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真逆の人

昨年のGWは何をしていたんだっけ?と思い起こしてみると、風邪で床に伏せっていたのだった。どおりで印象が薄いわけだ。
(過去にShot Noteに投稿していた記事の転載です)

タイに5年暮らして、帰国して、最初のGWは床に伏せって終わったので、6年ぶりのGWという感覚だ。

もともと、GWの帰省や旅行は避けていて、引きこもってダラダラ過ごすか、近くにいる友達と会ったりするだけで、レジャーらしいことはあまりしてこなかった。

今回、思いつきで日帰りで熱海へ行くことにした。ワクワクして出かけていったものの、次々と、GWの洗礼を受けた。

東京駅の券売機前が、大混雑していた。特急列車が満席だったので、立ったまま向かった。
熱海駅から港に向かうバスも渋滞で進まず、乗る予定だったフェリーを逃した。
次の便で向かった初島。

着いたら、食堂がどこも行列で、1時間待ち。やっとありつけたお刺身定食は美味だった。
けれど、私は定食を食べながら、
「世間が休みでない日に休みをとれるようなライフスタイルを目指そう!」と密かに決意したのだった。

初島を1周して、またフェリーで熱海に戻って、熱海で夕食をとってから、電車で帰った。

自宅に戻ってから、1日を振り返り「お祭りみたいで楽しかったね」という夫。
その感想に、私は仰天した。

そういえば、まだ私たちが20代だったころのこと。
1泊で温泉旅行を計画していた日の朝、起きたら出発予定の9時だった。

もちろん、もっと遅い時間の出発であっても、旅館のチェックインには充分に間に合う。けれど、早めに現地に着いて観光したり、お昼ご飯は美味しいお蕎麦でも、と計画をしていたのだった。

寝坊したショックで呆然としていた空気を最初にやぶったのは私。
「今すぐ家を出れば間に合うよ?」と夫に問いかけた。
「え?お風呂も入っていないのに?」と夫。

前の日は疲れて、お互いにお風呂にも入らず寝てしまった。それに夜、お風呂に入っていたとしても夫は出かける前にシャワーを浴びるのが習慣だ。

夫のその言葉に私は
「え?これからお風呂に入りに行くのに?」と言った。
その言葉に、夫が仰天していた。

そうそう。我々、真逆の解釈をする2人なのだ。

私は今でも、「温泉に入りに行くのだから、前日、お風呂に入っていないことくらい何の問題もない」と考えている。

来年のGWは、また人ごみに出向いていって、「お祭りみたいで楽しかったね」と言っているのだろうか。別の連休を確保して、その分、せっせと働いているだろうか。

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