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喫茶店シリーズ

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ある街の片隅の、紅茶が美味しいと評判の喫茶店。もしこの店が必要になったときは、三人の青年と猫があなたの来店をお待ちしていますよ。※シリーズ化するかもしれません
運営しているクリエイター

記事一覧

アルタイルの行間⑥

「故郷に戻ったと聞いています。元々彼は映像作家志望で、故郷でちょうどそういった仕事の募集…

うさパイ
4年前
3

アルタイルの行間⑤

春輔の脳裏に、いつも窓口に座っていた青年の姿が浮かんだ。 「あの爽やかなお兄さんか。冬二…

うさパイ
4年前
5

アルタイルの行間④

「あの人、あれ以来店に来てなかったよな?」 冬二郎の淹れてくれたコーヒーを飲みながら、春…

うさパイ
4年前
4

アルタイルの行間③

「おい春輔、いい加減にしろ。お客さん困ってるじゃないか」 厨房から背の高い青年が姿を現す…

うさパイ
4年前
4

アルタイルの行間②

「これ、お客さんのだろ?」 春輔が差し出してきたノートの切れ端を目にした女性の顔が、みる…

うさパイ
4年前
8

アルタイルの行間①

「冬二郎、小包だってよ」 店の奥でパソコンのキーボードを叩いている眼鏡の男に、薄い色の目…

うさパイ
4年前
5

招待状に紅茶の移り香

「春輔、風邪を引きますよ」 窓を思いっきり開けて雑踏を眺めている青年に、カウンターの奥から眼鏡の男が声をかける。 「換気だよ、換気。それに俺、風邪なんて引かないし」 春輔と呼ばれた青年は気にする素振りも見せず雑踏へ身を乗り出していたが、どうやら飽きてしまったらしく、パタリと窓を閉めた。 「なあ、この店こんなに暇で大丈夫なのか?」 春輔はつまらなさそうにメニューをいじる。薄い色の瞳は、暇をもて余している、と眼鏡の男に訴えかけていた。 「いいんですよ、これで。この店は必要と