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:0079 30分間 店から抜け出して #文学フリマで買った本

1 南インドカルチャー見聞録

 ISBNコードがある立派な市販本です。文学フリマで買わないといけない本ではありませんが、インドが好きすぎて買っちゃいました。インドの祭・食物・芸能・芸術・スポーツなどを詳しく紹介。ヨガやアーユルヴェーダは他の情報を当たってくださいとのこと。いくらでも南インドの地名が出てきます。現地に行かせるための本ですね。
 南インドといえば米料理です。ビリヤニ(日本の炊き込みご飯のような香りの強い米料理)だけでも4種類紹介されています。味がわからないのが悔しいです。この4種のビリヤニの味の違いはわたしが食べに行くしかないのです。わたしは南インドに誘われています。
 南インドの「そこまでするのか」と驚くエピソードがいくらでも載っています。繊細なものも豪快なものもあります。143ページってこんなに内容ありすか。納得の1870円です。ナッラー イルック。ナンドゥリ。


2 アマゾンの段ボールをヴィリヴィリ破いたら〜、 ヌルヌルルサンチマン近大マグロでした〜。 チクショー! 愛宕山スノビズム クレイジー短編集

 タイトル以上に馬鹿馬鹿しいSFでした。『脱糞せよ家康』や『国会議事堂が妊娠して九ヶ月が経過しました。』など体制を気にして奮闘する人間のおかしさを描いた作品が多かったです。男性ばかりの国会議事堂で、国会議事堂自体が妊娠するとは。妊娠とは無縁だった特に高齢の男性国会議員が「妊娠」「子どもをつくった責任」「子育てと仕事の両立の難しさ」に気づくかもしれません。男性が妊娠する世界だったら、ではなく男性の多い職場が妊娠したらで進んでいきました。確かに、職場が妊娠したほうがより多くの人間を巻き込んだ問題定義になりますもんね。
 本のタイトルになっている作品は人間が落ちぶれた描写がいいですね。神奈川県警をモチーフにしたような展開もあり、「神奈川県っぽい無法地帯だ!」と神奈川県民として感激しました。Amazonへの信頼と、Amazonでも叶えられない現実、そして〇〇〇〇〇の価値を再確認できました。〇〇〇〇〇の買いだめをしときましょう。


3 知らなかった、自販機のイマ。 ジハンキイズム

面白い自販機を流通させたひとへの取材もあり。さまざまな食品・店舗にはできない24時間販売・フードロス削減など、ビジネスの勉強にもなります。取り上げられている変わった自販機がどこにあるのかうっすらでも把握しておくと良さそうです。わたしが一番出会いたい自販機は出来立てラーメンが食べれる『Yo-Kai Express』。『いっぴん食堂』もいいですね。いわゆる東京の下町にあるようです。観光地として訪れたいです。
 ゼミ活動の成果だと100円でいいんですか。大学の後ろ盾は強い。取材過程も考えれば産学協同で企業の後ろ盾と言えます。
 おそらく誌面のデザインはそれぞれのページで担当者がいます。ページごとに文字の大きさ・画像の配置のメリハリが違うからです。どう原稿を取りまとめたのでしょうか。このように複数人でデザインを分担するとなると、ひとりくらい印刷規格を間違えることもあります。お疲れ様でした。


4 推し漢詩。

 こちら献本として頂きました。ありがとうございます。大学受験では必要がなかったため、高校時代は現代文のみ学んでいました。山月記にも漢詩は確かにありましたね。山月記で出てきた漢詩の巧さと拙さの解説により、李徴の性格の深掘りもされています。
 漢字には陰陽のような平仄というアクセントによる分け方があるようです。ちなみに「鳥蛙舎」は「仄仄仄」です。平仄を調べられるサイトはこちらです
 著者が『推し漢詩。』というタイトルの割に推しの漢詩について書けていないと気にされていましたが、登場人物が推しの話をしていない章でも推しへの褒め言葉に使える表現は出てきます。先代の素晴らしい漢詩で頻出する漢字の意味のわずかな違い(怨と恨)も、激重クソデカ感情を漢詩で表現するときに役立ちそうです。反転アンチさんが漢詩を作るときにちょうどいいですね。北九州の成人式のヤンキーさんにも漢詩を学んでもらって、より個性なのぼりを発表してもらいたいと思います。




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