つっこみ力

<ボケとツッコミについての私的駄文1>
日常生活において、天然ボケ星人は数多に存在し、彼ら彼女らはそのままではただのイタイ人、適格なツッコミがあってこそ輝く存在なのである、つっこみに感謝以外無いはずだ!
と、若かりし頃は激しく主張していたことを思い出す。。
というのも、自分自身は完全ツッコミ側の人間だと思っていたので、のべつ幕無しにボケまくる自称「天然」の作られたぼんやりかわいいを武器にする女子に苛立ち、わたしら(同志もいる)はこいつらを引き立てるために場を盛り上げているわけではない!が、つっこんで笑いに変えることぐらいしか武器を持たぬ女子はつっこまずにいられない、ぬううう、頭脳労働をした上でさらにモテないとはなんたることか、なんか悔しい!ということからである(ちなみに一部のボケ男子にはボケをスルーせず確実に拾って昇華する「拾いの神」と崇められておりました。。。)。

と、ここで
Book review 2
「つっこみ力」
パオロ・マッツァリーノ
出版社:筑摩書房 発行年:2007

お笑いはツッコミ役の技量がそのネタの良し悪しを決めると感じている。煌めく芸人さん達の中でも、つっこみ力が求められているのではないか。
本書でいう「つっこみ力」とは、批判(非難という意味で使われることが多い)では、された側もした側も現状より高められることが少ないが、つっこみにより笑いと共に双方さらには周囲をもおいしい状況にもっていく力のことである。

正しさだけでは人は動かないが、おもしろいときに人はそれに反応し動く、という理念のもと、国民よ、もっと「つっこみ力」を鍛えよう、という本。

上手くつっこむには、たくさんの情報が必要なのである。
物事の一面だけしか見ていなかったらつっこむことはできない。
テレビに向かってつっこんでる人よくいるよね、それは一方的な情報を鵜吞みできない根拠、情報、経験を持っているからである。
「明朝から晴れます。」との予報に、漁師さんはその経験をもとに波の動きを見て「晴れってどんくらいを晴れっていうねん!」他のつっこみができるというもの。

メディアリテラシーという言葉がある。リテラシーとは「活用能力」「読み書き能力」と言い換えてはどうでしょう?と国立国語研究所(初めて知ったけどサイトがおもしろい!)が提案している。
メディアを鵜呑みにし踊らされることなく、情報を上手く活用していく能力と理解した。これこそがつっこみ力の土台だ。
メディアであれデータであれ、多方面から眺めて活用能力を上げていこう、そしてつっこみを楽しもう!
review終わり

<ボケとツッコミについての私的駄文2>
さて、おばはんになってモテがどうでもよくなった今、周囲に不思議ちゃんもいないし、「作られた」と女性ならなぜか気づく(男性はなぜか気づかないw)似非癒し系もいない。そしてどうしてだろう、わたしがつっこまれることが多くなったような。。。それは年齢による人としての劣化か、もしかしてもともと天然だったのに、酔ってる奴ほど「俺は酔ってない!」というように、自分が常識派と信じて今まで来てしまったのかもと薄々考え始めた。
ああ、わたしにあらゆる面で上手くつっこんでくれる人ありがとう、賢い皆様あってのわたしでございます。そしてわたしも輝くつっこみができる賢い人になりたい。

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