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【思考録】自分の足で立つしかないのだから -2月編/23-

 社会に生きる人間が何らかの活動をするにあたり、必ず何かを費やさなければならない。なんて、大げさなことをここに書いているが至極当たり前なことでもある。

就職活動にも金はかかる

 ハローワークを使って仕事を探すことは実は初めてではないのだが、その当時と明確に違うのは金銭感覚であった。些細な出費であっても、時間がかかってもなんとか頭の中で計算する。あとで家計簿に残すとはいえ、今この時、財布から取り出す必要のある金はいくらなのかを、計算の苦手な頭でなんとか数字を出した。
 後で弁護士と法テラスに提出するための家計簿を作るためにも、明確にしなければならない。

パソコンを使って効率的に。

 驚いたところとしては『履歴書は手書きでなくてよい』ということだ。
 いや、もしかしたらそれが常識なのかもしれないが、三十歳の再就職となると手書きである必要はないらしい。新卒や二十代半ばなら手書きの方が印象が良いのだそうだ。
 なんだその、その……。いい言葉が見つからないが、素直に「そうなんですね!」とは言い辛い部分だった。
 ちなみに、手書きをすることが多い仕事であったり、履歴書を手書きするよう指定されていた場合はこの限りではない。両者とも数は少なく、ハローワークの相談員も「あるのは知ってるが見たことはない」とのことだ。相談員がハローワークに務めてどの程度なのかは分からないが。
 確かにパソコンで作れば書き損じるたび、頭を抱えてやる気ゼロになることもない。一旦書いてしまえばあと修正するのは通勤手段と自己アピールくらいなものだ。

使ったツール

 これを書くのに使っている、私の日常使いのノートパソコンにはWord、Excelが入っているので作成準備には特に困らなかった。
 履歴書はウェブ上にExcelのテンプレートが存在するほか、ハローワークの方でも作ってあるのが存在するようで、私は後者を使わせていただいた。もしWordやExcelが無い場合は互換性のあるフリーソフトがあるのでそちらでも良いかもしれない。
 職務経歴書もウェブ上にテンプレートが存在する。私はWordで見つけたのでWordで作成した。もしかしたらExcelでもあるかもしれない。履歴書と違い、基本的にこれは修正しないで使いまわせるので大変助かる。
 もう一つ、郵送する場合には送付状も必要になる。こちらもテンプレートが存在するし、ハローワークでも紹介された。
 必要なのは「あなたが作成すること」であり、テンプレートを流用することに問題はない。
 私は以前なら『オープンオフィス(OpenOffice)』というものを使わせていただいていたが、完全互換ではないのでテンプレートが崩れることがあるので注意。現在では『オープンオフィス』の開発が終了し、現在ではその開発者が新しく携わっているオフィスソフトがフリーソフトとしてリリースされている。
 そのほか、製品版のお試し期間に使うという手もあるが、私はちょっと気おくれがするので出来ない。あくまで手段の一つである。

その他、有償だが必要なもの

 クリアファイル。これに必要書類を入れてから封筒へ入れる。クリップでも良いそうだが、郵送中に汚れたり濡れたりのリスクから守るし、クリップよりはバラける心配がない。
 なにより私は個人的に使いたいので(仕事中はもちろん、現在はいろんな書類に囲まれているので)、購入することを選んだ。百円均一にて、十枚で百円と消費税で購入できる。


 証明写真。私が学生の時分は三百円だか、五百円だかだった気がするのだが、現在の私の近所では八百円であった。……ほぼほぼ千円じゃないか!
 証明写真は失業給付の際にも必要になるのでまあ、無駄にはならないし、証明写真がある数だけ応募してみるという区切りにはなる。

 印刷料。これが地味にかかる。履歴書はA4サイズが二枚。職務経歴書も二枚、多ければ三枚。あと送付状を印刷しなければならない。私は送付状、履歴書二枚、職務経歴書二枚がワンセット。これを六社に送付したので……さらに添削用に最初は印刷したので……。
 コンビニ印刷は一枚十円。一回送付するのに必要なのは五枚なので五十円。これを六社分で三百円。計算は合っているか?

 郵送料。送付書類をクリアファイルに入れている時点で、封筒が大判のものを使うのは決まったようなものだ。そもそも、履歴書を送付する際には折り曲げない方が良いのだそうだ。私が新卒時代にはそんな話、無かったと思うのだが。
 大きい封筒、もちろん印刷して出した送付書類はA4なので封筒もA4のものである。切手の料金を調べるのも良いが、一円も無駄を出したくなかったので私は郵便局に直接持ち込んだ。一通百四十円。
 弁護士にも書類を郵送したことがあるが、その送料もなかなか辛いものがある。

ありがたくも使わせて頂いたもの

 ハローワークの相談員から、履歴書を入れるための白い封筒(履歴書同封の旨が赤い字で書かれ、同色で四角に囲ってあるもの)を余分に頂いた。無ければまた百円均一で購入するところだった。手書きの文字に自信がないので、余分に頂いたことは心のゆとりを生んだ。どれほど字が美しくないかはここで察していただければよいと思う。

 就職が決まって時間とお金に余裕が出来たらペン字を学んでみようかな、などと。

 頂いた物ではないし、私はそうしなかったが、郵便局にはノリがある。いや、勢いとかではなく、糊だ。接着糊。郵便局に預ける前に、中身と送付先とを確認してそこで糊付けして封をすれば中身が違うなんて致命的なミスを防げる。若干図々しく思うかもしれないが、こちらは金がないので多少は図々しくした方が今後も生きやすくはなる。
 どうしても何かが囁いて出来ないなら、窓口の方に「糊をお借りしても良いですか」と聞いてみると良い。駄目とは言わないだろう。

 印刷料を浮かせるため、私はnanacoを利用した。セブンイレブンのポイントカードだが、印刷でこのポイントが利用できる。近所にイトーヨーカドーもあり、古紙やペットボトルでのポイント貯めが出来るので個人的には大いに助かった。今の自分は過去の行いのために陥っているが、もしもの備えでもないのに役立ったのは有難い。

損得勘定する暇はない

 これだけ抑えに抑えても、減るものは減る。金とは増やすために使うことが理想なのだそうだが、私は好きなことのために使うために少し多めにほしいと思っている。
 何となくお気づきかもしれないが、私の趣味はややインドアで、小説やゲームが比較的大きくウェイトを占めている。さらに人付き合いや、応援したい作家さんのため、ゲームの達成感を得るために金が必要だ。
 抑えられる部分は抑えるのは、使うときに満足できる使い方をするためだ。幸せの一つはここにある。
 私はそのために就職活動を行うことが出来たといえる。

 

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