能人、インフルエンサー、政治家、お金持ち。この世の中は、目立った人のみが、富や名声、権力を独占している。
いわば、彼らは社会の「主人公」である。

では、私たちは?
目立った才能、莫大な資産、由緒正しい家柄を持たず、「著名人」や「目立ちたがりのお友達」のSNSをただ眺め続ける、いわば、社会の「モブキャラ」である。

主人公たちは、沈みゆく日本の中でも、人々の注目を集めビジネスを成功させ、着実に資産を増やし、いつでも日本を捨て海外に移住できる準備を整えている。すでに移住を済ませ、日本で儲けた金をせっせと海外に落としている人もいるだろう。

私たちモブは、人目を惹くスキルや実績を持たないため、大きなお金を稼ぐこともできず、資産を作ることは難しい。学業、結婚、育児という、お金がかかるイベントも盛りだくさんであり、資産形成はますます困難を極める。今後、日本が危機的状況に陥り、金持ちが海外に逃げおおせても、モブのほとんどは日本と心中するしか道はないだろう。

モブたちの中にも、そんな状況に抗うため、必死に主人公をまねようと自己主張する人も出てきている。
しかしながら現状、主人公生産マシーンであるSNSでの表現は、テキストから画像、動画という流れをたどっており、ますます自分の内側や生活をさらけ出す形式に変化してきている。

根本的に、モブは、自分の外見や内面に自信はない。自分の私生活なんて、何のとりえも工夫もないルーチンや泥臭いものばかりで、人様に見せれるものではないと感じている。無理なハイテンション、無理な早口、無理な顔の加工に無理な小芝居、主人公には苦も無くできること、モブにとっては苦痛だ。大して良いと思わないものにいいねやリツイートすることも習慣にしないといけない。

先行して、モブキャラという用語を使ってしまったが、
ここで改めて、モブキャラの定義を確認すると、
「アニメーションやマンガの背景にいる主人公以外のその他大勢の群衆のこと」
だそうだ。
「背景」。この言葉はモブの圧倒的無力感を象徴している。

マンガの世界では、最初はモブキャラだったが、徐々に強くなり、いつのまにか主人公に格上げされるストーリーが良く散見される。

こういったストーリーが多い理由は、現実世界のモブは、漫画の世界くらい主人公になる夢を見たいからなのだろう。

しかし、現実に起こりえないことはモブ自身がよくわかっている。
今まで送ってきた人生がその証拠の裏付けをとっている。

小学校の頃は、自分より運動ができる子や、中学校の頃は自分より性格が尖っている子、高校や大学は自分より容姿が整っている子や明るい子、社会には自分よりたくさんお金を稼ぐ人など、さんざん見てきたのだ。そういった人たちと自分を比較し、追いつくため、マンガのような結末を期待しながら努力し、叶わなかった過去が山積みなのだ。最初から主人公みたいにはなれないと判断し、努力をあきらめた人もいる。

いつも主人公が歩んだ成功ストーリーを傍目で見させられてきた。

そして、モブキャラは、人生を通して、背景はいつまでも背景であることを悟る。主人公に変わることなど決してないと。モブは自分を慰め、自分の人生を正当化し、主人公に屈服することに何も感じなくなる。

これが、私たちモブの現状だ。
主人公とは異なり、モブにはいつでも代わりは存在し、いつどこで消えても誰も気にしない。人生における選択肢は常に少なく、主人公が当たり前に使える選択肢をモブが使えることはほとんどない。

モブキャラに残された最後の力「数の暴力」

最初に、はっきりさせておきたいのだが、モブキャラが主人公になるための再現性のある方法はない。

主人公がハウツー本やセミナー、コンサルなどを通じ、まるで再現性があるかのように主人公になる方法をうそぶいているかもしれないがそれは嘘だ。
主人公になれるかは「運」である。

賛否両論あるとは思うが、最近は「〇〇ガチャ」という言葉もある通り、運が主人公になるためのピースという考え方は、ある程度浸透している。

主人公になりたいと思うモブたちに、人生かけて「運」を待たせるのは、あまりにも詐欺的ではないか?
今この瞬間にも主人公たちは、もっともらしい言葉で「運」を語り、モブからお金を吸い取っている。

運を辛抱強く待つことだけがモブに残された唯一の現状打開策なのか?
否、そんな運を待つよりも、より再現性が高くモブだけに許された、
主人公を凌駕する力がある。
それは、「モブの数」である。
言い換えると、「数の暴力」。

アニメの世界では、大勢のモブがいようとも、最強の主人公の前にはなすすべがない。しかしながら、現実世界でこの事実は逆になる。最強の主人公は大勢のモブの前になすすべがないのだ。

数の暴力が以下に力を持つか、肌感覚でわかる人も多いだろう。
例えば、芸能人の不倫だ。
不倫をした芸能人に対し、SNSを通じて膨大な数のいいねやリツイート、批判が数の暴力と化け、ターゲットとなった芸能人が社会的に抹消されたことは記憶に新しい。

ここで、強めに主張したいのが、上の例で挙げた数の暴力は、SNSでたくさんの発言・リツイートができる「小数」の「SNS主人公」により生まれたものだ。モブキャラによるものではない。

ほとんどのモブキャラは芸能人の不倫や「SNS主人公」が騒ぎ立てるネタについてどうでも良いと思っている。
仮に芸能人の不倫というネタにおいて、モブが「数の暴力」を発揮していれば、「SNS主人公」など簡単にその数で撲殺し、各種メディアもここまで話題にすることはなかったのではないだろうか。

不倫のほかにも、政治家の不正、著名人の社会問題も、今ではSNSや各種メディアが震源地となり、「SNS主人公」による数の暴力が振るわれている。

この構造を客観的にみると、
「主人公により事は引き起こされ、主人公により事は拡散され、主人公により事態は収拾される」という、すべて主人公のみで完結するという、いわば「主人公循環社会」になっているように感じる。

今の社会にモブは一切関与していないのだ。考えてみれば当然で、主人公のお祭り騒ぎは往々にしてくだらないし、自分に飛び火してくるのを避けるため、関与しないことが合理的だ。関与するくらいなら、仕事や育児、学業と日々忙しいので、1秒でも長く睡眠をとっていたい。

モブが関わっていないという事実は、Twitterでの過激ツイートの内訳を見ると良くわかる。例えば、過激ツイートを見た人は500万人いるが、いいねやリツイートしてる人は数万人程度しかいないのだ。いいねやリツイートをしている「SNS主人公」の割合はたったの「1%」で、残り「99%」はそのツイートに興味のない「モブ」。

ぜひこれを機に、くだらない過激ツイートを見つけたらその内訳を確認してみてほしい。大多数のモブは過激ツイートごときに心を動かされないことがわかる。

もし、私たち大勢いるモブが「数の暴力」を行使すると、この「主人公循環社会」は簡単に壊せる。先のツイートの例もそうだが、モブの数の暴力は、SNS主人公の数の暴力よりよっぽど強い。だから、モブが力を行使すれば、テレビやインターネットは、モブの生活に寄り添った議論や社会問題への対応を深く考える場に変わるのではないか。少なからず、モブが日本とともに心中してしまうという深刻な問題は取り上げられるだろう。

うらせいふ1という数の暴力

しかしながら、モブによる数の暴力は、簡単には作れない。
モブはとても臆病で億劫な生き物なのだ。

もし自身の主張で、友達から気味悪がられたり、変な人に絡まれたり、家族が襲われたり、社会的立場を失うことになったらどうなるか。そういったことを考えてしまう。
また、わざわざ思ってることを発言するのもめんどくさい。自分の発言一つで世の中は何も変わらないことを知っているから、時間の無駄だと感じてしまう。

さらにモブたちは、様々なSNSや匿名掲示板、コミュニティ上に読み専門として薄く分布しているため、そもそも数の力を集約させるのが難しい。

そこで、モブの1人である私は考えた。

どうすれば、自己主張が苦手な自分が、危険に巻き込まれることなく、簡単に世の問題について主張ができるのだろうか。

めんどくさがりのモブたちを集約させ、数の暴力を達成する方法は何か。

それが「うらせいふ1」である。

うらせいふ1は2022年12月にリリースしたiOS、Android用アプリだ。
(インストール用のURLは最後にまとめて記載)

なんだ、ここまできて結局アプリの宣伝?と思う人もいるかと思うが、
できれば最後まで読んでほしい。

うらせいふ1ではただひたすら毎日多数決を行う。
なぜ多数決なのか? それは何かしらの意見を簡単に主張でき、匿名性が高く、数の暴力を扱える最も簡単な方法だからだ。
ルールがシンプルで誰でも理解でき、自身の意見を主張するために言葉を紡ぐ必要もなく、選択肢から選ぶだけ。そして、誰が選んだかという情報は破棄され、投票者の匿名性は担保される。まさに臆病でめんどくさがりのモブにはぴったりだ。

うらせいふ1は、ザ・SNSの機能である、いいねやリツイート、フォローといった機能を実装していない。コメント機能すら排除してある。
これは誹謗中傷や、アプリの中で二次的な主人公循環社会が作られることを避けるためだ。アプリの中ではどんな人も常にモブの1人としてふるまえるようにしたかった。

うらせいふ1は、
すべてのモブから毎日多数決の議題を受け付ける。日々モブとして生きる我々の不満や解せないこと、主人公たちが拡散しているくだらない問題について多数決を取れる。数の暴力を生み出せる装置になる。

ここで、具体的にうらせいふ1を使った数の暴力を考えてみる。
例えば、芸能人の不倫問題に対し、
主人公循環社会では、
「あんなに良いイメージで売ってたのに最悪」
「これ以上テレビに出るな」
という意見がバズったとしよう。

では、うらせいふ1で、
これらの話題の多数決を取ったとする。
正直、モブキャラにしてみれば芸能人の不倫なんてどうでも良いから、
満場一致で「くだらない」「もっとマシなこと話題にしろ」が多数派になることは想像に難くない。

この結果の違いをメディアはどう受け止めるだろうか?

小数だが過激な内容でバズっている主人公循環社会と、圧倒的な数の暴力を誇示し続けるうらせいふ1。

多分メディアは主人公循環社会でのネタを「話題になってます!」と堂々と報道できないだろう。

数の暴力を振い続ければ、主人公循環社会のくだらないバズは一掃され、うらせいふ1で行われた興味深い多数決について、メディアは扱うようになる。それに合わせ、メディアと癒着している政府も国会で扱うネタを変える。モブの数の暴力は次第に社会を侵食し、世間で取り上げられるネタを根本的に変え、モブが生活しやすい方向に働く。

今は、目立つ人、語る人の力が強く、
それが小数であってもなぜか拡大解釈され、大多数の意見とみなされる。
自己主張しないモブの意見は、当たり前だが無視されるのだ。

モブにも頑張って意見を言う人もいるが、数の暴力を使えていないので、
主人公循環社会にはどうしても響かない。

うらせいふ1はモブに数の暴力をもたらす。

ここで、申し訳ないが私の話をさせてもらいたい。
私は、しがないアラサーのプログラマーだ。特別なキャリアを持っているわけでも、自慢できる学歴を持ってるわけでも、突出した才能もない。
実家はかなり貧乏で、旅行をした経験もなく、家には本もなかった。お金をかけて習い事をした経験も少なく、学校も公立もしくは国立しか選択肢がなかった。当たり前のように奨学金という借金をして大学に行き、大学在学時は不登校になった時期や、卒業後に入社した会社に馴染めず、早期退社してフリーターをしていた時期もある。要するに、ザ・モブだ。

そんなザ・モブの私が、うらせいふ1を作りたいと思ったきっかけは、コロナ禍で、東京都が飲食店だけ、集中的に時短営業を強いていたことだった。
その動きを肯定していたメディアやニュースを見て私は疑問に思った。
この施策は本当に科学的なのか?
飲食店だけが割を食うことを社会は許容してるのか?
と。

調べたところ、飲食業界はその特性上、横のつながりが薄く、ロビー活動にも積極的ではない。そのため、票田につながらないことから、政治家は飲食業界の問題を冷遇する傾向にあると聞いた。

この事実から、結局社会は、数の暴力を使えない人たちが苦汁を飲まされる構造になっているのではないかと思うようになった。

他の社会問題についても、紐解いていくと、やはり「主人公にとって都合がよい」という判断基準が浮かび上がってきた。檻の中にいるような感覚になった。

それから、主人公循環社会を破壊したい、そう単純に思うようになった。

モブの「数の暴力」が生む未来

これから、うらせいふ1を通じて、
モブの人たちによる数の暴力を生み出していきたい。

YouTubeやTikTokなどの既存メディアも利用し、主人公に対して
モブの数の暴力を誇示していく。
いくら主人公が騒ごうとも数により圧倒する。

私たちモブは、一人でいても誰にも気にかけられないし、誰からも助けてはくれない。発言しても誰にも届かない。
何度も言うが、「数の暴力」こそが、主人公を凌駕できる唯一の方法だ。

モブの生み出す「数の暴力」は、
くだらない不倫話や芸能人の話しかしない、今のメディアの報道常識を変え、政治家が活動を省みるきっかけを作れる。1人勝ちし続ける「主人公」から富や名声を奪い返す機会を生むかもしれない。結果としてモブの選択肢は増え、日本と心中する未来を変えられる。というか、そういう未来が来ると信じないと今日を楽しく生きれない。

終わりに

まずは、私のようなモブの拙い話をここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。とても心お優しい方。

文中でも触れましたが、このままだと日本は主人公によりお金も時間も食い潰され、日本との心中が本当に現実味を帯びてきます。

今後、年金問題や社会保険の問題、介護の問題、自然災害問題など、大量の問題が日本に押し寄せます。

主人公はあの手この手で、そういった問題を私たちモブからひた隠しにし、養分を吸い続けてこようとするでしょう。そして私たちが心中するころには日本にはいません。

しかしながら、モブには数の暴力という圧倒的な武器があります。
この武器を使わないと日本の魑魅魍魎の問題に立ち向かうためのお金や時間を確保できません。
毎日のうらせいふ1での数タップが、モブやモブの子供たちの将来の選択肢を増やすきっかけになります。

どうか、ここまで読んでいただいた皆さん、面倒だというお気持ちは心から良くわかりますが、うらせいふ1を自分と関係のない話だと思わないでほしいです。よろしくお願いします。

うらせいふ1のインストールURLは以下になります。
iOS
https://apps.apple.com/jp/app/%E3%81%86%E3%82%89%E3%81%9B%E3%81%84%E3%81%B51-%E7%A7%81%E3%81%A8%E5%A4%9A%E6%95%B0%E6%B1%BA%E3%82%92%E5%8F%96%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%8B/id6444202148?l=en…

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