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「親の七光」のはずの豊田社長が嫌いになれない

親の仕事を継いでトップになった、いわゆる2世の社長について、ついついうがった目で見てしまう。本人の実力でそこまで上り詰めた人もいるのだと思うのだけど、どうしても「親の七光り」と思ってしまうのだ。

きっと、自分自身がサラリーマンの子供だから嫉妬なのだと思う。あくまでも偏見である。ただ、そんな中、トヨタ自動車の豊田章男社長だけは、どうしても嫌いになれない。

章男氏は、厳密には2世ではないけど、いわゆる豊田一族のひとりとして社長になっている。だから、まさに「親の七光り」のはずなのだけど、日々報じられる発言やインタビューなんかを見ていても「やっぱりすごいな」と思ってしまう。

最近はトヨタイムズと題した自社の広報(オウンドメディア)での活動も活発で、ある意味タレントのように出演している。トヨタとしても、会社の顔として、うまく利用しているので、まさにそれに乗らされているのだとは思う。

でも、今回、パラリンピックの選手村でトヨタの自動運転車が選手に接触した件について、翌日に動画で出演し、経緯の説明も行った姿を見ていると、改めて「嫌いにはなれない」と思った。

動画では、社長である自分に、いつどんな情報が入って、どう対応したのか。今考えられる原因、これからどうしていくのかなどについて、説明がされている。

一応メモは読んでいるが、事実以外は自分の頭の中で考えた情報を「自分の感情で話している」という印象を受ける。また、その発言内容も紳士的であり、非常に謙虚だ。

もちろん、日本一の企業なので、メディア対策はバッチリなのだと思うけれど、それでも、文章を棒読みするのではなく「あのー」、「えー」と、なんとかわかりやすく説明しようと話す姿には、好感を持てるのだ。

今や、トヨタの前の社長の名前も思い出せない。そのくらい、トヨタの顔として活躍している。

もしかしたら、トヨタ社長のような人がもっとたくさん出てくれば、「親の七光り」なんて言葉は無くなっていくのかもしれない。

https://toyotatimes.jp/sports/018.html


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