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カンファレンスをしたから思い出した

今日出勤して上司から担当患者のカンファレンスの司会をして欲しいと頼まれた。

ここでは患者Aとする

内容は「隔離解放観察について」


私は了承し意気込んだ。
参加者を集い、定刻に間に合うように業務を進めた。

定刻になりカンファレンスを進めた。

まず参加した職員一人一人に患者Aに対しての思いや、開放観察について思うことを聞いた。


患者Aの今の精神状態、行動の思い当たる節を言ってくれた。開放観察についても。


主治医も参加し、主治医は患者Aが現在の状態に至った理由、家族の展望、治療展開、現在の患者の状態等沢山の情報を述べてくれた。


私たちが知らない部分を伝えてくれ患者Aの理解が深まっていった。


患者Aはこうだから、こうした方が伝わりやすいといった、患者Aの理解方法まで皆で話し合った。

そして、今後の治療や理解次第で開放観察を進めるという方針になった。


今回のカンファは私が入職してから恐らくな3度目だった。


そもそも私の病院はカンファレンスを全然していない。


カンファレンスを終えてからカンファレンスっていいなって思った。全患者に対しても行いたいなって思った。(躁?)

私は、一人一人が患者をどう思っているかを共有し、分かち合い、主治医から治療法や疾患に至った背景、今後の方向性を知り、患者の全体像を理解出来る機会だったなと振り返った。


ある1人の参加した職員が「開放観察ってするメリットはあるんですか」と主治医へ投げかけがあった。

主治医は「ないです」と答えた。

では何故するのかという話になった。

答えは「令和だから」と。
昭和の精神科であれば殴って覚えさせてたのでないかと。


現在の精神科は微力ながら進んでいた。
昔は家族が押し入れにずっと入れたままの状態や、精神科病院は閉鎖空間であるから職員から患者に対しての虐待事件があった。今でもあるかもしれないけど。

でも主治医のその一言に私は感激した。
少しずつ精神科が変わっていってることに。


また、その職員から質問が来た。

「高齢者のいる病棟に患者Aは移れないんですか?」


主治医は「満床であるからできない」
それに、移したところで治療にはならないと答えた。

確かに、一時的に患者Aを移したところで患者Aはその場では問題行動が収まるかもしれないが、その時、その場だけであって患者のこれからの人生においては無意味だろうと。移された高齢者病棟の職員へもどう言葉付けしていいか分からないと言う職員もいた。確かに。


移された病棟も溜まったもんじゃない。


私は精神科に入ってしたかったことは、患者の社会復帰を見越しての看護ケアだった。


このカンファレンスで思い出された。

これから私がしたかったことが出来るかもしれない。



挑戦するときが来たかも。⟡.·


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