社会人4年目で博士課程進学を考えたわけ

タイトル通りですが、4月から社会人4年目がスタートするとともに博士課程に進学します。
企業で研究開発エンジニア(実態はほぼSEみたいな感じですが)のキャリアを積みつつ、大学の研究室での研究に励み博士号取得を目指します。

記事を書く理由は、自分の考えを整理して記録しておくことと、未来の自分が迷った・辛くなった時にこの記事を読んで自分の原点を思い出せるようにするためです。

また、ほとんどいないとは思いますが、博士課程への進学を考えている社会人の参考になれば幸いです。

博士課程進学を選択した理由
一つ目は、自分にとって「これを極めました」と言える箔が欲しいからです。その欲求を満たしたい。要は自己満足です。博士号はその証になると思ってます(実際は極めるための第一歩にすぎませんが)。40歳になった時に「俺、この分野はやりきった」と自信を持って死にたい。

二つ目が、環境を変えて自分を追い込みたかったからです。仕事でも研究開発っぽいことはしていますが、学術的な研究ではありません。そのためより濃度の高い研究を行える(というか行わないといけない)場所を、お金をかけて作り出すことで、自分自身の生活が変わると思いました。実際論文などに触れる機会が入学前から増えているので、ここからさらに効果が見込めると思っています。

三つ目が、自分の将来(キャリア)を考えた時に博士号を持っていた方が有利に動くと考えたからです。といってもこの歳になっても正直キャリアプランといったものはないです。お金をある程度もらえて楽しい/好きなことを仕事にできて、ストレスなく働ければ良いと思っているので。つまるところのうのうと生きてる人間です。
でも今よりも楽しそうな仕事を見つけた時に、そのポジションに置いてもらえるような材料が欲しい感じです。
強めに主張したいのですが、博士号取得を目指すのは昇進や昇給のためではありません。
好きなことをやって、人生後悔したくないからです。

他にも、院生時代に論文誌に掲載したので博士号取得要件の半分を満たしていて、無理な道筋ではないと思ったことや、ぶっちゃけスリルが欲しかった気持ちがあったり、このまま30代までのらりくらりと生きるのが嫌だったり、海外で働いてみたいと思ったから等色々な理由があります。

海外で働くには、特に技術者は、博士号がほぼ必須だと聞きました。それを理由に道を閉ざされるのは嫌です。
それに最近は学部卒=昔の高卒、院卒=昔の学部卒のように学歴がスライドしている感じがしています。近い将来、理系は博士卒が当たり前だよね、となっても正直おかしくないのではと思ってます。これが良いか悪いか、理系/文系の区分けが残るのかはさておき、少なくとも日本の社会で生きている以上は学歴の影響を受けるので、そこで恥ずかしくないよう困らないようにしたい気持ちもありました。

あとはそうだなぁ。
ポケモンが作りたい!
ゲームの話ではなく。
ポケモンを現実世界に顕現させたい!
これが、高校生の僕が情報系を選択した大きな理由だったと思います。
今もこの気持ちは消えていません。
御社には最後の最後で落とされましたが。
生きているうちに上記を叶えることができる可能性を少しでも上げることができると思い進学します。

後で読み返して恥ずかしくない内容だよな、うん。

なぜ社会人4年目のタイミングなのか
今が最も自由だと思ったからです。
万が一、結婚したら自分の判断では就学できなくなるだろうし、仕事が忙しくなっても無理だろうと思います。
だから今です。
幸運なことに残業はそんなに多くないですし。
あと好きなアイドルが引退して趣味に割くお金と時間が減ったから!笑
あと今が一番若いから!
トリコも言ってた。思い立ったが吉日だと。

いや〜つらつらと書いたけど、ぶっちゃけ不安です。
仕事もあるし。
けどやりたいことをやるために、なんなら研究もやりたいことの一つなので頑張ります。
40歳で死んだ時に、満足した人生を送れたと胸を張れるように、今はそれが目標です。
そこまで頑張れ、自分。


興味のある人は次もどうぞ。

博士課程進学までの具体的な流れ
あくまで私の場合です。
実質的に内部進学になるので、筆記試験や面接がある場合は変わってくると思います。

まず前提として、私は院生時代にいた研究室に戻ろうと考えていました。一応、他の大学の研究室HPを見ていくつか目星をつけましたが、色々考えてやめました。主な理由は以下です。
・研究室のテーマがやりたい研究分野と合致しているという最も大事な要素でハズレがない
・教授の人柄を知っている
・研究室の雰囲気を知っている
・社会人ドクターとして受け入れてくれる(理解してくれる)
・奨学金を得られそう
・ギリギリ家から通える
等の理由から、古巣に帰ることを第一目標に動き始めました。これが4月下旬くらいです。

6月に入ってすぐに教授と面談をしました。
幸いなことに博士課程行くなら戻ってきて良いよ(というか戻るならウチだよね?)といった雰囲気で歓迎してくれたので、研究室選びはそこで終わりました。

ここから入学試験までは月一で教授と面談をして、研究テーマをどうするか相談していました。

6月時点で試験や手続き日程は発表されており、1月初めには入学後の研究テーマを書いて書類を出すだけの状態にしていました。

先ほど少し触れましたが、一応大学院時代の実績があったので2月の口述試問等はなしで書類のみで合格を頂けましたら。他の大学だと筆記試験もあるようなのでここまでスムーズにはいかないと思います。

ざっくりと書きましたが、博士課程進学に向けて動くなら1年前には動き始めると問題なく進むと思います。
一番大変だったのは、研究テーマ決めもですが、大学に提出する用の上司からの許可証を貰うことです。しかも物理の紙で。
仕事をしつつになるので、進学のメリットを話す必要がありましたし、理解を得る必要がありました。
同じく社会人ドクターを考えている人は、このことを念頭に置いて早め早めに動くことをおすすめします。

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