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BUCK-TICK "無知の涙" の歌詞を考察!BT流の反戦歌?戦争の悲惨さ、無力さ、無自覚さから生じる悲しみを描いた秀逸な歌詞に脱帽…

※この動画は下のYouTubeラジオの台本のようなものです。ぜひ動画で臨場感込みでお楽しみください!


「エリーゼのために」の考察動画へのnagamayuさんのコメント

・私の中で歌詞がヤバい曲は「無知の涙」です。 ぜひ考察してみて下さい。

改めて文字で読んでみたら確かにやばかった!


1997年のアルバム「SEXY STREAM LINER」の中の1曲

地味な曲だがちょくちょくベスト盤にも収録
ほぼワンコード。リフで押してくがテンポは120くらいのミドル
ロック×ファンク×エレクトロといった独特な曲調


永山則夫(のりお)の同名の書籍「無知の涙」とは無関係

これについては『FOOL'S MATE』誌で櫻井敦司が語っている。

―――「無知の涙」は、どうしても永山則夫を連想しちゃうんですけど?
(※永山則夫は1968年に19歳で連続射殺事件を起こし、後に獄中で作家活動を開始。
『無知の涙』は永山の代表作でもある。1997年8月に死刑執行)

櫻井敦司
「たぶんそういう捉え方されると思って、違うタイトルにしょうかと思ったんですけど。
“貧困が自分を殺人犯にした”っていうのとは全然違います。

これ(の詞のモチーフ)は戦争ですね。
反戦とか、矛盾があったりするっていう。
何ていうんですかね…自分に突きつけられるとまた、“それどうなんだよ”っていう。

うん。矛盾ですね。
自分も知らないくせに、そんなこと言うな、って感じかな(笑)」

https://ameblo.jp/yassweblogvox/entry-10131498053.html


このタイトルを引用して戦争を描く櫻井さんの手腕が凄い

無知=知らないこと、の、涙=悲しみ
戦争で無自覚に人を殺める悲劇を端的に(詩的に)表現
「遠くの国のことだ」「かわいそうだねー」とテレビでも見ながら考えている私を神が見ている、多重構造にも感じる


ダイヤモンドちらつかせ 操り人形踊らせる
大義の炎で 世界中を焼き尽くす

戦争の核心をついた表現。見事


ママは何処 何処にいる 悪魔達はスローダンス
流れない 無知の涙 綺麗な髪の少女

1番悲しいシーン。母とはぐれてしまうが、それでも涙すら出ない。
極限の状態で自分を保つために感情をストップさせている様子が伺える。


いっさい感情を描かない。ひたすら風景を描写

悲しい、怖い、怒り、嘆き、いっさい使ってない。単語の羅列が中心


曲がめちゃくちゃ単調なのがまた怖い

ラルクで言うと「forbidden lover」。ラルクはめちゃくちゃドラマチックに表現するが、BUCK-TICKならこうなる
戦争の無慈悲さ、一般の人や兵士の無力さ、無自覚さが表れている


直接的に「戦争反対」と言わない。戦争の惨さを書くことでより深く訴えてくる。「こんな景色、見たくない」と思わせる。芸術の力
25年前の曲でも全然古くならない対応年数の長さ


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