【詩】遠い約束
約束してからずいぶん経つ
約束したことすら忘れてしまったような約束
小さな指で交わした指切りげんまん
泣きながら交わした約束
表面をなぞっただけのような薄っぺらな約束
必ずと誓ったのに置き去りにしてしまった約束
神様に願った想い
果たされなかった約束が不意に記憶の底からよみがえる
あの人は覚えているだろうか
あの子は忘れてしまっただろうか
寂しいようなほっとするような
約束の欠片たち
覚えていない約束を
忘れてしまった約束を
過去になってしまった約束を
今も大事にとっている
心の奥にすむ神様が
大切に保管してる
もしかしたら果たす時が来るかもしれないと
果たすことになるかもしれないからと
大切にしながら待っている
一年後、十年後、二十年後、五十年後、百年後、千年後、一万年後。
果てしなく続く道の果てで
昔交わした約束を果たすかもしれない
もうすっかり忘れてしまっていても
いつかどこかで
あなたと交わした
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