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『もともと運動が苦手でもオリンピックで金メダルを目指せる』ー私のフェンシングに有効だった要素とはー

幼少の頃はかけっこで1等賞になったことがない

私は小さい頃、運動やスポーツに関して全く自信がなかった。幼稚園でもかけっこでは毎回活躍できなかった。小学校でも同じ。ドッジボールでよく遊んでいたが、投げたりキャッチしてチームの勝利に貢献するのではなく、ひたすら「避け」に徹して相手のミスを狙っていた記憶がある。(この時に”どうやったら上手くなるのか”を考えたり、練習する努力を怠ったことを後悔している)
体力テストの結果も周りに見せたくないし、体育の授業でもチームに分かれて試合をする時は周りに迷惑をかけないようにするので精一杯だった。

最下位だった徒競走(小学生)

運動の習い事はスイミングスクールとテニスを少し。
試合の勝ち負けを競ういわゆる「競技」としてではなく、「〇〇秒以内に〇〇メートル泳いだら」とか「〇〇球中○○球を有効エリアに打ち返す」などといった
クラブ独自のテストをクリアするというものだった。
運動が苦手な子供が勝ち負けで劣等感を感じにくくするためのクラブの工夫なんだな、と今更に感心する。

今振り返る”フェンシングに向いていた要素とは”

では当時何に熱中していたかというと、、、

●楽器演奏

中学に入るまでずっと音楽教室に通っていた。先生の弾くピアノに合わせてドレミで歌ったりするアレ。そのうちピアノの演奏が主になっていったが、
当時何を思ったのか、ピアノの音色が単調でつまらないと隣の教室で行われていたエレクトーンをやりたいと言い出した。
右手でメロディーライン、左手でリズムコード、足でベースを弾く電子楽器。
ボタン1つで管楽器や弦楽器の音にもなるバリエーションに魅力を感じたのかなと思う。音楽教室をやめてからも、ドラムやギターなどの演奏は趣味として続けている。

エレクトーンの発表会

●ゲーム

カードゲームとビデオゲームに熱中した。カードは確か遊戯王とデュエルマスターズ。誕生日には両親にカードのボックス買いをねだった。友達の家に行ってカードかゲーム。公園に集まってカードかゲーム。(公園来たなら身体動かしなさいよ笑)家で1人でも親から怒られるまでずっとゲームをやっていた。

ーフェンシングに有効だったことー

中学に入学し、2歳上の兄と顧問の先生から熱心に誘われフェンシング部に入部した。剣を使って相手をつく動作、勝ち負けを意識する競技というもの、初めてのことばかりでもちろん最初は全然上手くいかなかった。
そんな中でも意識していたのが

①楽器演奏で学んだリズム感
フェンシングは
間合いの駆け引きを行うスポーツ。ボクシングのワンツーステップのような準備動作を行う。その際にリズムよくステップを踏み、相手が反応できないタイミングで技を繰り出す、ということにリズム感はかなり有効的だった。

②カードゲームで養った戦略の思考
自分の手札や状況を踏まえて相手の行動を読み、その1手先を狙うというこの基本構図がフェンシングにとても適していた。上手く相手を誘導して得点した時の快感は格別である。

③ビデオゲームで学んだ”調べるという習慣”
どうしても倒せない敵に遭遇したり、アイテムを見つけられなかった時には攻略本を読んだり攻略サイトを検索することでクリアしていった。全くそれらを見ずに攻略するといった醍醐味ももちろんあるが、当時の私は結果を出すために他人の知識や情報”を迷いもなく試していた。強い先輩や選手の動きを真似たり、わからない動作があれば先輩や先生に聞いて度々教えてもらった。理解するまで納得いかないので、指導側からすると”めんどくさいやつ”だったと思う。

④カード、ゲームで養われた”負けず嫌い”
運動の面において勝ち負けを競う競技から離れていたが、カードとゲームにおいては勝敗を強く意識していた。負けたら「もう1回!」と勝てるまで相手に再戦をお願いした。勝つことを意識し、そのためにどうすればいいかを考えるということは競争社会において強い原動力になると思う。

運動能力は後で克服

もちろん、上記の要素だけで世界で勝つのは難しい。目標を「オリンピック」と自分の中で決めてからは、必要なことと捉え、身体の動かし方を学ぶことに特化したパーソナルジムに通った。呼吸の仕方、特定の筋肉を動かす方法、インナーマッスルとは何か、など基礎的な知識と動作を地道に学んだ。
ようやくその後ウエイトトレーニングに取り組み、ムキムキという表現からは程遠いが、以前の自分と比べるとかなり身体作りを向上できたのではないかなと思う。
当時感じたのは、幼少の頃は身体の使い方をしっかり教えてもらったり努力する環境に自分から入っていかなかったのだなということ。必要だと感じ、時間をかけることで後天的に向上させることはできると信じている。

最後に

失敗を乗り越える”負けず嫌い”

これだけははっきり言える。

私は幼少の時から運動のセンスが抜群で、まさに「フェンシング」で世界を獲るために生まれてきた!!

という感じでは全くなかったということ。
スポーツの世界ではなく、色んなことに取り組む中でフェンシングに応用出来る能力を高めていた。
フェンシングに出会ったのも1つの偶然。色んな偶然が重なって今の自分がある。
これからもフェンシングやスポーツに関わらず色んなことに挑戦していきたい。

誰にでも
ー今まで知らなかった「自分の能力が発揮できる世界」ー
がきっとあると思う。

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