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滋賀の謎めいた公園

「要塞のような遊具がある」
との情報で滋賀の大津にある「皇子が丘公園」という場所に出向きました。

駅を出て数分歩くと、公園の入り口に到着。
早速目に飛び込んできたのは、西洋風の子どもの石像です。

公園入り口にある石像

年代を感じる黒ずみと、西洋風のデザインに、その歴史を調べてみると、昭和57年(1983年)に姉妹都市となったドイツ バイエルン州ヴュルツブルクより送られたとのことでした。

作り手は、ロココ時代の代表的彫刻家であるフェルディナンドテーィーツで、ファイツへーヒハイム城を飾るために造られたものと判明。

思わぬところでドイツに遭遇したことにしみじみしていると、これまた切り株が想像される石のオブジェにしばし感動✨

石のオブジェ

この「皇子が丘公園」はとても広く、園内には、体育館や野球場、プールなど、たくさんの施設が点在しています。

そして「要塞のような遊具」は、駐車場の奥という情報を頼りに、公園内の坂道をしばらく登っていくと、ありました!!要塞が!!

謎の石垣
謎の石垣

新緑が美しい大木の森の中に、丸く綺麗に積み上げられた石垣がその姿をあらわしました!!

おお!!
これ、絶対遊具じゃないでしょ???

めちゃくちゃ年代を感じるし、、、
そもそもこの公園、前は何だったのか?

早速ググってみると、明治21(1888)年においては、皇子山陸軍射的場(後に大津陸軍射撃場に改称)だったというじゃないですか!!

陸軍、射撃場、、、
なるほど、、、

その後、昭和20(1945)年8月16日、大東亜戦争停戦に伴い、昭和21(1946)年9月、米軍住宅地として周辺40,000坪とともに米軍に提供され、皇子山住宅地区にと、、、

そして、昭和33(1958)年1月10日、米軍より返還、大津市に移管され運動公園などになり現在に至ると、、、

陸軍、射撃場、米軍敷地、、、
そこに「要塞」のような形をした「遊具」、、、

普通にみても遊具として設置したのではないようにみえますし、元の使い方を知ればなおさら再利用感が、、、(サステナブルとも言いますか💦)

いや、ひょっとすると、そこに昔からあった石垣を要塞にしていたとか???

(このエリア、あちこちに謎の石垣があります)

ちなみに、皇子が丘という名称にも謎めいた歴史が、、、

高台にある巨木

いずれにしても、「皇子が丘公園」は、謎がいっぱいな場所であることがわかりました。

そんなわけでこちらの公園は、散歩というより、歴史好きが探検する場所として実に興味深い場所かもしれません。

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