全身が毛でおおわれている動物には欠かせない行為、毛繕い。身体中をなめまわしている姿を見て、キュンとしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

また、毛繕いといっても行う背景はさまざま。そのため、毛繕いについての学びを深めると愛しい気持ちが増幅するので、よりラビットライフが楽しくなることでしょう。

今回の記事では、毛繕いに関する基礎知識はもちろん、覚えておきたい毛繕いの注意点などもご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

うさぎの毛づくろいの意味は？

うさぎの毛繕いには、リラックス効果や毛並みのメンテナンスといった背景が隠されています。そのため、「日常的に行う毛繕い」と「平常心を保つため（ストレス緩和のため）の毛繕い」にわけることができるでしょう。

日常的な毛繕いの具体例をあげると、汚れの除去や毛並みの調整、不要になった毛の排除やコミュニケーション手段などがあげられます。

顔の毛繕いは、うさぎの場合 両手で行うことが大半。いつまでも眺めていたくなる可愛らしい仕草だと、うさ飼いさん達からも大人気の毛繕いです。

しかし一方で、平常心を保つために行っている毛繕いには注意が必要です。こちらの毛繕いは、「大丈夫！落ち着いて！落ち着いて！」と自分をなだめる自己ケアの心理が隠れている場合があります。そのため、不快感のもとになっている原因因子を排除する必要があるのです。

毛づくろいの頻度が多い場合は？

ストレスになる環境や原因が排除されないままでいると、毛繕いの頻度が多くなることがあるでしょう。また、頻繁に毛繕いをしているため、連結うんこ（毛で繋がっているうんち）が見られる場合も…。

うさぎは猫のように飲み込んだ毛を吐き出すことができません。そのため、お腹の中に飲み飲んだ毛がたまってしまうこと（毛球症）があるのです。毛球症（胃腸うっ滞）になってしまうと命にもかかわるため、日頃から毛繕いの頻度についても観察するようにしましょう。

毛づくろいの最中の鳴き声はなに？

うさぎは幸せな気持ち・嬉しい気持ちがあふれると、「ぷうぷう」と鳴き声のような音を出したり、「カチカチカチ」と歯をならしたりすることがあります。

これらの音は飼い主さんに撫でてもらっているときに発することが多い様子。耳心地のいい音を聞いて、心地よさにつつまれている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

うさぎを撫でているにもかかわらず心地よさが極限となってしまい、うたた寝をしてしまいそうになることさえあるでしょう。

毛づくろい補助アイテム！

普段は平気な場合でも、換毛期の毛繕いは飼い主さんのお手伝いが必須！毛球症予防のために、ブラッシングなどを行うようにしましょう。

ブラッシングの際には、ブラシやコーム、ゴム製ブラシやグローブ型ブラシなどを使用するのがおすすめです。

うさぎは犬などに比べ皮膚が柔らかく毛も細いため、低刺激タイプの毛繕いアイテムを選ぶのが基本。うさぎが気持ちいいと感じる素材のものを選ぶようにしましょう。

また身体の中からのケアアイテムとしては、パイナップルやパパイヤなどのドライフルーツをおやつとして取り入れるのがおすすめです。とはいっても、与えすぎると腸内バランスが崩れてしまうため、適正量を超えないように注意しましょう。

うさぎ様の催促は永遠…？

頭をなでている手をとめると鼻でグイっと催促をしたり、突然私たちの髪の毛をグルーミングしてくれたり…。毛繕いはうさぎにとってのコミュニケーションツールでもあるため、その仕草に注意を払うと、よりいっそう関係が深まることでしょう。

また、飼い主さんが髪をとかしていると うさぎも毛繕いをはじめることがあるでしょう。これは、ミラーリングという仲間意識の現われ。「いっしょのことをしていたい」という可愛らしい愛情行動です。ミラーリングの仕草がみられた場合は、仲良し度数100％の関係といっても過言ではないでしょう。

愛うさぎとのふれあいタイムを楽しもう！

意識をしなければ何の変哲もないただのうさぎの仕草ですが、仕草の背景を探ると愛情が増幅する秘密が隠されているケースがあります。うさぎは繊細で愛情深い生き物なので、積極的にうさぎの知識を深めると比例して愛しさが増すことでしょう。

うさぎとの生活は、思わぬ発見や気づきで“大好き”が爆発すること間違いなし！ぜひ、愛情と笑顔があふれる幸せなふれあいタイムを満喫してくださいね。

講師：ほしほしこ

息子の幼稚園からわが家にやってきた、ホーランドロップの「うさこ」との出会いで世界が一変！モフモフさが世界一・自己主張の明白さが世界一・かわいさが世界一と、うさこを溺愛する日々を過ごす。のちにうさこは唯一無二の相棒となり、波乱万丈な育児にも協力をする頼もしい存在に。

しかし現在、うさこがお空に帰ってしまったためペットロスと格闘中。うさぎのやさしい世界が広がる『うさぎの杜』で癒されながら、うさことの時間をあたたかい気持ちでふり返っている。