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#10 なぜ水泳やピアノをやってきた子どもは優秀なのか?子育てを「識学」で考えたら、習い事の見方が変わった話

9月から受け始めた識学が、子育てにも役に立ちそうだな、と思い、自分自身の理解を深めるためにもこれから毎回識学を受講し終わるまで記事にしてみることにしました。
第10回は「経験と体験」です。

ここからは、識学の「変化」のテーマに入っていきます。
識学では、成長=できなかったことができるようになる、と定義していますが、これは要するに自分ができるという状態に「変化」しているということになります。そしてこの変化には「経験」が大事だと識学では考えています。

経験と体験の違い

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経験と同じように使われる言葉で、体験がありますが、
ではこの両者は何が違うのでしょうか?識学では両者を

経験:外界を変革し、自身も変化すること
体験:意識内にとどまる主観的な活動

と明確に区別しています。

これをわかりやすく言うと、例えばダイビングを例に取ると、ダイバーと一緒に、試しに一度ダイビングしてみる、楽しかったので、たまにダイビングする。これは体験です。
一方で経験とは、ダイバーに教わったやり方を実践したところ上手く泳ぐことができ褒められた、ダイビングスクールに定期的に通いダイビングの資格を取ったというものです。

つまり、経験とはその活動を通して、社会に影響を与えたり、評価されることで、自らが変わることを意味しており、逆にそういったことがない活動は、経験にはならず体験でとどまる、ということです。

確かに、私たちが一般的に、この人はすごいなぁ、素晴らしいなぁと思う人たちは、どんな分野でも圧倒的な経験を持っていますよね。もちろん本やセミナーなどでインプットした知識も大事です。でも結局、それをアウトプットし、第三者に評価される場に身を置いた人が、体得していった経験値に勝るものはないはずです。ですから、いかにその活動を体験ではなく経験させるか、ということが非常に重要だということです。

なぜ水泳やピアノをやってきた子どもは優秀なのか?

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これはもちろん、子育てでも同様のことが言えます。子どもに体験ではなく、経験を早いうちからさせたほうが、成長につながるはずです。ということはその活動が少しでも社会との接点に繋がり、第三者に評価されたり、結果が明らかになることで、自らが変わるようなものである必要がありますよね。
例えば、習字で考えてみましょう。毎週先生に習字を習い、字がうまくなるという活動は、それ自体は体験でしかないです。もちろんそれを見た先生が上手だね、と褒めたり、親にうまくなったね、と言われることは第三者からの評価にはなります。でももし子どもに、習字を経験として積み上がるものにさせたいなら、これでは不十分ですよね。習字展覧会に出展させて、子どもの習字が多くの人に評価される場に出してみたり、何か子どもの習字の作品が採用されるような公募のイベントに応募してみたり、そういった場が必要だということです。

私はこのことに気づいたときに、以前に、現役東大生7000人の子どもの頃の習い事、1位「水泳」、2位「ピアノ」という結果がすごく腹落ちしたんです。
なぜなら、水泳はタイムという結果が明確で、その結果だけで順位が決まり、必ず第三者に評価されますよね。結果だけでリレーの選手になれなかったり、勝負に残れない。実は常に自分自身が第三者に評価される厳しいスポーツです。

ピアノの場合も、弾けるようになった、というゴールの状態が明確ですよね。楽譜通りに指を完璧に動かせるようにならない限り、弾けたという状態にはならない。しかも、ピアノ発表会やコンクールという評価される場がだいたいどこでもあり、ピアノのスクールによっては課題曲ごとに級が決まったりもします。これも第三者に評価される場が必ず用意されているわけです。
つまり小さい時から、習い事を通して第三者に評価され、社会と接点を持ち、その結果自らを変化させるという経験を何度も何度も繰り返すことになるのです。そして、その積み重ねによって「できないことができるようになる」という変化を身をもって感じていることになります。

”かわいい子には旅をさせよ”の意味

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最近、競争させない、敢えて順位をつけない、という方針を掲げる幼稚園や小学校も出てきました。でも一方で私たち大人が日々接している社会は、必ず第三者に評価され、比較される場でもあります。そう考えたときに、私たち親がすべきことは、いかにその社会に近い環境や機会を、小さいころから子どもに与えられるか、なのではないかと思ったんです。


楽しかったね!面白かったね!という体験も、もちろん大事です。入口は、それでよいのだと思います。でも、もし子どもにその活動を通じて成長を期待するなら、子どもを厳しい環境に置くことこそ、大事なのかもしれません。まさにかわいい子には旅をさせよ、ですね…!そんなわけで、うちの娘もピアノを習っていますが、早々に発表会に出させようと心に決めた時間でした笑
皆さんも、ぜひこれを機会に、お子さんの習い事を見直してみるとよいかもしれないです。


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