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欧州グローバル・スタートアップ週報:最新の合併、資金調達、環境イノベーション(2023年11月12日~19日)

以下に、スタートアップとベンチャー企業の最新動向について注目すべき最新情報 TOP 4 をご紹介します。

1. OdaとMathemの合併 - ノルディック地域のオンライン食料品配達業界における新たな動向

概要: ノルウェーのオンライン食料品配達企業Odaがスウェーデンの同業者Mathemと合併。この全株式交換取引により、Odaの株主が大多数を占めることに。

  • 両社は2021年以降、評価額が50%以上減少。高い利息率と消費者の価格感度の高まりに直面。

  • Odaは効率的な倉庫システムを有しているが、そのプラットフォームは大量の配達を必要としている。

  • Mathemは過去数年間で損失が増加し、評価額が減少。最新の評価額は2023年5月の時点で€20m。

  • 引用元: Norwegian online grocer Oda merges with Swedish Mathem

2. Crispの€35m調達 - オランダとベルギーにおける次世代の食料品配達サービス

概要: オランダの食品配達スタートアップCrispが€35mの資金調達を行い、オランダとベルギーでの事業を拡大。

  • CrispはGetirやGorillasのような10分以内の配達ではなく、翌日配達を提供し、大規模な倉庫を一つ運営することでコストを抑えている。

  • Crispの平均バスケットサイズは約€90で、1回の配達でより大きなマージンを得ることが可能。

  • Crispは大手スーパーマーケットの基本品目と競合することはなく、中価格帯の選択肢としての位置づけ。

  • 引用元: Grocery delivery is back as Crisp raises €35m to scale next-day delivery

3. Gelato - 世界的な輸送排出量削減に挑むノルウェーのユニコーン企業

概要: Gelatoは、地域ごとの生産による輸送排出量の削減に取り組む、ノルウェーのスケールアップ企業。

  • Gelatoはデジタル印刷企業と提携し、地元での生産を実現している。これにより、気候負荷の増大を抑制しながら、地元ビジネスの発展とグローバルな販売を支援。

  • Gelatoの注文の87%は2022年に顧客と同じ国で生産され、同年の総売上は€107mに達した。

  • Gelatoの計画では、来年からはパートナーが他の既存顧客向けの完全な生産ジャーニーに対してソフトウェアを使用できるようになる予定。

  • 引用元: Everything produced everywhere — the unicorn fighting shipping emissions

4. カーボンアカウンティング業界の買収ブーム

概要: カーボンアカウンティング市場は多数の企業が参入し、特定業界に特化したサービスを提供し始めている。

  • 2022年、ヨーロッパのカーボンアカウンティングスタートアップは合計$860mを調達。しかし2023年はこれまでのところ$253mに減少。

  • 企業は金融サービス業界や小売業界、商業不動産セクター向けに特化したカーボンアカウンティングシステムを開発中。

  • Planetlyなどのカーボンアカウンティング企業が大手企業に買収されており、今後も買収の動きが見込まれる。

  • 引用元: The big carbon accounting acquisition spree begins

これらの要約は、スタートアップやベンチャー企業のグローバルな情報を追いたいと考える日本人読者にとって、役立つ洞察を提供するものです。特に、OdaとMathemの合併やCrispの資金調達、Gelatoの環境に優しいビジネスモデル、そしてカーボンアカウンティング市場の買収動向は、業界の最新動向を理解する上で重要な情報となるでしょう。

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