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軽くて取り回しのいいヘッドレスギター検討メモ【3万円台~】

以前、電子ピアノとMIDIキーボードで迷ってる人向けのメモ、という記事を書いたらそこそこ見てもらえたので、また楽器ネタです。
タイトルの通りですが、ヘッドレスギターいいなあと思っていろいろ探しています。高価なものも多いのですが、軽くて取り回しがよいところ重視で、持ち運びやDTM入力用に気軽に使いたいと考えていますので、低価格でそこそこ使いやすいヘッドレスギターをピックアップしました自分用の検討メモです。似たようなニーズを持つどなたかの参考にもなれば。


この記事を書いている人

ギター弾き始めてからは20年以上経ってますが、マジメにやってたのはそのうち5年くらいのへなちょこギター弾き。現在は趣味でDTMをぼちぼちやっていて、ギターはFenderとPaul Reed Smith の2本を所有しています。

ヘッドレスギターとは

この記事を読んでくださっている人には説明不要かもしれませんが念のため。名前の通り「ヘッドがないギター」のことです。
メリットはなんといっても軽いこと。特にエレキギターはボディが木材のため重量は個体差が大きいのですが、通常3kg~5kgほどあります。ヘッドレスギターは物理的にヘッドが無い上にコンパクトな作りが多く、2kg程度のものも。軽くて手軽、というだけでなく、人間工学を考えたデザインになっているギターもあり、凄テクのギタリストに愛用者が多いイメージがあります。
一方でデメリットを挙げるとすると、弦の張り方やチューニングが独特な点は注意が必要です。このへんはレビュー動画などをよく見たほうがいいかもしれません。またヘッドが無いことにより、ヘッド下部を支えるタイプのギタースタンドには置けないことも。そういう意味では、ある程度ギターの扱いに慣れた人向き、セカンドギター向きかもしれません。

検討しているヘッドレスギター(価格順)

本格的なヘッドレスギターには高価なものも多いのですが、今回は持ち運びやDTM入力などの手軽さ重視なので5万円台~程度のできるだけリーズナブル(でも、最低限の完成度や演奏性は確保できそうな)ものを探しています。逆にこのラインナップに入りそうなギターメーカー/ブランドがあればぜひ教えてください。以下、価格順に並べてみます。

Donner HUSH-X

Donnerは低価格ギターを数多く作っているメーカーで、最近は比較的作りの精度も悪くない、という評判を聴くようになりました。Donnerはもともと、HUSH-Iというエレアコタイプのギターが気になっていました。ヘッドレスというだけでなく、本体に9V電池を入れ直接ヘッドフォンなどを繋ぐこともできます。そういう意味ではサイレントギターのカテゴリかもしれません。(もちろん外部のアンプやエフェクターにも接続できます。)
そのHUSH-Iのバリエーションとして、エレキギタータイプのHUSH-Xが発表されました。ボディフレームを外付けするなど独特の機構ですが、どちらも2kgを下回る超軽量・コンパクト設計で、3万円台というのはかなり気になります。

日本語レビューはあまり見当たらないのですが、海外の方は多く動画を上げてくれています。こちらはHUSH-I。

こちらはDonner公式のHUSH-X動画です。


Spirit by STEINBERGER GT-PRO

スタインバーガーはなんといってもヘッドレスギターの老舗。ビンテージなど高価なものは数十万~100万円超えのギターも珍しくありませんが、スタインバーガーの系譜を受け継ぐSpirit by STEINBERGER GT-PROシリーズは5万円前後で購入できるリーズナブルなラインナップです。
レビューを見ると様々なギタリストさんが「コンパクトさ」「チューニングの安定感」「壊れない」「音もしっかりしたクオリティ」と高評価を挙げてくれていて、安心感があります。我々世代だとモト冬樹さんが弾いてたイメージですね(ふざけてズッコケたりしても邪魔にならず、壊れにくくて良い音の出るギター、というちゃんとした理由があるそうです)
デザインは好みが分かれるところだと思いますが、超コンパクトで必要十分な形にこだわったシンプルイズベスト!という感じがします。

デジマートさんの動画が詳しいです。


gfc / FHL-600FM

gfc(ギターファクトリー)は低価格・高品質と最近話題のギターメーカーで、ストラトやレスポールタイプなどスタンダードなラインナップに加えてヘッドレスタイプも複数製造販売しています。

ボディタイプも複数あり、7弦、8弦などの多弦ギターも。使いこなせる気がしないので一番スタンダードな6弦の600FMを検討しています。
ボディ材、フレットやカラーなどを好みに応じて変更するカスタマイズに対応しており、最低5万円台からヘッドレスのオーダーギターが手に入るというのは驚きです。ヘッドレスギターはファンフレット(フレットが斜めor放射状に打ってあり、人間工学上、演奏性が高くなるとか。正式には12フレット付近から放射状に斜めになっているのがファンフレット、まっすぐから徐々にハイフレットに向け傾斜してゆくのがスラントフレット、というそうです)のものも多くあり、これカッコいいと思っている人も少なくないのでは。600FMはこの価格でスラントフレットが採用されています。
こちらはgfc公式の600FM演奏動画。

YouTuberギタリストで有名な西尾さんもレビューされています。


Ibanez Q52-LBM

価格帯はちょっと上がってしまいますが、いま国産のギターメーカーでヘッドレスと言えばアイバニーズ。なんといっても長年エントリーモデルからプロ仕様まで幅広いラインナップを作ってきた歴史あるメーカーの安心感があります。
もともとIbanezはSシリーズなど薄型・軽量のギターには定評があり、そういった技術の蓄積も感じられます。価格帯的には中古まで視野に入れればなんとか10万以下でも見つけられるのでは。

Qシリーズは他にもラインナップが複数あり、以下の動画ではギタリストの岡聡志さんが演奏比較されています。

Qシリーズはノーマルフレットですが、スラントフレットを採用したQXシリーズもラインナップされています。


ALP Guitar ADS-361HCL

折りたたみの機構が特殊なALP Guitar。どちらかというと冒頭で上げたDonnerに近い、サイレントギターやトラベルギターのカテゴリになるかもしれません。
ただ、音はかなり本格的で演奏性も悪く無さそうです。
一時クラウドファンディングサイトでも購入できたのですが、現在はALP公式のオンラインショップも準備中表示になってしまいました。どこか購入できる場所があればよいのですが・・・

ギタリストの山口さんと西尾さんがYouTubeで試奏されています。


Moor GTRS W800

Moor(ムーア)のGTRSシリーズは「インテリジェントギター」と呼ばれていて、ちょっと他に類を見ないギターです。スマートフォンとBluetooth接続して、専用のアプリでサウンドメイクを行うことができます。こういう機能を持ったアンプやエフェクターは既にいくつかありますが、「ギターに内蔵してしまった」というのは今までに無い新しいタイプのギターと言っていいと思います。
そういう意味でも注目のギターなのですが、ラインナップのW800とW900はヘッドレスタイプの製品となっています。デザインもカッコいいですし、いちど試してみたいですね。

こちらはMoorの公式デモ動画。

多くのギタリストさんがレビューを上げてくださっています。


Strandberg Boden RAS 6 BanG Dream! RAISE A SUILEN

正直ここまでくると遊び用のギターとしては予算オーバーなのですが、ヘッドレスギターと言えばやっぱりStrandberg。ということで取り上げてみます。Strandberg(ストランドバーグ)はスウェーデンに拠点を置くギターブランドで、人間工学に基づいた独特なデザインはヘッドレスギターの代名詞のようになっており、数多くのスーパーギタリストが愛用しています。
生産国やブランドでラインナップにも幅がありますが、概ね20~30万円超えの高級ギター。ですが、アニメ「BanG Dream!」とのコラボモデルであるこのギターはギリギリ20万円を下回る価格で評価も高いです。
フレットはスラントフレットが採用されています。
アニメのことはよく知りませんが、見た目がやはりカッコいいですよね!

YouTubeにもレビュー動画がたくさんあります。

モデルは違いますが、有名Youtuberの瀬戸弘司さんもStrandbergのユーザーです。いつかはStrandberg、欲しいですね。


番外編:検討から外したけど気になる低価格ヘッドレスギター

世界には数多くのギターメーカーがあり、特にアジア系では面白いギターを時々見かけます。なかなか触る機会がないので評価できませんが、品質にある程度妥協でき、自分で調整・改造出来る人なら遊びで買ってみるのもありかも?という低価格ヘッドレスギターをメモ程度にピックアップしてみます。購入される場合はあくまで自己責任で。

Grote ヘッドレスギター

Groteは低価格ギターを製造販売している中国ブランドで、ネットでは時々、購入してご自身で調整・改造している方をみかけます。
公式サイト?を見るとラインナップは様々ありますが、ヘッドレスギターは驚きの179ドルという低価格で販売されています、が現時点ではSOLD OUTになっていますね。
Amazonでも買えるようですが、換算するとやや割高?かもしれません。

あまり多くはありませんが、レビュー動画もいくつか見つかります。


Boya&Ziqi LIZARD-6

これも中国のギターメーカーのようです。それなりにレビューも見つかるのと、日本国内のショップでも稀に扱っているのを見かけます。

レビュー動画を見る限り、そこまで質感や演奏性も悪く無さそうですが、為替の都合もあり、この価格を出すなら前述のgfcなどと同価格帯になってきますので敢えて選ぶ理由はないかな、ということで選択肢外にしました。


EART ヘッドレスギター

ネットでヘッドレスギターを探していると数多くヒットする「EART」。公式サイトを見る限りそれなりのラインナップを作っているメーカーのようですが、「値段なり」という評価や「意外と調整すれば使える」など賛否両論を目にするのでちょっと買うには勇気が出ない・・・というところです。
ヘッドレスは389ドルからというラインナップになっていますので、日本から買うのは円安の影響もあり、やや割高かも。

現行モデルとはちょっとデザインが違いますがレビュー動画も多数見つかります。自分で調整、改造出来る人ならいいかもしれません。

ここまで挙げたのはすべて中国のギターメーカーのものですので、Aliexpressでも買えたりします。こちらも自己責任で、ですが、Aliexpressのクーポンやセールと組み合わせると、Amazonよりもかなり安くなる場合がありますのでチャレンジしてみたい人は時々チェックするといいかもしれませんね。

番外編の番外編:Kiesel Guitar

オーダーメイドギターの世界では有名なKiesel Guitar。コスパがいいと評判です。ヘッドレスギターのラインナップも数多くあり、予算に余裕があれば自分だけの1本をKieselで作ってみたい、とも思います。

ただ価格帯的には最もリーズナブルなZEUSシリーズで1500ドル台から、なので本記事執筆時点でのレートでは22万円超えになりますね・・・もしこの予算を出すのなら、Strandbergとかも選べるので悩ましいところです。どっちにしろ、へなちょこギタリストの遊び道具としてはちょっと高級品すぎるかなと思いますのであくまで憧れとしてのメモ、ということで。

Kieselのレビューはさすがに凄テクギタリストさん方が多いですね。

長文記事にお付き合いありがとうございました。
皆様、素敵なギターライフを。

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