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クリエイティブを存分に楽しむ | ユカイ工学ハードウェアエンジニア 花守 拓樹 インタビュー

みなさんこんにちは。デザイナーの はらだ です。

先日、小学生ロボコン2023のルールが発表されましたね!
ユカイ工学の教育事業「kurikit(クリキット)」は、2020年の小学生ロボコン初開催から公式キットの開発及び、大会ルール検討、大会に関連するワークショップの開催などを行なってきました。今年もkurikitの製品が公式キットに選ばれています。

今回はそんなkurikitの統括を担当している、エンジニアの花守さんに話を聞きました。

【 Profile 】
花守 拓樹(Hanamori Hiroki)
- ユカイ工学 / ハードウェアエンジニア
北九州工業高等専門学校在学中、NHK アイデア対決ロボットコンテストに出場し、リーダー、操縦者として地区優勝や全国大会への出場を経験。修士課程で九州大学に進学した後は、中国のロボット競技「Robomaster」に参加し、初出場ながらもファイナルトーナメント進出を果たす。2021年より社会人博士としてユカイ工学に入社し、ハードウェア開発等に従事する傍らで学術研究も行っている。


幼い頃から創作ジャンキーだった

—— 昔からものづくりに興味を持っていたんですか?

花守
幼い頃からものづくりは好きでしたね。
小学校低学年くらいからロボット教室に通っていたのも大きい要因かもしれません。親の勧めで、水泳などの習い事と同じような感覚で通っていたのですが、一番長く続けられたのがロボット作りでした。

中でも、ロボットでサッカーをやるロボカップという競技会にハマって。中学まで続けたこともあり、ロボット作りがすっかり趣味になりました。

高専ロボコンも好きで、よく観ていたこともあり、自然と進路は高専に決まっていましたね。

—— 高専ロボコンをはじめ、様々な大会に出られていたんですよね。

花守
そうですね。ずっとロボット作りを続けたくて、いろんな大会を探しては出場していました。

大会によって作るロボットの性質も全然違っていて。勝ちに貪欲なロボットを作ったこともあるし、人を驚かせるようなロボットを作ったこともあるし…ロボット作りって奥が深いなと感じます。

中国のロボット競技「Robomaster」のロボット製作中
中国のロボット競技「Robomaster」の出場ロボット


ロボット作りは人と関わるからこそ面白い

—— ロボット作りを続けてこれた要因はなんでしょうか?

花守
僕、「これってクリエイティブじゃん!」って思ったら何でも楽しめるんですよね。そう感じる機会が一番多かったのがロボット作りでした。

ロボットの捉え方は色々あると思うんですけど…僕は実世界に存在して、実世界に影響を与えるっていう点では最強の創作物だと思っているんですよね。インタラクティブな性質を持ちながら、目的によって形を変えていくというか。

例えば、高専ロボコンに出場するようなロボットは、勝つことを目的に余分なものを削ぎ落として作られていったり。その動きや設計の美しさって、もはやアートの領域なんじゃないかなって思うんですよ。

それに、ロボットって人と一緒に作っていくから、そのコラボレーションの面白さも手伝って、自然と長く続けられているんじゃないかと思います。

ユカイ工学にも様々なバックボーンの人がいるので、いろんな発見がるんですよね。ロボット競技経験者もいれば、もちろん未経験者もいて、それぞれから得られる刺激があるなと感じます。

中でも、やはりロボット競技にどっぷり浸かってものづくりをしてきたこともあって、同じバックボーンの人とは相性が良いと感じることが多いですね。ものづくりの感覚を同期しやすいというか…文脈を共有しながら仕事を進めることができる感覚があり、より楽しいと感じます。

それに、経験者とのお仕事は「故郷」を連想させるんですよね。競争の激しい界隈でモノを作ってきた後に、ユカイ工学の「ロボットで世界をユカイにする」というビジョンを持って仕事をしているというところに親近感を覚えます。


インターンでの洗礼

—— ユカイ工学に入社する前にインターンに参加してくれていましたよね。

花守
3日間のインターンに参加しました。ユカイ工学で行うインターンの中では期間が短かったので、最近は1週間もあって羨ましいな〜と思いましたね。

振り返ってみると、3日間しかなかったので教えてもらうというよりも、自分の力を最大限発揮してやり切ったと言った方が良いかもしれないです。

もちろん、山田さんをはじめとするエンジニアの皆さんのサポートもありましたが、時間内でどれだけできるか勝負で。プロトタイプ作って、撮影して、プレゼンして…今思うと自分本当によくやったなって思います。

—— そうでしたね。クオリティの高さに驚いたのを鮮明に覚えています。

花守
頑張った甲斐あって、kurikitの生みの親である和田さんに「すごい!」って言ってもらえたのが本当に嬉しかったです。


ユカイ工学が御社から弊社に

—— ユカイ工学に入社すると決めたきっかけはありますか?

花守
仕事でもロボット作りに携わりたかったので、就活もそこを軸に行なっていたのですが、ご縁があってユカイ工学に入社することができました。

入社前は、ユカイ工学はフワフワでキレイで良い感じなものを作るイメージだったんですよね。でも、実際に現場でものづくりをして、それだけじゃないことに気づいて。あ、こういう人たちがこういう場所で作って、こうなってるんだなって。

その一員として、こういう風に会社を変えていったら良いかもとか、自分が携わる製品をこうしたらもっと良いかも、とか。会社に対する理解が地に足がついたというか…そういう意味では、自分の中のユカイ工学が御社から弊社になりましたね。

入社してから印象的だったのは、毎年行われるものづくり合宿「メイカソン」。勤続年数も職種も関係なく、スタッフ全員がアイデアを出して競い磨き上げていくじゃないですか。ものづくりの上流から下流まで通して勉強できる機会ってそうないと思うので、最大の福利厚生だと感じました。

今年のメイカソンも自分のアイデアが採用されたので、今からとても楽しみです!

—— 新卒でベンチャー企業に入社することに不安はありませんでしたか?

花守
元々ベンチャー企業志望だったのもあり、特にありませんでした。大企業の方が新卒的観点では有利かもしれませんが、自分のアイデアを実現しやすい点ではユカイ工学に早めに入社したことは大きな利点だと感じています。

ユカイ工学には、高いスキルを持つ自分でものを作りたい人が多く集まっているので、多方面で刺激も受けますし。エンジニアでもデザイン作業をやったり、職種に縛られずにできるのは僕に合っているなと思います。


ようやく本編に突入できる

—— 入社してすぐにkurikitの統括を引き継がれましたが大変ではなかったですか?

花守
任せてもらった仕事の作業量よりも事業の方針を決める責任の方が重かったですね。CMOの冨永さんや先輩方に相談しながら、ひとつずつ前に進めていたらあっという間に入社から3年経っていました。

正直なところ、この半年くらいでやっと自立してkurikit事業を担当している感覚になったんですよね。和田さんの想いも引き継ぎながら、ユカイ工学でどう事業を展開していくのか色々考えられるようになったというか。やっとプロローグが終わったわ〜!って感覚です。

—— 今後のkurikitの展望などありますか?

花守
大きい方針としては、kurikitの方向性を変えずに、どんどん広げていきたいと思っています。

先日小学生ロボコン2022-23全国大会のレポートnoteも書きましたが、これまでは小学生など子供向けの製品をたくさん提案してきました。ですが、最近は美大の授業などでもkurikit製品を使ってもらうことが増えているんですよ。それで、冷静に考えると子供だけじゃなくて、大人もロボット作りはじめていいじゃん!って気づいて。

kurikitの原点回帰というか、一回子供向けの概念を取り払って、色々な初学者がロボットを楽しめるような提案をしていきたいと思ったんです。だから、いつでも誰にでも門は開かれています!って感じの製品をこれから作っていきたいと思っています。


自分の外にこだわりを置くこと

—— ものづくりへのこだわりはありますか?

花守
シチュエーションによって作るものも変わってくるので、なかなか難しい質問ですね…。

僕は、何を実現したいかを芯に持つことが重要だと思っているので、そういう意味では、こだわりを毎回変えるっていうのがこだわりでもあるかなと思います。

ロボットに限らず、自分が作ってきたものを振り返ると、あまり纏まりはなくて。ガチなマシンを作ったりとか、音楽を作りたい!と思って作ってみたりとか。個人で作るときは「これが作りたいんだ!」って押し進めるし、みんなで作るときはチームの方向性を重視するし。その時に一番良いものを作りたいから、自身のこだわりに対してこだわりすぎないことも重要だと思っています。


0から2を生み出す

—— どんな人と一緒に働きたいと感じますか?

花守
一緒に仕事をする視点で言えば、ロボット競技を経験した人がユカイのビジョンをどう解釈するか?が気になるので、ロボット競技を経験した人ですね。それに、ロボット競技の話をするのは楽しいので、そこも共有できる人が現れるとテンション上がります!

一方で、どんな人がユカイに向いているかの視点で言うと「0→2が大好きな人」だと思います。

ユカイ工学では、相談ベースの仕事が多いんですよね。こういう問題があるけど、どうだろう?みたいな。それに対して提案できる「0→1」が得意な人、好きな人はとても楽しみながら仕事ができると思います。相談がなくても、課題に対する自主提案も大歓迎な社風なので、自発的に動きたい人にも向いていると思います。

僕がなぜ「0→2」と表現したかというと、ユカイ工学には「思いついたものを形にしてみるのが好きな人」が多いからなんですよね。
技術的な検証だったり、市場調査だったり、とにかく妄想を現実に落とし込めるレベルまで妄想するのが好きな人が多い。事実そういったスタイルの提案によって仕事が早く進んでる気がします。

なので、作りたいものを妄想して、ちょっと手を動かして、考えて、作っちゃいました!というのが好きな人は、ユカイの仕事に向いてるなと思います。

—— ありがとうございました!今後の活躍も楽しみにしています!


編集後記:生粋のエンターテイナー

これまでユカイ工学スタッフの個人インタビューnoteを何本も書いてきましたが、これほどに生放送でお送りしたかったことはありません。
彼の話し方やテンポ、展開の仕方はあまりにも…あまりにもライブ向きなのです。

できるだけ読みやすく、しかし彼の良さを殺さないよう編集したつもりではありますが、それでも「こんなもんじゃ…ないんだぜ!!!」と叫びたくなる衝動に駆られます。
ただ、幸いにも?彼は小学生ロボコンの解説など、表舞台にも立つ系エンジニアなのでライブ感を共有することはできそうです。良かったら覗いてみてください。(動画:46:00〜花守さんが登場します)

本編でも触れましたが、クリエイティブだと感じたらなんでも楽しめる性質を持つ彼。音楽、動画編集と趣味を楽しんでいると思えば、仕事をしながら社会人博士として研究も欠かさない。何と好奇心に対して貪欲なことか。
思う存分クリエイティブを楽しむ彼から今後も目が離せません。


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