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一店逸品運動のススメ         その6「人通り②」

「人通りが増えると売り上げが増える」
 本当にそうでしょうか。
 商店街の賑わいの指標として、通行量が用いられることが多く、商店街活性化に人通りの増加が不可欠のように言われています。
 その根拠は、かつて商店街が隆盛を誇っていたころ、人通りが多かったからです。よく「人と人がすれ違うのも大変なくらい、賑わっていて、お店の売上も好調だった」と、商店主の方が言われていました。「人通りが多いから売れた」という経験が正しかったのでしょうか。わたしは「商店街にある お店に魅力があるから多くの人が来店し、結果として人通りが増えたのではないか」と考えます。
 ここに、一店逸品運動に取り組む動機として「人通りは増えたけれどもお店の売り上げは減少し続けている」ことに気づいた商店街があります。
 その商店街では、ハード整備やイベント事業などで、人通りが二桁増えました。活性化の目標として通行量の増加を目指していたので、当初の目的は達成したはずでした。「人通りが増える=売上が増える」を期待していたわけですが、商店の売り上げは増えるどころか減少し続けていました。
 商店主たちに突きつけられたのが、「通行人は増えたけれどもお客は増えない」という厳し現実でした。わかりやすく表現するならば、店の前を通る人が入店してくれていないという現状です。
 商店街の主要メンバーが気付いたのは「お店に魅力がないから入店してくれない」ということでした。そこでお店の魅力アップのために、一店逸品運動に取り組んだわけです。
 次回は、お店の魅力アップと逸品との関係について述べたいと思います。

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