苗字がカタカナになっても本当にいいんですか?

アメリカ人の夫と結婚して、姓を変更をしようと区役所に行ったときに言われた言葉。

国際結婚の場合、何もしなければ私の姓は変わらない。夫の姓を名乗りたければ、役所に届けを出さなければならないのだけど、そのとき担当者に、「国際結婚の場合、姓を変えない人も多いんですよ。だって、苗字がカタカナになるんですよ。本当にいいんですか?よく考えてみたほうがいいですよ」と悲しそうな顔で言われ、「え?苗字がカタカナになるってそんなに大変なことなの???」と面食らってしまった。

昔、友人の真紀ちゃんが、「私、左さんとは結婚できないわぁ。だって左真紀、左巻きよ!恥ずかしいわぁ」と言っていたのだが、もし彼女が仮に左さんと結婚することになったとして、婚姻届けを提出するときに、役所の人が「左真紀(左巻き)になっちゃいますけど、本当にいいんですか?」とは言わないだろう。

夫の姓を名乗るのが当たり前、という認識がまだまだ強いこの国で、カタカナを理由に夫の姓を名乗ることを考え直すように説得されるとは!45歳で晴れて結婚できた身としては、姓が変わる=妻になったことを実感できる瞬間でもあるわけだけど、それを拒否されたようでショックだった。結局その日は、担当者の様子にひるんでしまって、届けを出さずに帰ってしまった。

最終的にどうしたかというと、結婚後も親の姓のままである。カタカナになるのがイヤだったわけではなく、免許証や銀行口座やカードや、年とともに増えてしまったもろもろの契約の名義変更が面倒くさかったから。万が一、離婚してしまったときも手間いらず。合理的な理由である。

今となってみれば、夫と違う姓でも特に困ることはないし、むしろ手間がかからずによかったかなと思っている。説得してくれたあの担当者に感謝すべきだろうか?

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