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でびう9年だよ

今日でちょうど、デビューから丸9年になる。

マジか、と思う。
いまだにプロの自覚がまったくないままやっている。
デビューしたときに、
「まだプロを名乗るなんておこがましいな、セミプロくらいを名乗っておこう」
「いや、やっぱりそれも恥ずかしいから、セミでいいや」
と思ったことは覚えている。
ただの昆虫である。

でもそれも、数年も続けられていれば、自然に自覚が湧いてくるものなんじゃないかなぁ…と思っていた。

思っていたのだが、変わっていない。
セミのままだ。
変わったのは、
「情熱を燃やして! 渾身のプロットを! 書くぜ!」
という代わりに、
「とりあえず酒でも飲みながらテキトーに話しませんか~」
と編集者にネコチャンの写真を見せるようになったことくらいだ。
退化している。
セミは退化する。

だいたいが、運と縁とタイミングでやってきてしまった。
デビューできたのも運だし。(デビュー作の担当以外に、僕を児童書でデビューさせようと考える酔狂な人はいない)
その後つづけられたのも運だし。(2作目の担当以外に、当時あんな企画を新人作家にやらせる酔狂な人はいない)
売れたのも運だし。(というと関わってくれた人たちに失礼なのであれだけど、すくなくとも売れることを狙っていたわけではないので自分の感覚としては運である)
おおかたが、運と縁とタイミングと流れでなんとなくやってきたな~…と思っていて。
プロっていうのはもっと…なんかこう…。
自分の腕一本で! やってきたのだ! …という…。
そういう感じの…確固たるなんかが…。
あるのではないか…と。
仕事の流儀的な…。

そんなわけで、プロとしてやっていくためにはこうするのだ! みたいなものが何一つわからんまま歳を食ってしまった。
もう1年頑張ろうと思うが、その後はまた1からだな~、不安だな~と思いつつ、ネコチャンが可愛いのでそれでいいと思うことにする。

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