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私vs未来の私

以前記事にもしたが、私の母はとてつもない教育ママであった。
今母と2人暮らしをしているが、20もすぎていまだに母が不機嫌だと緊張してしまう。

そんな母と最近話をしていて驚いたことがあった。

母は自身の幼少期の話をする時、いつも
「私が小さい頃はお母さんが厳しくて、家に帰ったらずっと家事をさせられてた。しかもお金もそんなになかったからあまり贅沢もできなかった。気に食わないことがあると母からも父からも暴力を受けた。」
と話す。
かなり厳しい環境下で育てられたことを何度も何度も話をする。ここまでは聞き馴染んだ母の昔話だ。

驚いたのはこの後。珍しくこの暗い昔話に花が咲き、私の幼少期を母が振り返った。
「私の幼少期がそんな感じだったから、私はあなたに厳しくしたことは一度もない。暴力を振るったこともない。なんて優しい母親なんだろう。」
と。

あれれ〜?おかしいぞ〜????

本当に言ってます????

真冬に裸足で何時間も外に締め出して、泣き叫んでも家に入れてくれなかったのは?その時大きな声出したら近所に聞かれるからと殴ったのは?
テストの点が悪かったからと深夜まで叩かれて続けて顔が死ぬほど腫れたのは??
カバンの中に使用済みの猫砂入れさせたのは?
ノート燃やしたのは????
エトセトラエトセトラ。

母の中では全部まるっとなかったことになっているようだ。恐ろしい。
私は全て覚えている。覚えてるからな。

ここまでした母が何も無かったかのように上記のように語る様を見てまずは驚いた。
続いて未来の自分が怖くなった。
もちろんだけど、私は祖母の血も母の血も受け継いでいる。
絶対に自分と同じような経験はさせたくないのに、母と同じような教育(仮)をしてしまったら?しかもそれを全て美化して記憶を捏造してしまったら?
本当に怖い。そんな連鎖いらない。
頼むから潜性形質であってくれ。

今はまだ子供に近い年齢だからこの感情?決意?を覚えておけるだろう。
将来子育てをしていた母と同じくらいの歳になっても覚えていますように。

そんな備忘録と、ささやかな母への復讐。

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