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▶建築レポ #55『宝山寺獅子閣』

洋館巡りを始めてから「和洋折衷建築」や「擬洋風建築」なるものを知りました。

「和洋折衷建築」とは、近代日本において建てられた和風建築と洋風建築の要素を意図的に折衷した建物で、「擬洋風建築」とは、木造日本建築に西洋建築の特徴的意匠や、時には中国風の要素を混合した建物とあります。

今回は「擬洋風建築」の一つである「宝山寺獅子閣(ほうざんじししかく)」を訪れました。

「宝山寺獅子閣」は、奈良県生駒市生駒山の中腹にあります。
1884年(明治17年)に建てられた2階建の寄棟造(よせむねづくり)、浅瓦葺(さんかわらぶき)の客殿。

玄関の上部と南側にはベランダがあり、2階へと続く階段は螺旋状で、手すりをはじめ柱には細かな装飾が施されています。

アーチ型の窓や扉には色ガラスがはめ込まれています。
赤・青・緑の色ガラスを通して外を眺めると、それぞれの窓が四季の景色を演出するんだとか。

そんな素敵な「宝山寺獅子閣」ですが、どこかで見たような雰囲気が...。

そうそう!
京都にある龍谷大キャンパスによく似ていませんか?!

いずれも寺院に関連する建築物というのも共通してますね。

ちなみに「獅子閣」のある「宝山寺」は、鎮守神として大聖歓喜天(聖天)を聖天堂(天堂)に祀っていることから生駒聖天(いこましょうてん)とも呼ばれているようです。

聖天とは、仏教の守護神の「歓喜天」のことで、「宝山寺」の「歓喜天」は、男女合体の像で、男神は魔王、女神は観音で、象頭人身、立って交合しているんだとか...?!

いずれにしましても、こうした美しい建築物が残されていることは有難く、この先もずっと大切に保存されることを祈るばかりです✨


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