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中学校教師 #29 心が充実したあの瞬間


4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照

自治体の指定研究発表会があり、校区内の小学校に行ってきました。
指定研究は2年間でしたが、その前年から研究を積み重ねているとのことでした。
全学級道徳の授業を公開していました。
私は5年生の授業を拝見したのですが、生き生きと自分の考えを発表する姿、児童と担任とのあたたかな人間関係が印象的でした。

本音は…「小学校っていいな。戻りたいな。」というものです。
この気持ちを改めて実感できたことに喜びを感じます。

関係者のみなさま、ありがとうございました。


校内研修から始まる

10月末に校内研修が行われました。
本来なら、ある学級の授業を公開し、事後研修を行う予定でした。
しかし、授業者の都合により授業公開はできなくなってしまいました。
校長に話をすると、「うたういぬさんが自由に決めて研修をやってください。ただし、楽しい研修にしてほしいです。」とプレッシャーをかけてくださいました。
それでも、そのプレッシャーよりも、どんな研修をしたらみなさんが充実感を感じてくれるかと考えるわくわく感の方が上回っていたように思います。

研修のポイントを2つに絞りました。
①アイスブレイク、ミニゲーム
②タブレットを生かした授業改善、学習方法の提案、働き方改革


どんな研修だったか、簡単に紹介します。


ミニゲームは楽しいけど、道具を用意するのはちょっと…


ミニゲームをやっている時間すら惜しい…というのが、中学校の現場の本音かもしれません。
また、ミニゲームをやろうとしたときにちょっとだけでも頭によぎることがあります。それは、
「このゲームで用意した道具、次に使うのはいつ?」
ということです。

一生懸命、ゲームのカードをつくったり、印刷したり、切ったりしても、同じゲームを繰り返しやることはあまりありません。(小学校低学年なら児童のリクエストでもう一回があるかも)
1回だけのミニゲームのために、カードを用意するのは…と億劫な気持ちになってしまうこともあるでしょう。

そこで、一度作成したら(年度をまたいでも)繰り返し使えるカードを使ったミニゲームを2つ提案しました。
ルールについても、学年の実態に応じてアレンジできるような提案もできました。

日々、忙しい中で険しい表情をしている同僚の先生方が、ほっこりとした笑顔でミニゲームを楽しみ、進んで交流していた姿が印象に残ります。

やってよかった!


もともと、小学校では学級経営について研究を重ねてきました。
地域の同好会で発表したり、会を運営したりすることもあり、私としてはそれなりに力を入れている分野だと思っています。

学級でも、生徒のリレーションを深めたり、生徒に新しい気付きを与えたりすることができる点で、ミニゲームを効果的に扱うことは大切です。


やってみようというハードルは下げつつ、その活動自体には深みがあるような提案ができたと思っています。


未知の領域が多かったタブレットの研修


タブレットに関するものは以下のこと紹介しました。
①Microsoft Teamsの共同編集
②kahoot!

①については、共同編集ができる良さを実感できるようにちょっとした活動をしました。
また、教職員のチームを効果的に活用できるように、研修・特別活動や各学年部のチャネルをつくっておきました。打ち合わせや連絡、データの共有や編集をする上で、どの場所でデータを扱うかが大事になってきます。
必要な情報に素早くアクセスするため、データの地図を示すことが重要であると感じました。


②については、簡単なクイズをカラーキングダムで楽しむ活動をしました。

年齢層は幅広い学校ですが、どの先生も夢中になって取り組みました。
ある先生は「これは面白い…自分の教科で生かすなら」とつぶやきながらクイズに答えていました。
kahoot!については、中学校現場でかなり可能性があると感じています。
・ゲーム性が高いことは、生徒の興味関心を引き出す。
 ノートやプリントでは学習に手のつかない生徒も、これならどんどんやる。

・教科担任制のため、作成したクイズは繰り返し使用できる
 複数のクラスで実施。または、復習の意味を込めて前の学年の内容で実施。繰り返し使用できる。定期考査の対策としても活用できる。

・宿題として活用
 クイズを割り当てることで、生徒が家庭学習でも取り組むことができます。スマホを持っている生徒が増えてくるのが中学校の現場ですので、家庭でもできるというのは良いこと。(もちろん、タブレットを持ち帰っているのなら、そちらの方が良いのですが)


研修で蒔いた種が芽吹く


当日は、かなり先生方の満足度は高かったと思います。(誠に勝手ながら…)
ただ、その後の先生方の反応からより手ごたえを感じました。

「今度は~について教えてほしい。」
「早速kahoot!で問題を作ってやってみました!」
「Canvaでお便りをつくってみたい。」
「Canva for educationの申請手続きを教えてほしい。」
※Canvaについては夏の研修で私が紹介しました。また、日々職員室で声を大にして発信したり、一部生徒が使いこなして活躍していたりと、話題は広がっていました。


その後、保健室で「タブレット研修続き」を実施しました。
養護教諭には、Canvaの基本操作や機能からお便りの作り方まで
別の先生には、Canva for educationの申請手続きのお手伝いを
さらに、
・背景リムーバ
・magic expand
・ビンゴカード作成
・AIによる画像生成(Bing  Image Creator)
についても話題を広げてみました。
すると、その時間にたまたま通りかかった先生方も興味を示してくださいました。
その場で
「えーーー!そんなこともできるの?」
「やってみたい。面白そう!」
「◎◎に生かせそうだ」
「~~はできるの?」
という反応が見られました。

ちょっとした話題を提供しただけですが、先生方がかなり積極的に活用しようと感じてくださっていることが嬉しいです。
こうした場面で自分の力が他の先生の役に立っているという自己有用感を感じることができました。
そして、もっと自分自身の力を高めて学校に還元したいという思いが強まってきます。




こうして振り返ると、改めて今の状況はありがたいです。
・学級担任をさせていただくこと
・授業をさせていただくこと

SNSや書籍を通して学んだことを実際にやってみることができる環境があります。だからこそ、「こんなことができます。」という言葉に説得力がでてくると思います。
いつまでもこんなに恵まれた環境であるとは限りません。
だからこそ、日々を大切にしようと思います。
まずは3連休、しっかり心のエネルギーを充電します。


【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】


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