「脳卒中治療ガイドライン2021におけるリハビリテーション領域の動向」よりグレードが高いものを挙げた。

引用文献
1)松野悟之:脳卒中治療ガイドライン2021におけるリハビリテーション領域の動向,理学療法科学 37 (1) :129-141, 2022.
 
脳卒中治療ガイドライン2021について、リハビリテーション領域に関連する内容を中心に紹介し、新たな治療や既存治療のエビデンスレベルの向上などを理解することで、医療従事者が脳卒中患者に対する適切な評価および治療の選択の一助となることを目的とした。
 
Ⅴ.亜急性期以後のリハビリテーション

1.回復期リハビリテーション診療
回復期における、訓練時間の確保や軽度歩行障害患者に対する有酸素運動・筋力増強訓練の重要性が高まった。

◎歩行障害が軽度の患者に対して、有酸素運動や筋力増強訓練を行うことが勧められる 推奨度A  エビデンスレベル 高
 
2.生活期リハビリテーション診療

◎在宅で生活する生活期脳卒中患者に対して、歩行機能を改善するために、もしくは日常生活動作を向上させるために、トレッドミル歩行、歩行訓練、下肢筋力増強訓練を行うことが勧められる 推奨度A エビデンスレベル 高
 
3.運動障害に対するリハビリテーション

◎脳卒中後の運動障害に対して、課題に特化した訓練の量もしくは頻度を増やすことが勧められる 推奨度A エビデンスレベル 高

◎自立している脳卒中患者に対して、集団でのサーキットトレーニングや有酸素運動を行うよう勧められる 推奨度A エビデンスレベル 高
 
4.日常生活動作障害に対するリハビリテーション

◎日常生活動作を向上させるために、姿勢保持能力や貸運動機能の改善を目的とした訓練を行うことは勧められる。推奨度A エビデンスレベル 高

○このほか、麻痺側上肢を強制使用させる訓練、課題志向型訓練、ミラーセラピー、ロボットを用いた訓練、反復性経頭磁気刺激(rTMS)、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)、電気刺激療法、在宅リハビリテーションが 推奨度B エビデンスレベル 中
 
5.歩行障害に対するリハビリテーション

◎頻回な歩行訓練 推奨度A エビデンスレベル 高
◎歩行速度や耐久性を改善するためにトレッドミル歩行訓練 推奨度A エビデンスレベル 高
 
6.上肢機能障害に対するリハビリテーション

◎軽度から中等度の上肢麻痺に対しては、麻痺側上肢を強制使用させる訓練など特定の動作の反復を含む訓練を行うよう勧められる。推奨度A エビデンスレベル 高
 
7.痙縮に対するリハビリテーション

◎ボトックス注射 推奨度A エビデンスレベル 高

◎経皮的末梢電気刺激 推奨度A エビデンスレベル 高
 
8.疼痛に対するリハビリテーション

◎複合性局所疼痛症候群(肩手症候群)に対して、訓練と併用して鍼治療を行うことは勧められる。推奨度A エビデンスレベル 高
 
9.摂食嚥下障害に対するリハビリテーション

◎嚥下訓練 推奨度A エビデンスレベル 高

◎rTMS、tDCS 推奨度A エビデンスレベル 高

○咽頭部への経皮的電気刺激 推奨度B エビデンスレベル高
 
 以上、関係があるところを引用した。

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