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糖質制限ダイエットvs玄米ビーガン・マクロビオティック等の両極端を、「ホリスティック」に「いいとこ取り」する

バンクーバーで、日本語のスピリチュアル系や健康系の本が借りられる秘密の場所があるので、久しぶりに行ってみました。何冊か借りた本のなかで、3年前のベストセラー?のこれが目につきました。

これが良かったというのではなく、

>最近、夕食にごはんや炭水化物抜きの糖質制限ダイエットが流行ってる?定着してそう?なのは、この本のせいかも?

と思ったから。

糖質制限とは、いいかえたらタンパク質重視ダイエット、昔はアトキンスダイエットとか言ってた。ごはんやパンよりプロティンパウダーや肉魚を食べよう!という、アメリカかぶれの男性がハマりやすいダイエットですね。この作者も糖尿病のお医者さんですが、アメリカのNYに留学経験5年あるから、そこでアトキンスのあとの、目先を変えたプロティン(タンパク質)重視ダイエットにハマったんでしょう。

マッチョの国アメリカでは、プロティンダイエットは定番だから。アトキンスダイエットの提唱者であるアトキンス博士は、偏ったタンパク質食のせいで病気になって早死しています。でも、肉食民族のアメリカ人は、パン減らして肉魚やプロティンパウダーというのが大好き。特にマッチョめざしたがる男性が、糖質制限したがりますね。

でも日本人は農耕民族だから、基本炭水化物メインの食生活で生きてきました。だから、アメリカの猿真似しても、日本人の伝統的食生活や DNA、体質に合わないと思うんですよね。

Amazonのレビューも、ブーム本だし「医者」の信用で、素直に褒めてる読者も多いけど、酷評してるひとたちは「なんの根拠もデータもない」と、手厳しいですね。

私としては、7割くらいはまあまあいいこと書いてるけど、3割トンデモ説や根拠ゼロの話が混じってるな、という印象です。

>糖質制限すれば全てがよくなるは、ないない笑。

文体が、
>自分は医者だから権威があって偉い。だから私の書くことは正しい。
という、よくいえば自信満々、ちょっと尊大に他者を攻撃する感じなので、敵を作りやすいひとだと思います。

この本に限らず、炭水化物を攻撃するとかプロティン重視でもちあげるとか、ひとつの栄養素を過剰に攻撃や持ち上げるダイエット、食事法は、丸ごと信じないほうがいいと思います。七大栄養素とは、単体で大事なのではなくどれもそれぞれに大事。その7つのバランスが一番大事、というものですからね。でも、ひとつの栄養素や食材を取り上げて、◯◯ダイエットと名付けたら、新しい説みたいでブームになりやすいから、後をたちません。

じゃあこの本はダメなのか?といえば、日本人は炭水化物メインの伝統的食事法で、つい炭水化物を食べすぎてる。だから、炭水化物を減らしましょう、というは一理あるんですよ。マクロビオティックだと、玄米はいくら食べてもいい、とか言いがちだから、そういう炭水化物至上主義ダイエットを抑える反対勢力としてこの手の本も読んでおくと、マクロビ信者にならずに済むと思います。

マクロビオティックもだいぶ偏ってる、玄米至上主義の日本発ビーガンです

からね。私は恵比寿にあった頃の久司道夫さんの料理学校でクラスをとってましたし、ボストン郊外の本部を久司さんと立ち上げた幹部のアメリカ人が、NYの料理学校で教えていました。だから裏もいろいろ聞いてた。なので、15−20年前?くらいに起きた日本での過剰なマクロビオティックブームを、ちょっと苦笑して眺めてました。

マクロビオティックもいい日本の健康食材、豆腐や味噌などを欧米に持ち込んで定着させてくれたから、悪い食事法じゃないんですよ。でもこれが最高!とばかりに、日本のブームでは、久司道夫さんのおっかけしてる中年女性たちがいたり、マクロビオティックカフェを開きたい若い女性がわんさかでてきたりしたので、危険だなと思っていました。

結局その嫌な予感は当たって、久司さんは数年前に癌でお亡くなりになったそうで、その前妻と娘さんも別の種類の癌(前妻は癌で死亡)。マクロビは20年ほど続けると発癌性があるんじゃないか?と噂されてた。また久司さんは70歳だかのときに、孫のような30歳の日本人秘書を後妻にして、トロフィーワイフ(成功したシニア男性がもらいたがる、ご褒美の若い妻)に、ベタ惚れぶりがすごかった。久司さんは、死ぬまで女性大好きだったし、ヘビースモーカーでコーヒー飲み過ぎだったから、そのせいで体を悪くしたという説もあります。

とまれ、マクロビオティックのようなちょっと極端な食事法を広めてたひとだから、極端やアンバランスな生き方をしてたのかなあ、と思います。久司さんの死後、若い後妻さんがあとを継ぐと思ったら、ボストン郊外の本部も閉めたらしいし。極端なダイエット、日本風ビーガンだった米国の久司マクロビとかも、栄枯盛衰で消えちゃうもんですね。

マクロビオティックは、桜沢さんと奥さんのリマさんの流れの正食協会が、関西で続いていて、私と仲がいいマクロビシェフはこっちの出身者が多いです。ホリスティックなお医者さんも、こっちのマクロビ団体関係者が多い感じ。久司さんは、英語がうまくてユーモアもある欧米人ウケのいいひとだったから、欧米でのマクロビ宣伝係、その使命を終えた感じです。

だから、糖質制限も糖質(玄米)大好きマクロビオティックも、なにかにどれかに偏ることなく、両極端をどっちも見て、いいとこあれば、いいとこどりしましょ。というのが結論です。

私が使ってるホリスティック・グルメという、ホリスティックの意味も、

>両極端なモノコトヒトを、どっちもいいとこどりする(統合や全体的にゆるく取り入れる)

というもの。日本語訳の全体的とか統合的というと、ちょっとニュアンスが英語と違うんですよね。いいとこ取り、というのが一番近いと思います。

健康法やダイエット食事法についても、自分の提唱する方法がいちばん正しい!とか、あれはダメこれはダメ、あれがいいこれがいい、と極端に走らず、競争や攻撃せず。なにか取り入れられるいいところはないか?と、適度に利用するのが、お気楽で精神的にもいいんじゃないでしょうか。

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