虹凛ラノレア

子供の頃から物語を考えるのが好きでした。 自分で考えた、自由で縛られない発想の世界観に…

虹凛ラノレア

子供の頃から物語を考えるのが好きでした。 自分で考えた、自由で縛られない発想の世界観に浸るのが大好きです。 小説を書くのはまだまだヒヨッ子ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

最近の記事

【短編】おせちサミット~王国まで建設した物、食材達の話し合いは如何に~

 これはとある世界の話。突如、一部の物、食材達に意志が宿った。意志の宿った物や食材達は向上心があり、生産する事に研究熱心だった。とある米は舌ざわりや、柔らかめ、硬め、甘み…完璧な米を研究し続けている。とある、魚は脂、詰まった身など完璧な魚を研究し環境を整え生産して…。  そんな物や食材達には、本日開催される大掛かりなサミットを控えていた。  「ニュースの緊急速報です。間もなく重箱国でサミットが開催されるとの情報です!重箱国のニュースキャスターさん~!」  緊急速報のテロ

    • 【短編小説】クリスマス会議~ついに12月がやってきた!クリスマスの料理といえば…!?~

         外で息を吐くと白く、厚手の上着、マフラー、手袋を身に着ける。冬となったこの季節には大きなイベントがある。それは―――  円卓の席に4人の人物が真剣な面持ちで着席していた。  「これより、クリスマスで食べる食事を決定する会議を実施する!派手にしたいがこの物価高の中、我々には"金"がない!選ぶメニューはチキン、ピザ、ケーキの中から1品のみだ!」  議長は小さなハンマーをカンカンッと叩くと会議は始まる。  「やはりクリスマスといったらチキン!あの複雑なハーブでカリっと

      • 【短編小説】さつまいもバトル

         「わー!大量のさつまいもだー!」  4人の女性は大きな段ボールの中に入っている大量のさつまいもを見つめる。  「さつまいもっていったらやっぱり焼き芋でしょ!」  1人の女性が声を出すと他の3人はブンブンと首を振る。  「なーに言ってんの!さつまいもつったらやっぱりスイートポテト!柔らかくなったさつまいもを潰してバター、生クリーム、砂糖を混ぜてオーブンで焼く…。あの滑らかな食感…これしか無い!」  スイートポテト推しの女性は話終えると、両手を合わせウットリした顔をす

        • 【短編】流れ星と願い 最終話

          前話:第4話『一人で流れ星(女性)』→https://note.com/vast_lotus157/n/n8f86fdc45408  『ふたご座流星群』に願いをしてから、5年が経った。願い事をした人達はどうなったのだろうか。果たして願いは―――叶ったのだろうか? ―――【家族】  「祐樹!今年は晴天で良かったな~!」 祐樹 「うん。去年も一昨年もずーっと雲ばっかりで星はちっとも見えなかった!」  「もう、あれから5年…。祐樹は来年から中学生ね」  母親は祐樹の頭を

        【短編】おせちサミット~王国まで建設した物、食材達の話し合いは如何に~

          【短編】流れ星と願い 第4話『1人で流れ星(女性)』

          前話:第3話『1人で流れ星(男性)』→https://note.com/vast_lotus157/n/nf128f89827c6  女性は仕事が終わり、家に帰宅すると晩御飯を簡単に用意しテレビのリモコンボタンを押す。  「明日の夜、ふたご座流星群の見ごろがピークとなる予定―――」  ご飯を食べながら耳にニュースを聞き流していると、女性の身体がぴくっと反応し手を止めテレビに釘付けになる。  「ふたご座流星群…か」 ―――【10年前】  夜中…静まり返った大きな公園

          【短編】流れ星と願い 第4話『1人で流れ星(女性)』

          【短編】流れ星と願い 第3話『1人で流れ星(男性)』

          前話:第2話『幼馴染と流れ星』→https://note.com/vast_lotus157/n/n20a6c918a848  「部長!こちらの企画書を作成しましたのでご確認よろしくお願い致します」  男性は自身満々に作成した書類を部長に提出する。部長は書類を手に持ち1枚目…2枚目…と目を通していくと、はぁ…とため息を吐く。  「内容が頭に入りにくい。菅井なりに、図解で分かりやすいようにしているようだけど、図解が多すぎて流れが分かりにくいな。俺が過去に作ったマニュアルの

          【短編】流れ星と願い 第3話『1人で流れ星(男性)』

          【短編】流れ星と願い 第2話『幼馴染と流れ星』

          前話:第1話『家族と流れ星』→https://note.com/vast_lotus157/n/n8f3aaffc044d  「結衣~!晩御飯出来たわよー!」 結衣 「は~い」  部屋のベッドで寛ぎながら携帯をいじっていた結衣は1階から母親に大声で呼ばれ立ち上がる。2階の自室のドアを開け階段を下るとリビングへと向かう。 結衣 「あっ!今日、私の大好きな、から揚げだ!」  テーブルに上に並べられている料理にから揚げを見た途端ルンルン気分で椅子に座る。  「結衣は高校

          【短編】流れ星と願い 第2話『幼馴染と流れ星』

          【短編】流れ星と願い 第1話『家族と流れ星』

           リビングにカレーの匂いが漂う中、父親と子供は椅子に座りテレビを眺める。    「明日の夜、ふたご座流星群の見ごろがピークとなる予定―――」  「ふたご座りゅうせいぐん…?」  ふたご座流星群の言葉もよく、わからぬ子供は首を傾げる。  「流れ星がたくさん流れることだよ。そうだ、祐樹!明日の夜、見に行くか?」  休日は仕事で疲れた、折角の休みだから…とろくに相手にしてくれない父親から、急の提案に驚く。 祐樹 「えっ?良いの!?」  父親は機嫌が良いのか微笑みながら頷

          【短編】流れ星と願い 第1話『家族と流れ星』

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 最終話『春夏秋冬』

          前話:第4話『冬』→https://note.com/vast_lotus157/n/nd979f887a8f0    季節と記憶は連鎖している。春夏秋冬が始まれば過去の事を思い出す。  春になれば、入学式、新生活、新しい友達、家族でお弁当を持って行ったピクニック。  夏になれば、お祭り、海、バーベキュー、初めて恋人になった人との花火大会、大好きなお爺ちゃん、お婆ちゃんの笑顔。  秋になれば、ご飯を食べすぎた姿、苦手なスポーツをする姿、折りが合わず友達と喧嘩をした時、家

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 最終話『春夏秋冬』

          【大人用の童話】輝き続ける宝物

          あるところに、男の子と犬が窓から星をみていました。 「ハヤテ!あれが、ぼくのお気に入りの星なんだ!」  男の子は一番、大きくかがやく星にゆびをさします。 「ワンッ!」  犬のハヤテも、男の子がゆびをさした近くにある星を見つめて吠えます。 「ハヤテはあの星がすきなんだね」 「ワンッ!」  ハヤテはしっぽを、ブンブンとふっていました。犬が、しっぽをふるのは、とてもよろこんでいるあかしです。  男の子と、ハヤテはずっと、ずっときれいな星を一緒に見つめていました。

          【大人用の童話】輝き続ける宝物

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第4話『冬』

          前話:第3話『秋』→https://note.com/vast_lotus157/n/n388fb913e7fc  急にゴーーーン!!と激しい音が鳴りウトウトしていた詩は目が覚める。激しく飛行機がユラユラと揺れるが次第に静かになり、窓の景色を見ると出発した空港からは見慣れない雪景色となっていた。 詩 (ようやく帰ってきた。3年振りだな)  飛行機の中から見える景色は滑走路以外、全て雪で埋め尽くされ銀色に輝いていた。小さな頃から見慣れた雪を懐かしむ詩。ようやく飛行機と通路

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第4話『冬』

          「精霊の贈り物」あらすじ

          何百年前から争い続ける魔王軍と人間達。魔王軍は闇を使い、人間は大まかに4つに分かれた「近接攻撃能力」・「攻撃魔法能力」・「遠隔攻撃能力」・「回復能力」を扱い、争い続けていた。貴族社会で生きる人間達は能力で存在価値が決まる。産まれた時に身分が高ければ高いほど、能力は高く、身分が低ければ低い程、能力は低く。 そんな世界の中である日、庶民の主人公が12歳の時に両親が突然姿を消し、 主人公が両親を探しに行く旅物語である。 そんな主人公には何か珍しい能力が…!? 【第1話】 【第

          「精霊の贈り物」あらすじ

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第3話『秋』

          前話:第2話『夏』→https://note.com/vast_lotus157/n/na1c6f4e48997  携帯はバイブレーションで激しく揺れアラームが爆音で鳴る。 詩 「ん~~…朝…?」  詩はベッドの上で横りなりながらアラーム音を消そうと手を動かすが携帯が中々、見つからず爆音で次第に目が覚める。詩はベッドから起き上がると周りを見渡し、寝ていた時に頭の上に置いていた携帯を触りようやくアラームの音を消す。 詩 「会社行く支度しなきゃ…」  詩はベッドから起

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第3話『秋』

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第2話『夏』

          前話:第1話『春』→https://note.com/vast_lotus157/n/n7a172050882e  雨が降り続ける梅雨が明けると、雲に隠れていた太陽に照らされ続ける日々が長い季節がやってきた。 詩 「ん~~…あっつ…今、何時…?」  まだ目が覚めたばかりのせいか瞼が半分しか開いておらず、詩はベッドの上に横になりながら携帯を探す。ようやく携帯が見つかると仰向けで寝ていた詩は携帯を顔の前まで近づけタップをし時刻を確認する。 詩 「8時…か…」  詩は時刻

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第2話『夏』

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第1話『春』

           葉が全て枯れ落ちた木から新たな蕾が咲きピンク色の花が風が吹く度にゆらゆらと踊る。長い通路の左右に縦、一直線に遠くまで桜の木が並び、まるでアーチのように少女は新品のランドセルを背負いながらくぐる。  「わぁ~~!きれい~~!」  小学校の入学式を迎えるであろう服装を纏い少女は太陽に照らされながら堂々と咲き誇る桜の木を輝いた瞳で見つめる。子供ながらに憧れていた小学生という名の新しいスタートの嬉しさの余りか道を大はしゃぎで走る。  「詩ー!そんなにはしゃいだら転ぶでしょ!」

          【短編小説】春夏秋冬の記憶 第1話『春』

          精霊の贈り物 第3話

           ネイリーの瞳に3体のゴブリン族が、人の視界に入らぬよう農場の端でニンジンを引っ張り袋の中へと入れている瞬間が映る。 ライト 「ん?ネイ———」  ネイリーはライトの頭を押さえ門前にある茂みに身を潜めると、自分の唇に人差し指で押さえ「静かに」と口パクで合図をする。ネイリーはゴブリン族がいる方向に指を差すとライトもようやく気付きコクコクと頷く。  ゴブリン族はニンジンを引っ張り続け、袋の中へと入れていくが、荷物が重くなり畑の端にある洞窟の中へと入っていく。 ネイリー 「

          精霊の贈り物 第3話