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バンド演奏時に客観的な耳を持とう!

こんにちは。ウタタネのWataruです。

最近ギターのことばかり書いてますが、今回はギターに限らずどんなパートにも言えることを書いてみます。
オリジナル楽曲で初めて活動を始めたくらいの方々に読んで頂ければ嬉しいです。

みなさん、ご自身のバンドでライブなどで演奏しているときって何考えてますか?

Aくん:
「そりゃー、あれだ。曲の構成とかさ、次に来るコードってなんだっけ、あ、あれだ。とかさ。」
Bさん:
「私はボーカルなので歌詞かなぁ。歌詞が飛んじゃうのが怖いから次の歌詞のこととかを考えてるかな。」
Cくん:
「僕は無心ですね、何も考えてないです。」

・・・ふむふむ。

確かに曲がリアルタイムで進んでいくので、曲中って結構忙しいですよね。
人それぞれ色々だと思いますが、進行上に起こる次のことを考えてる人が多そうですね。
そうしないと、反応が遅れちゃいますから当然だと思います。

それでは、演奏中って何を聴いてますか?

Aくん:
「うーん、あれだね、自分の弾いてる音じゃないかな・・・やっぱ。」
Bさん:
「そうね、私も自分の声かな。モニターを聴きながら。じゃないと音程外しちゃうもん。」
Cくん:
「ぼくは、頭の中の声ですね・・・。」

・・・なるほど。

そりゃそうですよね、自分の音が聞こえないと演奏にならない。
演奏者はやはり自分の音に気を使って行くものです。
で、熟練すればするほど、「あー今のうまくできなかったな―」とか気になって、終わったあとその部分を練習したりしますよね。
そういう風にPDCAを回していって上達していくものです。

でもそれって、実はトラップかもしれないのです!

例えばスタジオで録音したものを聴いている時・・・。
どうです?ついつい自分のパートばかり聴いてしまいませんか?

ハイ、そこがトラップです。
もう耳が演奏者モードになってしまっちゃってる可能性があります。

もちろん自分の音を聴くことは、とても大事な確認作業です。でも、

「あ、あの部分、2弦が鳴ってないな・・・練習しなきゃ。」
「あの部分、どうしても上がり切らないのよねぇ。またフラットしちゃった。」

とかに気が囚われてしまって、肝心のアンサンブルが聞こえなくなってしまってる恐れがあります。
そういう確認はバンドじゃなく、個人の練習でやったほうが良さそうです。

その部分、別パートの人が何弾いていたか、楽器隊の人は歌の歌詞は何だったか、聴いてましたか。

Aくん:
「・・・あれっ?聴いてるようでいて聴いていなそうな気がしてきたぞ。」
Bさん:
「・・・わたしも。」
Cくん:
「・・・頭の中の音以外聴いてない。」

ちょっと考え方を変えて、お客さんがどう聴くかを考えてみましょう。
演奏形態やジャンルなどにもよるかと思いますが、例えば歌ものの場合、大部分の人はボーカルを伴奏全体とともに聴いている感じかと思います。
もちろん「お客さんがギタリストだったらギターを聴いちゃう」とかはあると思いますが、そうでない場合は一般的に歌を聞くと思います。

それなのに演奏者が自分の楽器ばかり聴いていたら・・・。
・歌の邪魔になるギターを弾いてしまっている。
・キーボードの低音とぶつかるベースラインを弾いてしまっている。
・コーラスとストリングスがぶつかってしまっている。


・・・などなど、様々な弊害が出てても気づかない!という状況になることがあります。

そして「なんかへんじゃない?」と一番はじめに気づくのがお客さんだったり・・・。
考えただけでゾッとしてきますね・・・。

そうならないためにも、
全体を聞く耳を取り戻しましょう!
スタジオでの録音をもう一回聴いてみてください。
他のパートは何やってるかな?というのにも気をつけながら、できるだけニュートラルな心で、ラジオから流れてきた音楽を聞くつもりで・・・。

そうするといろんな事に気づくと思います。

【全体が聞こえるようになると】
・他のメンバーが何してるかわかる
・曲全体の盛り上がりなどの熱量がわかる
・世の中に出ている他のアーティストと自分たちの違いがわかる

もう、メリットだらけです。

そしてその耳を取り戻せたら、演奏中にも全体を聴くことができるようになっていきます。

【演奏中に全体が聞こえるようになると】
・曲全体を考えた自分のパートづくりができる。
・他のパートの音を効果的に使ったボイシング・フレージングができるようになる。
・他のパートと混ざって効果的なリズムアレンジができるようになる。
・本番中に他のパートにトラブルが発生したときに咄嗟にカバーできるようになる。

これができているバンドとできていないバンドは、雲泥の差です。

簡単なことなので、是非とも心がけてみて下さい。

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