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アパレル未経験の人がアパレルに転職するには

先日Twitterを見ていて「アパレル未経験の人は中途採用にエントリーしても書類で落とされる」という内容を見た。
職種までは書かれていなかったし、年齢や人柄や条件なども全くわからないのでなんとも言えないのだけれど、確かに弊社にも「未経験だけど入りたい」とエントリーしてくださる方もいらっしゃる、多くの場合は面接はさせていただきその上で判断させていただくのだがもちろん合格、不合格はある。

今回は僕たちが判断できる範囲で「アパレル未経験の人」がアパレルに転職するには?のポイントを書いてみようと思う。
(その上で、弊社では絶賛中途採用していますので、経験未経験問わずぜひエントリーよろしくお願いします)

そもそも不採用の理由の多くは「企業の事情」

まず採用の前に「不採用理由」についても触れておこうと思う。
結論からいうと不採用の理由の80%くらいは企業の都合である。
都合と言ってもいろいろある「即戦力しか欲しくない」とか「教育コストをかけられない」とかある程度志望者のスキルなどが原因になるケースもあるが、

「今いるメンバーとバランスが悪い」とか「(書いてないけど)今は幹部候補を探している」とか「既存メンバー的に男性がいい、女性がいい」などいろんな理由が伝えられていないけれど存在している。
もちろんどんな条件でも面接を突破する(まれにいる)強者はいるだろうが不採用の理由が「自分にある」と思いすぎるのはよくないと思う。

例えば僕は投資家向けにプレゼンをおそらく100件以上やってきた。
自分の事業にめちゃく自信もあるしピッチコンテストでも何度も賞をもらったり優勝したりするからプレゼンも下手ではないという自負もある。
それでも相手を説得して出資まで漕ぎ着けるケースはほんの数%である。

その理由は「普通に合わない」なのである。
お互いを「悪い」と思っているわけではなく、もちろん事業としても投資家さんとしても「いい」と思っているがそれ以上ではない。
というだけでなのである。

だからまず「アパレルに転職をしよう!」と考えるのであれば少なくとも1社ではなく10社くらいは受けてそのうち3-4社が面接できて、そのうち1社が前向きに検討してもらえる。くらいの確度で考えてもいいと思う。

1/1で合格、モクは1/2で合格は難しいと考える方が無難であるし、落ちたところであなたが悪くない可能性も十分にある。

採用できない人の特徴

採用できない理由の80%が企業の都合であると書いたのだけれど、それでも採用になる人と採用にならない人がいる、その差はなんなのだろうか?

多くの場合は「経験」と「人間性」である。
後半に「経験」については書かせてもらうが「人間性」の部分は非常に大きい。
もちろんエントリーする方の人間性を否定するものではなくあくまでも「未経験として働く」ということを前提にした部分である。

僕はよく社内のメンバーにも伝えるのだけれど人のポテンシャルというのは
能力×キャラクター(人間性)=可能性
だと伝えている。

例えばある程度の実務経験があって能力が業界の平均の「1」だとする。
しかし例えばとても頑固であったり、話しかけにくかったり、空気が読めなかったりしてキャラクターが0.8だとすると
1×0.8=0.8になってしまう。
企業の採用基準が「1」だとすると不採用である。

特に未経験という場合は業界に関しての知識はほぼ0で他の業種で培ったいろんなノウハウを加味したとして能力が0.7くらいだと考えると「キャラクター」は最低でも1.45ないと採用基準の1を超えない。
つまり他の方と比べて1.45倍何かに秀でている必要があると思う

何度も言うが「人として優劣がある」ということではなく仕事をするにあたってのキャラクターが秀でているということである。

例えば「ストレス耐性が強い」とか「周りを笑顔にする」とか「交渉力がある」とか「学ぶ姿勢が強い」とかそういう部分である。

この人が入ってくれたらチーム全体が、会社全体がよくなるなぁと思えるような方は本当にポイントが高いと思う。


未経験の人が積むべきキャリア

アパレルと言ってもいろいろあるので今回は弊社ヴァレイにおいての中途採用で未経験の方を採用するとしたら?を想定してみた。
職種としては「生産管理」を想定してみる。

技術職はまた変わってくるし、企画はあくまでも「生産管理」ができてきてからの話になるのでまずはベースである生産管理の話をしたい。

未経験でアパレル生産管理などを始めるのであれば必要なスキルは
・交渉力
・分解、組み立て力
・コミュニケーション力

である、この部分は「キャラクター」」の部分にも重なってくるが、
現在の職場でこの辺を磨いている場合は非常にありがたい。
例えば生産管理はしていないが仕事全体を見通してスケジュールなどをきちんと立てられるとか、営業をしていて相手に交渉することが得意であるとか、
チーム全体でプロジェクトを前に進めていた。などの実績はアパレルでなくても必要になるのでこの辺を今の仕事で磨いているととても素晴らしいなぁと感じる。

ヴァレイでアパレルの生産管理業務に未経験から採用させていただいた例としてはアパレルの販売などをされていた方で企画や生産は全くの未経験だったが店長として全体をまとめたり、売上に対しての意識が高かったり、調整能力が高かったりした。

まずはこのキャラクター部分はどこにいても鍛えることができるので、この部分を書類などでもアピールできると強いと思う。


次に「能力」の部分においては
・ミシンを使える
・何かを0から作ったことがある

この部分は大きいと思う。
ミシンを使えるというのはもちろんプロということではなくても、洋服に対する研究心を持っていて自分が着ているものを見よう見まねでも作ってみたりする人はめちゃくちゃ加点である。
0と1は全然違う、生産管理は普段ミシンを扱うことが少ないと思われがちだが弊社の生産管理や企画に関わるメンバーが月に1度もミシンに乗らないことはないと思う。
何かしら試作を作ったり、生産の中でライトな作業をしたりすることもある。
やはりミシンを扱えるのは強い。

また「何かを0から作ったことがある」も強い。
これは洋服であればそれは素晴らしいが、そうでなくても例えば自分で工場とやりとりをして商品を企画してみたりしているとこれも強い。
一応ものを作る流れを知っているのはこれも0と1では全然違う。


最終的に必要なのは熱量と覚悟

最後にすごく定性的な部分なのだけれどやっぱり「覚悟」があるかどうかは重要である。
そもそも中途採用で今までアパレルをやっていないかった人が「今から始めたい」と思ったという人と、高校の時から「アパレルで食っていく」と決めていた人では客観的に見ると覚悟の深さが違うと思われる。
実際そうでないとしてもそう思われる可能性は高い。

今の熱量が10だとして、3年間だと3年×10= 30
専門学生時代からアパレルをやりたい!と10年キャリアを積んだ人からすると
10年×10=100になる。
それはやはり熱量の絶対数が違う。

中途採用は一人がエントリーするわけではなく複数の自分の知らない誰かもエントリーしている場合が多いので、その人たちよりも「覚悟」がないと判断された時点で難しい。
だからとにかく覚悟である。

実際新卒採用の時ではあったけれど、弊社に入ってくれた子のうち1人は北海道から弊社に来てくれたし、横浜からインターンに来てくれてそこから就職してくれた子もいる。
ある子は最終面接の時には最寄り駅まで引っ越しを完了してきていた。
実際困ってしまうこともあるけれど、それほどの熱量を持っているなら大丈夫だろうと押されてしまったのも事実である。

最後に

アパレル未経験の方であってもアパレルに参入したり、転職活動することは業界にとっては素晴らしいことであり本当に歓迎したい。
同時にアパレルだけに限らずどこの会社も中途採用は「即戦力」を求めているところがほとんどだろう。
「入ってから勉強する」ということが現実的に(コスト的に)できるかと言われると難しいのも事実である、入社して2ヶ月目には売上を上げ始めてもらわないと困るような場面もある。

だからこそ「熱意」だけではなく能力やキャラクターなど必要なファクターは意外と多くあるし、今いる環境で身につけられることも多いのではないだろうか

そんなことを言いながらヴァレイでは現在技術職、パタンナー、生産管理の中途採用を行なっています。

ぜひこちらからエントリーをよろしくお願いいたします!


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