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《デザートはお好きですか?》

みなさん!おはようございます。今日は急にお休みになりました。昨日先輩から連勤が続いているので料理長から休んで良いと許可が出ました。今日明日連休になりました。

今日の記事はこんな内容でお贈りしたいと思います。その前に昨日noteから500回目の好き♥達成の連絡をいただきました。誠にありがとうございました。すずらん爺爺はさらに進化出来るように精進いたします。

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本日の記事の内容はこちら(^^)/

①和食修行3ヶ月
②足の三重苦・・・なにくそ負けないぞ!
③文句が出ない驚きの職場
④親方は鉄人か偉人かはたまた変人か?
⑤入社面接での料理長の薄笑いとは?
⑥根室海上保安部巡視船くなしり
⑦アパート隣の秋田さんだ捕される
⑧地球は寒かった
⑨クリスマスイブ外交引き渡し
⑩色丹カレー
⑪ロシア人って怖いですか?
⑫フランス帰りの嶋ちゃんが教えてくれた
『タンバルエリゼ』

9月と10月いちご一会国体が開催されて通常業務の他に300〜400個の弁当があります。

調理師2名〜3名のヘルプとスーパー盛り込みおばちゃんスタッフで何とかやりこなしています。

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①和食修行3ヶ月

昨日4日で丁度3ヶ月が経ちました。

朝3時40分起床、車通勤50分、5時厨房入り夜

6時7時まで終わるまでやります。

揚場担当のすずらん爺爺はフライヤー2台のガスをつけ油の温度が上がるのを待ってその間、昨日準備した食材を出し天ぷらの衣を山ほど作ります。

土日の予約が多い日は700個以上天ぷらを揚げます。他にも唐揚げ、コロッケ、エビフライ、ポークカツ、フリッター等色々何でも揚げます。

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②足の三重苦・・・なにくそ負けないぞ!

この3ヶ月に起きた出来事はまず靴が足にフィットせず3足変えて見ましたが、だめで結果足のつま先の締め付けで右足の親指の爪が真っ黒になって歩くのもやっとで気がついたら剥がれそうになりました。更に外反母趾と足の底の魚の目がありこの三重苦で歩くのもやっとで超多忙の調理場をびっこを引きながら走り回っています。この間靴屋に行って足に合った4足目を履いてます。今は休みが嬉しいです。


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③文句が出ない驚きの職場

これ程先輩やヘルプの方々は休憩も取らず永遠と12〜15時間仕事します。それでも文句1つ言わずもくもくとやります。本当に驚きの出来事なんです。親方との師弟関係が完璧に強いのです!


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④親方は鉄人か偉人かはたまた変人なのか?

親方は他の店舗も見ていて今は来年のお節料理の製作にも携わっています。

すずらん爺爺が入社してから親方が休んだことは一度も見ていません。

達人鉄人何人かわかりません!無言の背中が全てを物語っているようです。

偉人か変人か・・・使命感なのか何処から力が湧いて来るのか理解に苦しみます。

とにかく凄い親方です!

今まで50年以上働いて来ましたが今が一番とてつもなくきつい職場なのかと考えています。

世界はインターネットの時代です。瞬時に誰にも繋がるんです。

日本の四季折々の美しく美味しい料理は手抜きはしないのです。改めて健康で仕事出来事に感謝してます。すずらん爺爺は死ぬまでやるんです。


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⑤入社面接の料理長の薄笑いとは?

面接で以前の会社でも一年間14時間労働してました。超ブラックでした。と話したら料理長は笑って即決で採用になりました。

その時の笑いは何だったんでしょうか?今になって分かりました。すずらん爺爺はブラックに耐えられると確信したのです。・・・きっとそうです!親方の期待に答える為に身体は老いても動きが少し遅くとも前に進むのです。

プロレスラーの猪木さんが昨日お亡くなりになりました。

〘元気ですか!元気があれば何でも出来る!〙との名台詞!

国会内でも質問に立って100回以上話し議長から注意されたと伺いました。

すずらん爺爺は元気な以上誰よりも大きい声で応対し猪木さんのように頑張って行きます。


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⑥根室海上保安部巡視船くなしり

19歳秋から22歳の夏まで海上保安学校を卒業して根室海上保安部巡視船くなしりに配属されました。その当時ロシアの警備船の日本の漁船の密漁に対する取り締まりが厳しく多くの漁船がだ捕されていました。


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⑦アパート隣の秋田さんだ捕される

そんな中アパートの隣の秋田さんがロシアの警備船にだ捕されました。厳寒の冬のことでした。詳細はわかりませんが、いつ返されるか分からないことで奥さんは憔悴しきっていました。船は没収され帰ってきません。大変な時代でした。


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⑧地球は寒かった

冬の北洋はまぁ寒かった。船の周りのチェンが丸太ん棒のように凍って夜中に一度総員起こしがかかりハンマーで氷を叩き割るのです。腰に命綱を縛ってそれはもう怖かったですね。


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⑨クリスマスイブ外交引き渡し

ロシアは12月24日のクリスマスイブにだ捕した乗組員を返してくれました。

もうびっくりでした。その中に隣の秋田さんが入っていました。本当に驚いて言葉になりませんでした。良かった!良かった!と何回も心の中で叫びました。

すずらん爺爺は20歳そこそこの若い調理員をしていました。

場所はロシア側から指定された北方領土の色丹島でした。入江には朝方10時に入港し外務省からはロシア語の通訳が派遣されて来ました。

ロシア警備船にくなしりの船長、機関長、事務長、外務省のロシア語の通訳が乗船します。

外交上の引き渡しの手続きが終了すると今度は宴会が始まるそうです。ウォッカで乾杯するそうです。それで本船の幹部は酔って帰って来ます。

今度はロシア側の幹部がくなしりに乗船し返礼宴が始まります。すずらん爺爺は巡視船の士官の食事担当でサロンボーイをしていました。

ロシア側の幹部の中にやはり通訳の人が一人いました。実際その方がトイレに立った時案内しました。日本語がペラペラでした。日本語を学ぶために早稲田大学に留学しましたと語ってくださいました。

その後サロンでは軽いオードブル盛り合わせと日本酒、ビール、ウイスキー、そしてタバコを提供しました。何故かロシアの幹部は良く銘柄やタバコも知っていました。

そんなこんなで返礼宴は大成功に終わりました。ロシアの幹部からお土産に頂いたのは長方形のめちゃ大きいクリスマスケーキでした。バタークリームで飾ってありました。くなしりの乗組員で分けて頂きました。美味しかったですよ。それとバターの固まり1kg以上ありそうなものもいただきました。


⑩色丹カレー

このときの乗組員の昼食は色丹カレーと毎回決まっていました。横須賀の自衛隊には軍艦カレーがありますが色丹カレーは50年前からありました。

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ちなみに色丹カレーはチキンと人参とジャガイモ玉ねぎがゴロゴロ入ったカレーでした。

すずらん爺爺が先輩の薮下さんから教わって作ったんですよ。

船が入港してからは乗組員は一切甲板に出ることや写真を撮ることは禁止されました。

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⑪ロシア人って怖いですか?

その時感じたのは国と国の違いや肩書きがあろうとも、怖かったロシアが人間どうしはただの人間で飲んだり食べたり笑ったり泣いたりと日本人となんにも変わらないということでした。

漁師言葉でロシアの国の人をロスケと言って怖がっていました。すずらん爺爺があったロシア人はけっして怖くなかった

人類はみな兄弟であり家族であり友達なのです。だから絶対に戦争しちゃいけないんです。

あっ!

話が大分横にそれました。それでは本題に戻しましょう。

⑫フランス帰りの嶋ちゃんが教えてくれた

『タンバル・エリゼ』

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パリの超一流レストラン、ラセールに行ったら是非オーダーしてほしいデザートです。シャトー・ディケムがグラスに注がれこのタンバル・エリゼが目の前に運ばれてくると、言葉では言い尽くせないほどの幸せを感じられることでしょう。

今にも折れてしまいそうな細い細い飴の糸のドーム、そしてバターの香りが豊かに漂うクロッキニョルの器の中にはバニラのアイスと桃のシロップ煮、クレーム・シャンティが盛り込まれています。

この技術の粋を傾けた豪華さはまさにラセールの名に恥じないものと言えましょう・・・

とこんな素敵なデザートなんです。

横浜のホテル開業とともに入社して2〜3年経った頃フランスの料理修行から帰って来た嶋ちゃん(嶋田耕司君)が入社して来ました。

背が高くハンサムな彼は一躍ホテルの有名人になりました。フランスからのお客様がいらしたときは、通訳もしてくれました。

すずらん爺爺と同じ北海道の出身でした。

ホテルに入ってから料理もそうですが創作の方へ意欲を感じていました。料理を彩る氷彫刻やバター細工、その為に調理場で徹夜しながら大根や人参などで動物や魚そして花などを彫ったりしていました。

そんな中デザートにこの『タンバル・エリゼ』がありました。その美しさと技術の高さにどうしたらこんなのが創れるのかと日夜研究を重ねました。

特に飴のドームはレシピを読んだだけではそう簡単には創れません。

何度も何度も失敗を繰り返し嶋ちゃんに指導を受けながら遂に完成することができました。

特に飴の詰め方やドーム状にするテクニックを少しづつマスターしていきました。

完成度もレストラン・ラセールのように美しく見えるようになりました。それを宴会に出したりしてました。ただしこれは一度に何個も作れるものでないのでお客様への提供の仕方は要予約の一品でした。

今回は長文の記事に最後までお付き合い頂きありがとうございました。次回予告記事〖家庭で作れる!!本気の味。ガトーショコラ編〗を書いていこうと思いますので良かったら足を運んでみて下さい。

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