見出し画像

ほどほどを目指して

気乗りしない飲み会から、早めに帰宅した。
こんなのはじめて。
帰宅してから少しだけ仕事をすることもできて、飲み代も浮いて、翌朝も元気に目覚めたのだからこれ以上言うことはないくらいいいこと尽くしだった。

乗り気じゃないものにばかりお金を使っていると気づいたのは、恋人と話している時だった。本当はあれも、これも、心から欲しいと思っているわけでも行きたいと思っているわけでもないんだよねと話しているうちに、自分の中で腑に落ちた。

私はものに対しての執着心はあまりない方だと思う。
不要なものは売ったり捨てたり処分することにほとんど抵抗がない。
それよりもいつまでもダラダラと持ち続けている方がストレスに感じることさえある。

ところが、対人となると話は180度かわる。
人の目ももちろん気になるし、ここでの付き合いを切ってしまったら縁も切れてしまうのではないかと思うと、どんなに気乗りしない誘いでもつい行ってしまう、買ってしまうということが続いていた。
家計の中でも交際費に圧倒的にお金がかかっていたのも、おそらくこの辺りの気持ちが原因の一つ。

もちろん友人と遊ぶことや、美味しいご飯を食べにいくことは何よりの楽しみであり、私の生きる糧になっていると思う。けれど、あまりにも長時間にわたる飲み会は出費が嵩む上に翌日への影響が大きい。

いく気のしない食事会もまた然り。
高い会費を取られた上で、へらへらとしているのがなんだか虚しく思えるときもあった。それでも、八方美人をやめられなかったのだ。
ノリが悪いと思われるのも、誘ってもらう機会が減ることも怖いと感じていた。

ただこれって、自分の大事なお金と時間を浪費してまで、やりたかったことなのかと言われると首を傾げてしまう。
違う、と思った。
こんなことを繰り返していても、心からの満足感はきっと得られない。

そう思っても、人は急に変われない。
いきなり全て断るというのはなかなか難しかったので、自分の中でタイムリミットを設けることにした。翌朝元気でいられるくらいにセーブして帰る。それだけ決めておけば、少なくとも飲み過ぎることはない。

少し後ろ髪を引かれるくらいの時間においとまするのは、私にあっていたようだ。楽しいも度を過ぎると疲れてしまうし、下手すると記憶さえ曖昧になってしまう。そういう飲み方、遊び方もこれを機に卒業することにした。

急にゼロにはできなくても、10を8に、8を5にと少しずつ減らすのであればそこまで抵抗感もない。予算を決めておいて、その中から優先順位を決める。そうしたら、自然と気乗りしないものが淘汰されていく、という仕組みだ。どうしてもっと早く気づかなかったんだろうと思うが、渦中にいる間は苦しいのに全然客観的に見られなくなるものだから、しかたない。

楽しいことを我慢して苦しくなるのではなく、無理しているところを減らして心を楽にして過ごす。そして、本当にやりたいこと、使いたいことに時間とお金を使っていく。まだまだうまくできない部分や葛藤もあるけれど、自分の中の理想像が少しクリアになったような気がした。

この記事が参加している募集

最近の学び

そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。