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博物館と図書館のこと「太田市美術館・図書館」

※2施設まとめて書いてるので、マガジンは「博物館のこと」「図書館のこと」両方。

3月10日 晴れ
太田市美術館・図書館

大学で知り合った親友に導かれた「群馬をめぐる旅」の途中で訪れました。
いつもは1記事1施設ですが、今回は1日に3施設の見学でしたので、次に「博物館のこと」と「図書館のこと」としてまとめて書きます。

太田市美術館・図書館は太田市にある太田駅の前にある、美術館と図書館が一緒になった施設。カフェも併設されてるから、ひととおり見てまわったあとに休憩することもできますし、いきなりコーヒーを飲むことだってできます。素晴らしい。
図書館とは思えないような構造をしてて、でもきちんとレファレンスコーナーとか視聴覚コーナーとかは存在する不思議な空間。設計者は建築家の平田晃久さんという方。どうやらここは「からまりしろ」という構造のようです。

私が感じたモノをそのまま書きますと、構造的には「同じところを通らずに、上から下まで帰ってくることができる」
外側(または内側)から登って、内側(または外側)から降りてくる。そこに各コーナー(レファレンスコーナー、視聴覚コーナー、児童書コーナーなど)を設置すると、資料の展開方法にも工夫が入ってどんどん変化して、新しい流れが生まれる。美術館という異色空間の併設、施設の屋上(3階から出られる)開放という形で移動の制限を取っ払って「憩いの空間」「開放された空間」を作ったことによって、今までの図書館をぶち壊しにかかっている。

という感じでしょうか。わかりづらいですかね。わかりづらいですね…
永遠に歩かせる高難度ダンジョンかと思ったら、迷わずに下まで帰ってこられる低難度ダンジョンでした。詳しく知りたい方は平田さんを検索してみてください。

親友の話によると、太田駅前の活性化のためにこんな形にしたそうです。図書館のみ、美術館のみだと足が重いヨ…って人には万々歳な気がしますよ。一緒のところにあるから「こっちも行ってみよっか」につながるし、人とモノ(本と芸術)が交差するような場所だから、いろんな人と交流する機会も増えそうじゃないですか?
資料の配架も工夫がしてあって、一般的な図書館みたいに棚が整列してるわけじゃなくて、内側の壁に沿って本が並ぶってイメージ。これで伝わります? しかも一部の棚の上に土足で上がれてしまうのです。上がってみたけどしっかりしてたから、踏み抜くことはありませんでした。
外側には基本的に本を置かないで(窓から日が入るから)、代わりに椅子とか座れる台座とか「人が物理的に休む」ものが多かったです。デザインも一般にいう「四脚背もたれつき」じゃなくて、四角いクッションみたいな感じ。

例によって館内の写真が撮れないので(基本的に図書館、博物館系は写真撮れないし拡散もできない)、私の文章だけでは伝わらないかもしれないですね。
そういうときは現地に行ってみてください。該当ホームページも見てみてください。

素晴らしき眺望。
駅だって、ひとっ飛び。

屋上から1階に降りる途中に美術館の入り口が。一部通れなかった螺旋階段は美術館サイドだったようです。

──

で、ここは太田市「美術館・図書館」なので、美術館もあります。ここからは美術館サイドのことを書きます。
訪問したときの展覧会は「本と美術の展覧会」シリーズの5回目にあたる展覧会。
「あるれる、うごめく、のめりこむ。─絵本原画とアートの空間─」(2024年2月23日〜5月26日)
まだやってます。興味がある方は、ぜひ行ってみてください。

恥ずかしながら、私は美術とか芸術とか、創作の世界に疎くて(実を言うと児童書も本の世界も怪しいところがある)から「〇〇さんの展覧会」とか「アニメの原画展」とかがあっても、なっかなか足が向かない。   
ミロコマチコさん、田島征三さん、舘野鴻さん…全員わかりませんでした。わからないならわからないなりに世界に飛び込んでやろうじゃん、ということで、事前学習なしでの突撃。絵本原画ということなので出版されてるもの(一部は未刊)の原画ということになります。
お三方とも、絵のタッチが独特で秀逸。特に舘野さんは描写が細かすぎて、絵なのに本物かと思うほど。観察と研究取材までして描いた精巧さと精密さには圧倒されました。逆にミロコさんは誰にでも親しみやすい描写で、でも自分を崩してないといいますか。こういうのいいなあと思いました。
そして田島さんの作品。絵本原画主体だからそこまでカゲキなものはないはず…と思ってたら、絵の素材(?)がキャンバスを飛び出しておりました。
自然の素材をそのまま使った作品ってことです。これは絵本原画とは「別物」として見なきゃいけないと思いました。

近づき過ぎたら、怒られた。
怪虫物語(実際に存在するんだって)。

お三方の絵本が展示室3で公開されてまして、実際に出版されてるものと舘野さんの研究ノート(一部)を読むことができます。
休憩がてら1階のカフェエリアに。物販も備えてる感じは美術館サイドだな〜と思いました。駅近くだから、外歩いてる人からは丸見えな感じします。
紅茶と、親友におすすめされたソフトクリームをいただきました。久しぶりに「ソフトクリーム」を食べたのでおいしかったです。

私、これといった「〇〇さんの作品が好き」というのがないのです。美術館もほとんどまわらず。博物館とか資料館とかが多い。それなのに学芸員の勉強してんだから、なんかヘンですよね。
この人、ちょっと変わってるんです。

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