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ぬか床に挑戦しては腐らすを繰り返してきた私が、好みのぬか床を手に入れる事ができた2つの理由。|形から入る料理の楽しさ

タイトル通り、ぬか床をつくっては腐らせ約5年という年月を費やした私が、この度ようやく好みのぬか床を仕上げることができました。

その成功の理由を記録しておきます。

その前に、漬物と私とは。

皆さんは漬物は好きですか?
最近は「漬物が苦手」という人が多いようで、びっくり。我が家の旦那さんも苦手なほう。食べられない、というより食べる習慣が無いようです。

一方、私は漬物が子供の頃から大好きです。

母の実家である山形の家では当時、土間に昔ながらの大きな木樽を並べ、たくさんの漬物を漬けていました。夏にその山形の家から送られてくる小茄子の漬物は、いくらでも食べられるほど美味しかったし、
母が家で漬けていた白菜の漬物はほぼ毎食山盛りで食卓にでていて、メインのおかずでまずはご飯を1膳食べて、この白菜の漬物で巻いて食べるためにご飯をもう1膳…というくらい好きでした。
そうそう、学校から帰ってぬか床を漁り、漬物とお茶でおやつにする渋い子供でもありました。

私は胃腸が丈夫な方なのですが、それはひとえに子供の頃からほぼ毎食、手づくりの漬物を食べていたからではないか?と思っています。

(photo:大好きな麻婆茄子に、大好物の山盛りのきゅうりのぬか漬け。幸せ)

実家を出てからは、漬物は出来合いのものを買っていました。出来合いのものでも、美味しい漬物はあります。
葉山ステーションでたまに販売されている、手づくりのたくあんはちょっと甘めの好みの味でとても美味しいです。

でも、好みの漬物を探すのって、これが結構大変で。
しかも、毎日の食卓用に手軽に手に入れられて、ご飯と合って、心が落ち着く美味しい漬物…はさらに大変で。

となると、自分で漬けてみたくなります。
あの大雑把な母でも漬けていたんだし、簡単にできそうな気がします。

まずは、私にってのキングオブ漬物である「きゅうりのぬか漬け」を自分自身の手で、自分の好みの味に、漬けてみたい。

でも、美味しいぬか漬けができるぬか床を育てるって、これがまた結構大変で。

約5年くらい前から、
ぬか床をつくっては腐らせ
袋のままつくれるぬか床を用意しては腐らせ
していました…orz

ところが!
この度、まさに私にとってのキングオブ漬物「きゅうりのぬか漬け」を、バッチリ自分の好みの味に漬けることに成功しました!

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なぜ今回はその成功を手にできたのか?
それは
・「目につくところに置ける」「かっこいい容器」を買う
・「ショートカットできる材料」からカスタマイズを始める

の2点が理由でした。

理由1:「目につくところに置ける」「かっこいい容器」を買う。

これまでもぬか床容器はいろいろ買ってみたんです。
かっこよくてお洒落な容器も買ってみたんですけど、今回特に気にしたのは”目につくところに置ける”サイズ。

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私が今回使ったのは「えんける道具店」さんの「8合 加藤さんが作る甕 白」。直径約16cm、高さ約18cmほどで、我が家の冷蔵庫の野菜室にすっぽりはいるサイズです。

今まで使っていた容器はもっと大きかったので冷蔵庫に入らず、陽の当たらないパントリー(という、納戸)に置いていました。
そうすると、わざわざぬか床の様子を見に、かき混ぜるために、パントリーに行く必要があるんですよね。

そして、ついぬか床の存在を忘れる。
そして、腐らせる。

であれば、料理をする時に必ず目につくところに置く必要があるな、と思い、料理をする時に必ず見る冷蔵庫の野菜室に入れることに。

スタンドタイプのビニール容器に入ったぬか床も野菜室に入るんですけど(なんなら、もっと目につく冷蔵庫の冷蔵室に)、取り出しているうちにビニール容器の口に「ぬか」が付いて見た目がショボン…な感じになるのが気になります。

ちょっとでも「あ〜↓」が生まれると、触りたく無い気持ちが湧き、見なかったことにされ、存在を忘れる…の悪循環に陥ります。

そこで、容器はテンションの上がる「かっこいい容器」かつ「冷蔵庫の野菜室に入るサイズの容器」にしました。

野菜室に入るサイズだと、きゅうりは折らなきゃ入らないし、ぬか床の減りも早くてこまめに足さなきゃいけないし…と敬遠していたんですが、これが大成功。

目につくたびにかき混ぜるようになり、今の所半年ほどぬか床を育てています。

カメもシンプルなデザインがお気に入りで、野菜室で見つけるたびに気持ちがほっこりします。

理由2:ショートカットできる材料からカスタマイズを始める

粉末状の「ぬか」からぬか床をつくり育てるのは、過去何度やっても失敗しました。若いぬか床の味は、自分の好みの味と程遠く、理想に近づけるモチベーションが維持できなかったんだと思います。

そこで今回は、チャック付きのパックで販売されている「すぐ漬けられるぬか床」でショートカットしました。

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photo by Komerco)
長野県アイワさんのぬか床一夜漬< チャック>

合成添加物未使用に加え、

弊社「ぬか床一夜漬」は、株式会社アイワの創業者であり発酵学を専門としていた前社長の今井瑞博が考案し商品化したものです。弊社で独自に製造しており、熟成された状態で出荷し、チャック袋に入っていることで、便利に使えると評価をいただいています。

発酵学の専門家が開発した、
すぐに使える便利な点が気に入り、購入。

一緒に「補充用熟成ぬか 2袋セット」も購入しました。

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チャックの容器から、かめにぬか床を移植。

まずはこの状態で初漬け。
これだけでも美味しい。
すぐ食べられるのは、嬉しいね〜。

でも、もう少し乳酸系の味がほしかったので
・だし用昆布
・かつお節
・干し椎茸
・ヨーグルト
を少量づつ、ひとつ足しては味を見て、を繰り返し味を膨らませていきました。

ぬか床は水が出たり、漬けた野菜に付いたりして減るので、その時は「補充用熟成ぬか」を足し、都度足りなくなったうま味を足して…で育て、約3ヶ月ほど過ぎたあたりで自分好みのぬか床が出来上がりました!

(photo:ある日の朝ごはん。この日はきゅうり、茄子、山芋のぬか漬け)

自分好みの味に育ったぬか床は、とても可愛いです。
冷蔵庫に宝物が入っているみたいでワクワクするし、好みの一品があると思うと食卓の安心感がぐっと増します。

今まではここに到達できぬまま、ぬか床腐らせちゃっていたな…。

ぬか床から漬物を出して、付いているぬかを洗い、包丁で切ればぷ〜んと爽やかな良い香りがします。

食べれば歯応えの良い、まろやかな酸味のあるぬか漬けに仕上がっています。あ〜美味しい!

きゅうり、茄子、アスパラに茗荷…今の季節は夏野菜を漬けて、秋は秋の、冬は冬の野菜で楽しめるのもぬか漬けの魅力。

とはいえ、私はきゅうりのぬか漬けさえあれば大満足なんですけどね(笑)。

さあ、今日もぬか床かき混ぜよう〜。

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