②高齢の【抗がん剤治療】やる?やらない?
父が肝臓ガンと宣告されてから、後
足の付け根の血管からカテーテルを挿入し
肝臓腫瘍に栄養を運ぶ血管を塞いで腫瘍細胞を壊死させる手術を受けましたが上手くいかず途中で手術は断念。
「残るは抗がん剤治療のみです。年齢の割に
お元気なのでやりましょう…」と医師。
本人や家族にすれば、生き延びる道はそこにしかないなら「闘うしかない」との思いでした。
『もし、やらなかったら余命は?』
頭をかすめましたが、私ですら怖くてその言葉を口にする事は出来ませんでした。
その先を考えたくなかったのかもしれません。
抗がん剤治療は3週間に1回で、抗がん剤とひと口に言っても色々な種類があるようです。
父の場合は髪はあまり抜けませんでしたが、
回を重ねるごとに、味覚障害、口内炎、下痢、嘔吐、めまい、痔、脱腸、しびれ等。
その度に症状緩和のお薬を処方してもらいましたが、こんなに飲んでいいの?と思うような薬の量でした。
ガンは小さくはなってくれませんでしたが、
大きさは変わらずなので、抗がん剤は効いてるとみなし、続けられましたが7回目あたりから
ボクシングでいうと打たれ続けたジャブ🥊が効いてくるかの如く、あれよあれよ…と父の身体は弱っていきました。
杖を持つ手にも力がはいらない…数回の転倒、1人でトイレにも行けない状態となりました。
好きなものを美味しく食べたい…
願いはたったそれだけだったのに…
10回目の抗がん剤治療をした後は
声すらも思うように出せず
もはや、抗がん剤で命尽きるのか…
ガンで命尽きるのか…わからない…
という状況にまでなっていました。
結果論でしかありませんが86歳の父が
抗がん剤治療を開始してから亡くなるまでは
約10ケ月でした。
抗がん剤治療を頑張ったから約10ケ月
生きられたのだろうと後悔はありません。
高齢者の抗がん剤治療は寿命と兼ね合わせ
『生活の質を落とさずにどれだけ長く過ごせるか』が大切なようです。
本人の希望が優先されますので静かに
流れに身をまかせるのもひとつです。
《80歳を超えてからの抗がん剤治療
あなたなら…家族なら…
闘いますか?
流れに身をまかせますか?》
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