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通信票所見を上手に書こう

コロナに感染した息子と共に自宅で過ごしています。
熱は高く、咳も出ますがとりあえず日常生活に困ることはなく、のんびりしています。
やることもないので、ゆっくり過ごせるわけですが、そういう過ごし方が得意ではなくて、「何かやりたいな。」「何かやらなきゃ。」「できることあるはず…」という思考になってしまう私。

今日は総合の所見を書くことにしました。
短い時間で約20人分の所見をまとめることができたので、その流れを言語化します。

テンプレートを決める

本校では教務主任から例文が提示されます。しかし、それだけでは不十分なので、もう少し具体的にしたものをテンプレートとして決定します。本校の2年生の学びに合わせます。以下の点を意識しました。
・学習内容はSDGs
・調べ学習と校内発表会の学びについて
・2文、140字程度

このポイントを学年主任と確認し、3人程度文章にしてみます。
①SDGs〜学習では、②目標〜について調べ、③〜について気づき、〜を学びました。
④校内発表会では、〜を発信しました。
 〜をしようとする意欲を高めました。 など

①単元名を記入します。生徒と共有している学習名があればその表記を使います。
 ここは全員共通。
②生徒が選んだSDGsの番号を記入します。目標が同じなら表記は同じです。

③調べて分かったことを記入します。生徒にアンケートを実施して、その言葉を活用すると良いです。学年主任は、「学びました。」というような保護者に伝わりやすい柔らかい表現が好みのようなので、使うことにしました。

④最終的に高まった力について記入します。
 教科の学習と同様に3つの観点を意識します。


アンケートの実施

Microsoft formsを活用して生徒にアンケートを実施します。
ここで大事なことは、きちんと文章で回答させることです。
ワークシートのような紙の振り返りをすると、びっしり書けるような生徒も、タブレットでの回答だとすかすかの回答となってしまうことがあります。
タイピングのスキルも大事ですし、タブレットでアンケートに回答したり、振り返りをしたりする経験の多さも重要です。
ここでは、その後所見を作成するに当たって、仕事がしやすいという理由でタブレットでのアンケートを実施しました。紙の良さもあります。あくまで、その後どちらの方が所見が作成しやすいかという話です。


生徒の姿を想像して

実際に学習していた生徒の姿や言葉を思い出しながら言葉を書き加えます。ここに担任らしさが出ます。ポイントは3つ。

・忘れない内に所見を書く
→期末事務日課を活用して書こうと思っている先生もいらっしゃるかもしれませんが、おすすめしません。学習の後、時間が経つと印象的なエピソードは記憶に残るのですが、それ以外はどんどん忘れてしまいます。その子の学びの姿を所見にするために、あまり時間をあけてしまうことは良くないと思います。やや早め、くらいがちょうど良いかと。

・子どもを見る目を養う
→日々の学習の中でその子の学びの良さが現れます。ポイントはその見方です。
教師としてポジティブな感情で子どもたちと関わることで、所見につながるような姿を見つけることができます。
 そのような見方ができるようになるために、その子の背景をきちんと理解することも大切だと考えています。学習における得意や苦手な内容や領域、周囲の子たちとの人間関係、家庭環境、特に大事だと思っていることなど。私は、この仕事において「子ども理解」がかなり重要だと思っているので、気を遣っている部分です。

・教師のアウトプット力を高める
→最終的には、担任として文章にする力が大切です。まずは、単純にアウトプットの量です。同じ時間あたりで多くの所見が書ければ困ることなどありません。もう一つ大事なことは書き方です。これは先ほどの子どもを見る目とも関連しますが、所見の書き方の特徴を押さえることができればどんどんこの仕事は進みます。文の量やリズム、適切な表現、所見をもらった子どもや保護者の気持ちを考える力などが重要です。
 学級通信を書くことが習慣になっていれば、アウトプットの量や質も高いはず。そういった点から、学級通信もすごく価値のあるものだと考えています。


今日書き上げた所見は学年部で共有することにしました。
若手の先生もこの所見を読むことで、なんとなく「こんな感じで書けば良いんだな。」という感覚をつかむことができるはずです。また、学年としてある程度統一していることも大切なので、その基準を示す上でも誰かが例文を書き、共有することが大切です。また、自分の学年部だけで留めるのではなく、他の学年とも共有できることもあるはずです。このような話をするとき、職員室では少しだけ声を張って話します。これもちょっとしたコツですね。
この記事も、職員室で誰かが話している感覚で聞いてくださったなら嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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