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小さな恋

「〇〇くんは▽▽小学校に行くんだよね・・・」
ある日、一緒にお風呂に入っていたら
娘にうちあけられた。

娘は〇〇くんのことが
「男の子の中では、いちばん好き」
なんだそうだ。

娘の保育園は、小学校の校区の境にある。
同級生の半分は娘とおなじ小学校に
半分はとなりの▽▽小学校に行く。
娘は〇〇くんと別の小学校になるのがさみしいらしい。


そして迎えた3月31日。
娘の保育園最後の日だった。

娘をお迎えにいくと、
〇〇くんはすでに帰ったあとだった。
娘は、名残惜しそうな様子もなく、
てきぱきとしたくをして、帰路についた。

〇〇くん。
最後だし、もう会うこともないかもしれないし、
娘の好意を伝えたかったなあ。

〇〇くんのお母さんに
「娘は〇〇くんが男の子の中で
 いちばん好きだったそうです。
 なかよくしてくれて、ありがとうございました」
ぐらいラインしようかなあ、とも思った。

しかし、娘に聞いたら、
そんなことはしなくていいという。


なぜならば、、、、、、、

午前中に、〇〇くんとぎゅーして
〇〇くんは娘のほっぺにチューしたらしい。
そして娘も〇〇くんのほっぺにチューをしたんだそう。


・・・うおおおお。悶絶。

お互いに好きということを伝えて、
ちゃんとお別れして
それで帰り道は、あんなにさばさばしていたのね。


さよなら、〇〇くん。
この先、会うことはないかもしれないけれど、
娘はいつか、忘れてしまうかもしれないけれど、
私はきっと、ずっと覚えているよ。
娘と仲良くしてくれてありがとう。

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