見出し画像

Vacant Wave / Rainfalls セルフライナーノーツ

前作"Vacant Wave"から2ヶ月。
はやくもアルバムをリリースしました。

前作は全体を通して1人バンドのような音作りになっていて自分なりのオルタナティブギターロックを鳴らしつつ曲毎に微妙に違うテーマを持って作りました。リードトラックのFlashbackではローファイディストーションギターが延々と鳴り続け、Apple Musicで色々と取り上げてもらったAll The Post Punk~ではポストパンクにも近づいた曲を作りました。

今作は一転、ギターロックから少し距離を置き、打ち込みやシンセサイザーでの曲作り/音作りを全面的に押し出したアルバムになりました。元々やりたいことの一つではあったのと今がそういう気分なので。そしてもう一つのテーマがサイケデリック。
もちろん従来のような宅録低体温ギターロックサウンドもありますが個人的には新しいことが出来た気がして、作っていて割と楽しかったです。

01 My Name Is No One

アルペジオとシンセ、そして逆回転ギターのイントロ。サイケデリック×シューゲイズ。覇気のないボーカル。今年6月に少し遠くへ遊びに行く予定があったのですが、前日に寝れなくなってしまって明け方家を出る前に作りそのまま録音しました。なので隠れたテーマは夜明け(適当)

02 Rainfalls

タイトルトラック。本作のテーマに忠実に作った曲。梅雨の歌。音が綺麗。気に入ってる。

03 Know Your Name

本作で数少ないゴリゴリギターロックサウンド。今年の初めくらいに作って前作に収録しようかと思っていたけど合わなかったので今作に流れました。リフから広げたガレージサイケだけど歌メロはポップ。ボーカルにfuzzをかけてます。

04 No One's Left(Waiting for Me)

フォーキーなサイケデリック。一人で海に遊びに行った時に思いついて帰ってすぐ録音しました。
歌のメロディーはほぼ一定なのに演奏が変わっていくの大好きなんです。ポカポカ鳴っているパーカッションは私がニトリのやっすい机を叩いている音を弄ったものです。

05 Lays

とても古い曲で2018年頃一瞬やってたTopoloという宅録ユニットのために書いた曲。当時リリースもしていましたが(今は削除済み)アレンジと歌詞を変えて再録しました。とはいえ元々のアレンジが今作のコンセプトに割と近かったのでここに収録。
気持ち的にはここからB面。後半のオープニングナンバーです。

06 ORANGE

今作唯一の日本語詞の曲。自分らしくないアレンジにしました。だけどすごく気に入ってる。アルバム全体を見るとあまりにも沈み込みそうだったので、良いアクセントになれば。4曲目のNo One's Leftを録った直後に急に思いついて作った新鮮な曲。ワウワウ。

07 Leave Me Behind

去年の秋頃に作りました。シングルで出そうか、E.P.に入れようかと毎回悩んでましたがここでお披露目。最低限の音数にして削ぎ落として曲の良さを立たせました。the velvet undergroundの3枚目のようにしたくて試行錯誤してこうなりました。こういう曲できるようになったの割と嬉しい。気に入って欲しい。

08 The View From My Bedroom

前作のリリース直後に作った曲でエンディングです。この曲からこのアルバム作りがなんとなく始まりました。淡々とした電子ビートとふわふわしてるシンセサイザーとマリンバ、フェイザーがかかったボーカルと薄く鳴り続ける数本のギター。音に関していえばこんな感じです。
最初はアコギの弾き語りで作っていた曲だったので曲自体のフォーキーさが伝われば嬉しい(難しい)。

大半の曲が文字通り作ったばかり(5,6月に作った曲がほとんど)で今まで以上に真新しい曲が揃ってます。個人的に古い曲の再録をする作業はあまり楽しくない(アレンジを考え直すのが辛い)のと新しいことをやりたい気分だったので今作のような形になり、前作から2ヶ月しか経っていない状態で即リリースとなりました。

まったく意識はしていなかったのですが夜明け前が似合うアルバムかなとミックスが終わった段階のものを早朝歩きながら聴いてて思いました。最近仕事終わるのが朝4~6時なので無意識のうちにその時の雰囲気が曲にも出てるのかなと。
またジャケットからも滲み出ているけど明るくて激しいロックアルバムからはかけ離れているのでその辺は理解して聴いてもらえれば。

そして個人的なことですが最近引っ越しました。ずっと以前住んでいたワンルームでレコーディングしていたのでこのアルバムはそこでの最後の作品となります。次回作はどうしようかな。

さようならVacant Wave光が丘スタジオ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?