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【UT RISE(旧Voice Up Japan 東大支部主催)】Change UTokyo -Let's Talk About Gender1日目第一部イベントレポート

こんにちは!UT RISE(旧Voice Up Japan 東大支部)です。今回は駒場祭2022の1日目に行われたゲストトークの内容をお伝えします。福井周さんをお招きして対談形式で行われたこちらの企画では、さまざまな社会問題に取り組む活動について、参加する周さんの思いについてお伺いしました!

登壇者ご紹介



ゲスト:福井周さん
1997年生まれ
国際基督教大学卒業
国際人権NGO 反差別国際運動(IMADR)スタッフ
認定NPO法人 世界の医療団 インターン
Voice Up Japan アドボカシーリーダー
その他支援団体でも事務局業務などに携わる

インタビュー・講演内容


まず周さんの経歴について簡単にご紹介をお願いします!


1997年生まれなので今年で25歳になります。2020年に国際基督教大学を卒業したあと、ギャップイヤーのような形でさまざまな活動に関わりました。今年からIMADRで仕事としてスタッフをしていて、つくろい東京ファンドなどでも事務局の手伝いをしています。去年は入管法改悪の問題に取り組みました。
中学生のころは炊き出しに参加し、高校生のころは新大久保などでのヘイトスピーチに対抗するデモや憲法9条関連のデモなどに参加しており、そのころは休日はデモに行く生活でした。大学ではストリートダンスサークルに入って、ダンスに打ち込んでいました!(笑)フットボールやストリートダンスが好きです。

Q1. IMADRには今年から関わっていらっしゃるということでしたが、具体的には現在どんな活動をされているのですか?


IMADRはレイシズムの問題に取り組む団体で、日本では在日コリアンへの差別や部落差別に対する取り組み、琉球やアイヌの人々などのマイノリティーに関するアドボカシー等を行っています。僕自身は広報の仕事をしています。例えば国際条約で何がどう決まるかってなかなかわからないですよね、そういったことを市民社会に伝える仕事です。

Q2. なかなか自力で勉強するのは難しいですよね。広報の大切さを感じます…。世界の医療団にも参加されているということでしたが、こちらではどんな活動をされているのですか?


世界の医療団は炊き出しや医療相談、生活相談を行っています。お弁当を配ったり、体調が悪い方にはボランティアの医師が相談にのったりという感じです。僕自身は直接相談に乗るというより事務局のファンドレイジングなどの仕事を手伝っています。

Q3. さまざまな活動に参加されてきているのですね。どんなきっかけで活動に参加されているのでしょうか?


人とのつながりがほとんどですね。つながりのある人に紹介してもらって…例えばVoice Up Japanは代表が大学の先輩でした。

Q4.周さんにとってのマイノリティの定義とはなんですか?


難しいですね。社会的に不均衡で低い立場にいること、と言えるかもしれません。逆にマジョリティってなんだ?と考えると、それは「普通」に暮らせている人だと思います。例えば今日僕は駒場東大前駅(イベント会場の最寄駅)まで電車で来て、少し遅れそうだったので急いで歩きました。でも、もし車椅子に乗っていたら急ぐことはできないですよね。事前に駅に連絡してお願いしなきゃいけない。同じように、感じなくていいハードルを感じている人がいる。ハードルによって被害を受けている人もいます。属性は複合的なので、その時々によってマジョリティであることもマイノリティであることもあるし、マイノリティ属性が重なってより交差的でひどい状況になることもあると思います。

Q5. 今の話に関連して、マジョリティ属性が重なっている人は社会問題にどう関わっていけばよいのでしょうか?


まず、自分が「普通」に暮らせていることが「普通」ではないと気づくことが必要だと思っています。そして、不均衡を変えるために行動する。具体的には署名するなどでしょうか。自分の特権性と葛藤していくことは大事だと思いますね。

Q6. さまざまな活動に関わっていらっしゃいますが、根底に一貫した問題意識はありますか?


できる限り多くの人が「普通」に暮らせる世の中がいいと思っています。みんな笑ってなくていいけど、不条理で涙する人がいるのはおかしいですよね。

Q7. マイノリティの権利にまったく関心を向けない人にどのようなアプローチをすればよいのでしょうか?


ふた通りあると思っています。一つ目はわかっている人に話を伝えていくこと。わかってくれる人に話をすることは大事です。その人に言われたらわかるという人もいると思います。僕が話しても伝わらない人でも、あなたから話したら伝わるかもしれない。
二つ目は、問題の切り取り方を変えてみること。例えば外国人材に興味がある人には、そういう意味でも人権は大事ですよね、といったような利害関係に重きを置いた伝え方を最初はしてみるとか。ただ、人権より利害関係が大事ということにならないようにかなり注意する必要がありますね。

誰も不条理で涙することなく、普通に暮らせるようにー
率直な思いを原動力に、社会問題に取り組み続ける周さんの言葉や姿に触れられた貴重で素敵な時間でした。東大支部メンバーも改めて自分の原動力となる思いを呼び起こし、少しずつでも社会を変える取り組みに力を注ぎたいと感じました。


終わりに


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