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小説はまだ書けない

小説を書こうとすると、「ものごとを多面的に表現できない」ことに頻繁に陥る。

物語は基本的に一つの筋に沿った形で進めていかないといけないけれど、時には横道に逸れて伏線を張っておきたいこともある。しかしあまりに大きく本筋から外れた話をし始めると、再び元の話題に戻るのが難しかったりそもそも流れが止まってしまったりする。

だから横道に逸れないで、ひたすら主人公とその周りの情景を写し続ける。すると世界は主人公視点のものでしかなくなってしまう。それを取り巻く主人公すら気づいていないような情景や、他の人間の思惑、複雑な感情の動きが描写できない。

結局は主人公の気持ちにしかなれない一面的な文章になってしまう。これが文章、特に小説の類を書くうえで一番難しいことなんじゃないかと勝手に思っている。


その点漫画はすごくやりやすい。
登場人物に自然な流れで心の声を吐露させることも、写実的な風景・人物描写もその気になれば簡単にできる。コマごとに視点を思いっきり入れ替えるなど、小説では「無茶言え」なことが気にも留めずにできてしまう。

そのせいあってか登場人物は小説に比べて増えやすい傾向にある。今週刊少年ジャンプで連載されている、100股する高校生の話をもし小説にしたらそれこそ情報過多で参ってしまうだろう。仮に読めたとしてもすごく読みづらくしんどいものになるに違いない。

人物が増えるともう一つ面倒なことが増える。顔の書き分け、というのは嘘で、各登場人物の心理描写が難しくなる。人間は自分が考えたり感じたことのあることしか語れない (と個人的には思っている) ので、登場人物が増えるとその分新しい人物像を自分の頭の中にストックしないといけない。そして漫画の中では1人1人が完成された個人なので、それぞれの人物像がきっちり固まっていることが、物語の整合性を保つ上で非常に重要になってくる。


ちょっと話が逸れてしまったので元に戻すと、とりあえず人物像をたくさんストックするのが難しいので、僕は小説を選ぶようにしている。
それでもやはり、小説を書くのには向いてないかもしれない、と不意に思うことがある。

僕はあまり友達も多くなければ妄想とかもあまりしないタイプなので、自分以外の人物像がほとんど形成されていない。いわゆる登場人物の「人 (にん)」ができていないから、その物語には深みが出ない。面白い人間が出てくる話が面白くなるに値するわけだから、必然的に僕の話は面白くない、という寸法である。

一度書いてみたことはある。一部を事実とリンクさせたから書きやすかった。が、
結局それは自分の心中吐露の描写の多いただの独りよがりな文章になっていた。小説というよりはなろう系のラノベに近かったかもしれない。結局完結していないのは、書くのが面倒とかそれ以前に、自分の文章に自分で納得できなかったからだろう。


とりあえず僕が小説を書くには、
①小説を読み込んでみる、いっぱい読んでみる
②周りとの密度の高い交流を深めていろんな人間性を知る
この2つが不可欠だということはわかった。

小説家ってそこまでストイックじゃないような気がするのでいつまでとかいう期限は設けないけれど、自分のペースで進めていって、書きたいと思えるようになったらそれはもうゴールに近いと思うことにする。

あ、あと語彙力も高めないといけない。
最近のnoteを自分で読み返してみて、同じ表現使いすぎだろと思うことがよくあるので。あまりにひどかったら言ってくださいね。反省します。

じゃ、夜も遅いので、今日はこのへんで。
おわり。


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