勉強、バイト、留学、そして留年〜より良い大学生活のススメ

唐突に、「大学に入ったはいいが全然面白くなくてどうしたらいいかわからん」という人に勧めたいこと(※「絶対にやるべき」と断定はしません、個人差があるから)について書いてみたいなぁと思い立ちました。
というのも、大学4〜5年目ともなると、そういうことを尋ねられる機会が増えるのです。

さっそくはじめます!主に文系の学生を想定しています。理系は事情が違うと思います。すみません。

《勉強》

「する」に限ると思います。勉強するために大学に入ったのだし。
ただ、単純に机の上でやっているだけではなく…

*先生に質問しに行ってみる
*先輩と勉強の話をしてみる

ことをお勧めします。
なぜなら、先生や先輩から読むべき本や論文を紹介してもらえることがあるばかりでなく、「こういう勉強会があるよ」「このテーマなら誰々がやっているけど紹介しようか?」などという有益なオファーをもらえることがあるからです。

勉強は一人でやるものではありません。
一人でやっててもつまらないし。(語学は一人でやれよと言われますが…)

上級者(?)は

*友達と勉強会を企画してみる

のも良いでしょう。私も読書会や勉強している言語で話す会などを運営しています。

《バイト》

大学生のバイトそのものの是非が議論されてはいる今日ですが、バイトは適度にやるのがいいと個人的には思っています。間違いなく経験にはなりますし、バイトの時に提出する扶養控除の書類とか確定申告など、社会に出てからいきなり経験するよりは、失敗がより許容されやすい学生のうちに経験しておく方が良いよね、と最近思いました。

私自身のバイト経験自体はあまりなく、塾・家庭教師・事務・留学生チューターあたりをやってきましたが、バイトをする上で大切だなと思うのは

*辞める勇気を持つ

ことでした。
話題の「ブラックバイト」みたいなものは残念ながら往々にしてあります。そんな労働搾取から身を守る最も良い方法は「辞めること」です。
これ、私のように法律を勉強していない人文系の学生ほど弱い分野なのかもしれませんが、労働者はきちんと法律で守られています。給料と労働時間(バイトのための準備時間なども含めて)が釣り合わなくて苦痛だな、と思う時は辞めて別のバイトを探す勇気を持ちましょう。

《海外、留学》

私は日本人学生があまり行かない地域に留学しました(専攻が専攻なので)が、留学ができる環境なら留学はした方がいいと思いますし、無理なら国内国外問わず旅行に行くことはきっとその後の勉強や研究でプラスになります。
ちなみに私は「なんとなく憧れていた」「カトリック教会めぐりが好き」という理由で、人生初めての海外一人旅はマルタでした。

留学・旅行についてどうしても気になるのは「安全かどうか」ですが、それについてどうしても申し上げたいことがあります。

*その渡航を危険にするのは、あなたの勉強不足・リサーチ不足

ということです。

もちろん、内戦が続いていて外国人が旅行でその地に赴くなんて言語道断という地域や、窃盗から殺人まで種々の犯罪によって外国人旅行者がカモにされてしまう地域など、「危険だから行くべきでない」地域は残念ながら存在します。
しかし、そういった地域について「何がどう危険なのか」ということをきちんと調べ、把握しているでしょうか?
旅行で行く先についても、そういったことを調べているでしょうか?

「アラビア語やってるの?危なそう」じゃあないんだよ。日頃の怒りを込めて。
アラブにも、昔ながらの生活が営まれている田舎から、オイルマネーで物が溢れかえる街、そして戦闘が続いている地域まで、いろーーーーんな、本当に多様な現状があるのです。

とりあえず、日本の大学生が旅行先で選ぶのは、おそらく欧米かさもなくば韓国か中国か東南アジア、それかといったところでしょう。
東南アジアやインドに行くけど治安がちょっと不安な皆様、現地の治安情報はきちんとチェックしましたか?もしかして、「どうやって具体的な治安情報を調べればいいのかわからない」というレベルだったりしますか?

外務省の「海外安全ホームページ」を見て!!お願い!!そして色だけじゃなくて情報も読んで!!

「海外安全ホームページ」で見ればいいのは、その国に何色が付いているかだけではありません。国のところをきちんとクリックして、「スポット情報・広域情報」を見ましょう。テロなどが起こった際は、ここに情報が随時入ってきます。
そして、「たびレジ」という外務省海外旅行者登録システムに登録しておくと、在外公館から旅行中に緊急情報を受け取ることができます。なるべく登録しておくといいでしょう。
リンクを貼っておきます。

外務省 海外安全ホームページ たびレジ

ここまでは「渡航先情報のリサーチ不足」について書きましたが、「渡航先についての勉強不足」についても述べておかねばならないかと思います。

例えば、イスラームの「ラマダーン(断食月)」ですが、私が過去に留学していた国ではラマダーン中の日中に公共の場で飲食すると罪に問われます。ムスリムかそうでないかにかかわらず、女性は肌を出すべきではありません(足を出すワンピースを日常的に着ることができず非常にストレスが溜まりました)。
言葉が通じなくてトラブルになるということももちろんあります。また、現地では話題にしてはならないことを言ってしまって、ということも考えられます。
海外で、乗っているタクシーが事故にあって、自分が英語(か現地語)で状況を説明することもできない、となると最悪です。

その地域の文化についての知識と最低限の語学は、危険を回避するためにはどうしても必要だと思うのです。語学は積み重ねが必要なのでともかくとして、文化に関する知識面はWikipediaでいくらでも情報が仕入れられますし、個人的にとてもおすすめの旅行ガイドブック「地球の歩き方」でかなりわかります。最近は「地球の歩き方」以外のガイドブックを読まなくなりました。観光地の情報しか書いてない本いらないねんって。重いし。

ついでに、勉強していったら面白いですし。マルタに行った時はヨハネ騎士団のことなど軽くWikipediaかなんかで読んでおき、ついでに生のマルタ語に触れよう!というテーマを持っていたのでとても楽しめました。

そして、「中東って危ないの?」と私に聞くのをもうやめようということです。そんなの、「どこに行くかと誰が行くかによる」としか答えようがありません。

長期留学について先日後輩から相談を受けたり、留学経験者と話していて考えたのはこれでした。

*留学は帰ってきてからが本番。留学から帰ってきてからのことを考えてプランニングせよ

最近、4年生から留学に行く(帰ってきてすぐ就活)というパターンが多くなっていると聞きます。昨年度の就活後ろ倒しは4年生から留学に行けるようにという配慮だったとどこかで聞きましたが、私はあまりそれをおすすめしません。

というのも、大学生の知見なんてはっきり言ってしょぼいため、帰ってきてから考えがいろいろと変わりますし、留学する地域によっては「暮らす」ということそのものが刺激的でその体験を消化(して就活で語れるように)するまでにとても時間がかかります。就活のために留学経験を消化しろと言いたいわけではないのですが、留学という得難い機会の経験を勉強や研究に「昇華」することもできたらいいですよね。

具体的には、帰国してから1年半〜2年半の学生生活が残るようにしたらよいのではないかと思います。つまり、2回生後期〜、3回生前期〜、3回生後期〜がおすすめです。「留学は早ければ早いほど良い」と言われることもありますが、二十歳過ぎている方がいろいろと安心かな、という気もします。クレジットカードのこともありますしね。

私も、留学から帰ってきて「こんなはずじゃなかった…」「留学中にどうしてそんなことに思い至ったのか…」と思うことが多々ありますが、現地の人々と接していて感じたモヤモヤがそのまま卒論テーマになっているなうなので、驚きです。

ちなみに、「留学の際に留年するかどうか」ということですが、

*留年できるならしよう

と私は思っています。
金銭的に厳しいというなら話は別ですが、帰ってきてから大学で勉強をする時間を長めに取れるという物理的な理由が主です。ところで、私の周囲は留学する人も休学留学で留年する人も多いのですが、「大学は4年で卒業するもの」という価値観の方が一般的であることに驚きました。
大学5年目になって、先生から「年齢層が高い」といじられるのもまた乙なものです。

《生活を豊かにすると他のことも豊かになる》

「大学生活……つまらない……」と感じる方は、少なからず存在すると思います。
当の私も、卒業を控えて授業がめっきり少なくなってしまったため、人と会うことが減ってしまって一人暮らしが寂しい今日この頃です。

とはいえ、閉じこもってうじうじしているくらいなら卒論をやれという話。しかし、卒論に一人で向き合っていても仕方ないし、底の浅さ・知識の狭さゆえにいろいろと無理があります。

そこで、「人としての幅を広げる」おすすめしたいのがこの3つ。

*一人でできて、できればお金のかからない趣味を持つ
*誰かといっしょにできる趣味を持つ
*知らない人がいる飲み会にはなるべく出席する

なぜ「一人でできる趣味」なのかというと、たとえばチームスポーツのような誰かといっしょにやらなければならない趣味だと、日程調整や費用などのことが死ぬほど面倒になる時がありますよね。忙しいときだとなおさらだし、かといって趣味をやるためにそんなことで神経をすり減らすのは、趣味としてのコスパが悪いということになると思います。
「一人で、自分のペースで、誰にも何物にも邪魔されずに楽しめる趣味」、最高です。私の場合は音楽(チェロ演奏と鑑賞)とネットです。クラシック音楽を中学の時からずっと聞いている関係で教会音楽も聞くようになって、それが教会めぐりの趣味につながりました。

とは言え、誰かといっしょにやれる趣味も楽しいものです。学科やサークル、バイト以外のつながりが持てるのもよいところ。人と会って話すだけで新しいアイデアが生まれたり、これについてちょっと勉強してみようかなと思ったり、悩みについて思わぬ面でのアドバイスがもらえたりします。
私の場合は茶道と美味しいものを食べに行く活動がこれに該当します(美味しいものを食べるという名目で、普段誘えない人を誘う)。

最後に飲み会についてですが、私は飲み会が好きなのでしょうか?よくわかりません。そもそもものすごい下戸だし。ビールジョッキ半分でフラフラになってしまうような種類の人間に飲み会が好きも何もないと思うのだけど。

しかし、「アルコールダメなので」と言いつつ、飲み会には行ける範囲で参加しています。特に、初対面の人がいる場合ほど、最近は出席するようにしています。
飲みの席で初対面の人と盛り上がって、そこから何か新しいことを、というのが楽しいのです。人見知りを治すチャンスでもあります。大学生なんて失敗してなんぼだし。
盛り上がったら、名刺かSNSのアカウント(Facebookが無難)を交換して、なるべく早くメールなどで連絡することも大事にしましょう。

実際、このような飲み会の縁は少なくないように思っています。
飲み会で繋がって、単発で仕事させてもらったこともあるし(ありがたい限りです)。

こうして趣味を楽しんで、人と出会って、新しいもの出会ってそれが引っかかった時は

*こまめにググる

ということを大事にしたらよいと思います。
気になることは、即検索。本当に便利な世の中です。スマホはLINEとツイッターとinstagramだけのためにあるのではないのです。
検索して、簡単にでいいから情報を集めて、自分の中の引き出しを増やしましょう。その積み重ねから生まれる新しい発見ほど面白いものはないと思います。

以上、私の経験から書いたものなので偏ってはいると思いますが、短い学生生活、楽しみましょう!

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