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部活強豪校でeスポーツをはじめた経緯

なぜeスポーツ部を創部したのか?


結論は、タイミングが良かったから。だと言えます。
ん?それだけと思われるかもしれませんが、それが一番しっくりきます。

まず、知ってほしいこと

私が勤務する島根県松江市にある立正大淞南高校は、サッカー部・野球部・ライフル射撃部・マーチンングバンド部4つが柱となっています

サッカー部は、第89回全国高校サッカー選手権大会で3位、インターハイでは、平成23年・24年・27年に3位になっている全国屈指の強豪校。
野球部は、2度の甲子園に出場しており、初出場の際はベスト8。
ライフル射撃部は、日本一3連覇などを達成する古豪です。
マーチングバンド部も全国大会に8回出場しています。

約300人が在籍する淞南高校では、ほとんどの生徒が全国レベルが一つの基準となっています。

eスポーツ部の顧問をやらないか?


そんな部活動が盛んな高校で、突如「eスポーツを作ろうと思うが、顧問をやらないか?」という打診が2021年1月下旬にありました。

eスポーツ?」とは何でしょうか?と馴染みがなかったので聞いてみたところ。。。「知らない。よくわからない。」という返答でした。
(よくわからない顧問をやるのか。。。)と内心思ったものの説明会がある。それを聞きに行って理解すれば良いというような内容を告げられました。

メモを見ると2月7日となっていました。
場所は、アンジェグレースガーデン
島根県のeスポーツ連合の拠点がある場所です。

そこで全国高校eスポーツ連盟理事大浦豊弘さんの話を聞きました。
大浦さんの話では、
1、eスポーツとは電子機器を用いたゲームで勝敗を決める
2、サードウェーブという会社が大会を開催し、普及に努めている
3、情報モラル・情報リテラシーを学校で教育してほしい
ということがわかりました。

1、eスポーツとは電子機器を用いたゲームで勝敗を決める


eスポーツとはエレクトロニック・スポーツの略
日本ではプレイステーションやSwitchが主流であるが、海外ではコンピュータゲームが主流となっている。スポーツというとサッカーや野球のようなフィジカルスポーツのイメージが強いが、チェスや将棋などもマインドスポーツと呼ばれるそうで、広義ではスポーツは「勝敗を決めるもの」として解釈しているそうです。モータースポーツとかも同じ類と言われました。
(ここに関しては別の回で感想を述べたいと思います)

2、サードウェーブという会社が大会を開催し、普及に努めている


高校eスポーツを支える東京の会社
高校のeスポーツ部のほとんどは、この会社が行なっている高校eスポーツ支援プログラムを利用している。ゲーミングPC3台と光回線が1年間無料で提供してもらえるプログラムです。本校もこれを利用して立ち上げました。

1台数十万もする高スペックPCを初めから用意するのは、容易ではなく、eスポーツという誰もが理解を示している訳でないものに対して学校が理解してもらえることは稀なことだと思います。このプログラムを利用して立ち上げと導入は可能となり大会にも出場することができ、活動をすることができるという画期的な企画だと思います。

レンタル品は、
ゲーミングPC(入門モデルくらいのスペックです)3台
モニターが3台
サードウェーブ光回線を引く(部室まで引く場合の工事は学校負担)
となります。
1年後は、返却・買取のどちらかを選択します。

3、情報モラル・情報リテラシーを学校で教育してほしい


長い前置きになりましたが、本校がeスポーツ部を作ろう・作れると思った理由はここにあると個人的には感じています。

目に見えない敵と対戦するから、無法地帯
eスポーツプレーヤーの不名誉な発言により、チームを解雇されたり、炎上したりするニュースは残念ながらよく目にするようになりました。

Twitterで呟いた一言が次の日には大炎上ということも人ごとではありません。全国高校eスポーツ連盟の大浦さんも高校の部活動でそのへんの指導をしてもらえることを期待していると話されていました。

対戦相手に対しての侮辱や暴言。大会運営側への中傷などeスポーツの抱える問題や課題は山積みであると感じています。オンラインならではの問題だと思います。今は誰でも瞬時に複数の人に情報を発信することができます。目に見えない相手も特定できてしまう時代だということを理解しないといけないと思いました。

eスポーツの課題は、淞南の強みで解決できる

本校は、「心」の教育を主眼にしています。
人としてどうあるべきか。社会に出た時にどういう人物が求められているのか。勝者には勝者としての行動が求められます。普段から何度も言われていることです。

この点で、うちはeスポーツ向いているかもしれないな。と思いました。
とにかくゲームが好きな生徒がeスポーツに入部する。学校で「心」について勉強するeスポーツが強くなる。人としても成長する。

つまり、eスポーツの課題は、淞南の強みで解決できると考えました。これが、eスポーツ部の顧問を最終的に引き受けた理由です。

そんなことで、PCもレンタルできる。顧問もいる。生徒はやる気がある。という条件が揃い創部することとなりました。

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