演劇と美術のプロジェクトの違い

9月に入り、じめっとした微妙に蒸し暑い日々がつづく。そのなかでからりとはれた9月4日の日曜日には、神奈川芸術劇場KAATまで足を運んで劇団快快の最新作『コーリングユー』を見にいった。

素晴らしかったとかよかったとか、わけがわからなかったとか、感想を語ろうと思えば取り止めもなく語れるのだろうけれど、なんだかとても大切なものを取り逃がしてしまいそうで、今はまだ体の中であたためておきたい。体の中にまばらにちりばめられた記憶の点が、ふと一つの意味を結んだり、別の意味を結んだりするが、いまはまだあの舞台の衝撃が、体の中でパチパチと記憶になりきれずに弾け続けている。

上演台本を買ったので、読み返して、思い出して、何か語りたくなったら誰かと語ろうかなと思う。

これもまた先月KAATで観劇した『さいごの1つ前』の作・演出をされた劇作家の松井周さんとの対談も公開された。メールニュースをぜひ購読いただけたら嬉しい。

さて、今日は演劇と美術のプロジェクトの違いについて、ふと思い出したことがあったので書き留めてみたい。

ここから先は

1,787字
マガジンの売り上げは、アートワークショップの企画や、子育てをする保護者やケアワーカーがアートを楽しむための場づくりの活動費(書籍購入、リサーチ費など)に使わせていただきます。

アートの探索

¥500 / 月

このマガジンは、アートエデュケーターの臼井隆志が、子育てのことや仕事の中で気づいたこと、読んだ本や見た展覧会などの感想を徒然なるままに書い…

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。いただいたサポートは、赤ちゃんの発達や子育てについてのリサーチのための費用に使わせていただきます。