ショウジカナタ

「びぶん」というコンビで活動しています。お笑い芸人です。 芸人になれたら書くお仕事も頂…

ショウジカナタ

「びぶん」というコンビで活動しています。お笑い芸人です。 芸人になれたら書くお仕事も頂きたいという魂胆からはじめました。

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ペットのドジョウ

自分の家は昔からペット禁止だ。 それでもただ一度だけ捨て猫を拾った事がある。当時5歳だった自分は初めてのペットを心底可愛がっていたが、ある日、父がその猫をもう一度捨て直すという無情の犯行が判明。 唐突に訪れた別れに耐えられず三日三晩泣き続けて最終的に父が詫びの仮面ライダーベルトで丸く収められるという形でこの事件は幕を閉じた。それ以降しばらく家にペットはいなかった。 数年後、友達と田植え体験に行った時「ドジョウすくい」が催されていた。 興味本位でやってみると思っている数倍

    • 唇がつりそう

      人が集まっている場所に行くと、唇にぎゅっと力を入れて引き締める癖がある。 引き締めると聞くと、唇を口の中に思いっきり巻き込んで鼻の下が伸びたドヤ顔が思い浮かぶけど、自分の場合は、顔面における唇の主張を程よく薄く見せるような調節をしており、口周りの表情筋を毎日こわばらせながら地下鉄をやりすごす。 格別、自分の唇が厚いというコンプレックスがある訳ではない。鏡の前で顔を無意識にキリッとさせる現象があるが、それが常に出てしまっているのだと思う。 親から聞いた話だと、昔、マーライオン

      • ファッションで1番楽しい瞬間を言います

        それはトレンドとか関係なく自分の好きな価値観で集めた服達で「これ天才的な組み合わせだな」と自分で言ってしまうようなコーデ見つけた瞬間だと思います。 自分はそのコーデを5回ぐらい着ると、なんとも思わなくなってしまうので最初の5回が旬。 雅な気分で街を歩くのが楽しいですね。 ちなみに自分はInstagramでファッションコーデを投稿しています。 華麗なる誘導。インスタみてくださいね。

        • 名前が持っているオーラ

          中居正広 木村拓哉 稲垣吾郎 草彅剛 香取慎吾 名前を並べただけでも字面から華やかなオーラが溢れてくるSMAPはそれぞれが個性的かつ「ニン」に合った見事な名前だと思う。それでいて本名な点もSMAPの凄さ。 よし、ちょっと自分も混ぜてみよう。 中居正広 荘司奏多 稲垣吾郎 草彅剛 香取慎吾 ダメだ、強烈な違和感がSMAPを襲い、オーラを損なってしまった。流石にキムタクの代わりは荷が重すぎた。 「荘司奏多」と「木村拓哉」 主に何が違うのだろう。 顔面は置いといて、名前

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        ペットのドジョウ

          グーニーズのような休日

          いつも入っていた土日のバイトが政府の休業要請によりめっきり無くなってしまった。 インドアな性格も相まってずっと自宅でスマホやテレビだけの生活を送っていると、ふと鏡に映った自分の顔つきが幼くなっている。 それは何も危険に晒されず家と親に守られすぎた人間の顔つきだった。  違和感のあるその顔を気持ち悪く感じて調べてみると、やはり陽の光を浴びないのは良くない様で抑揚のない生活スタイルがそのまま顔に出ていた。 余談だが一人暮らしを始めた友人が異性からモテ始めていた。それも自立して

          グーニーズのような休日

          自力整形

          自分の顔を自宅の鏡で見ると、俳優の綾野剛さんが映っている。 しかし、家以外の場所で鏡を見てみると、神経締めされた鯛のような顔が映っているこの現象は、なんでかな? つまり綾野剛さんが外で鏡を見ると俺が映るのかな?恥ずかしいわ。 仮に自分が美形に生まれたらきっと顔の良さに妥協して、傲慢な性格で今より自分に甘い奴になっているかもしれない。 だから外見も内面も綺麗な人は末恐ろしい。勝てるわけがない。 そんな人と喋っていると常に敗北感を感じてしまい、いつのまにかテンションが低くなって

          宮下草薙さんとインディアンス田渕さんに会った話【素人がM-1に出場した結果...】

          以前書いた通りM-1グランプリ2019で自分が組んでいたコンビ「ビクトリアン」は一回戦を通過することが出来た。 次の舞台は浅草、東京漫才の歴史の深い地だ。 二回戦からはアマチュアが減って、周りのレベルも上がるし、売れっ子芸人も続々と参戦してくる。 自分が出る日の出場者の他には、宮下草薙さんやインディアンスさん、そして存じ上げてなかった頃のラランドさんがいて、ここから勝ち上がるのは至難の技だった。 だがテレビで見てた芸人さんに会えるかもという期待感もあり、未知の舞台が怖くも

          宮下草薙さんとインディアンス田渕さんに会った話【素人がM-1に出場した結果...】

          うなじに怒れる

          この記事を書き始めた5月1日現在、無性に腹が立っている。細かく言うと、うなじのニキビに腹が立っている。 何でうなじなんだよ。他にもっと場所あっただろうが。 バイトでお客さんに「お席こちらへどうぞ」って案内する時、振り返ったらニキビがモロ見えじゃねぇか馬鹿野郎。それだけでこの店、不潔だと思われたらどうすんだタコ。 あと学校に行ったら、自分が前から3番目くらいの席だから、6番目の小南さんぐらいならニキビがバッチリ視界に入っちゃうわアホ。小南さんにだけは見せんな俺死ね。 毎日

          うなじに怒れる

          素人がM-1の一回戦に出場した結果...

          初めてビクトリアンというコンビでM-1にエントリーをしたのは2019年。 この年のM-1は神回と呼ばれており、決勝を見ていた当時はミルクボーイさんの史上最高得点に熱狂し、ぺこぱさんの下克上に震え、優勝の瞬間にはつい自分も感極まり泣いてしまった。 そんな大会に参加出来たことが誇りに思う。 テレビの決勝戦は年末だが一回戦は夏から始まる。 この日を迎えるまで舞台に立った数が、指で数えられるほどだった自分達は必ず2回戦に通過してやるといった野心はなく、持てる力の限りを尽くそうと相方

          素人がM-1の一回戦に出場した結果...

          カタカナ靴に気づかされる

          自分は人目をよく気にする。無論そんなのは他人も同じで、自信を持てるように自分磨きをしていくのだろう。だけど自分は「アイツ何しても無駄なのに頑張っちゃってるよ」と周りから思われる事を恐れ、自分を磨く事から今まで逃げてしまっていた。 そんな状況から逸脱するべく、友人の春樹と靴を買いに行く事になった。おしゃれは足元からだ。 一人で買いに行かないのは自分のセンスが不安でどれが似合っているかを春樹に確認してもらう為だった。 アウトレットパークに到着し、店を回りながら靴を物色していくと

          カタカナ靴に気づかされる

          忘れられない日

          芸人を志したのは高校生からになる。それまでの学生時代は、時々ウケを狙って発言してみたり、笑いが取れたら嬉しかったりで人を笑わせる事自体は好きな少年だった。 そんな学生時代の中で人を笑わせる快感を猛烈に猛烈に感じる出来事が二度あった。 一度目は小学生の頃、図工の授業中に先生が「家から持ってきた布やボタンを使って海の生き物を作ってください」 と生徒達に説明をしていた。 その瞬間、後ろの2人に「じゃあ俺、魚肉ソーセージ作るわ」と一言投げかけた。 海の生き物→魚→魚肉ソーセー

          忘れられない日

          前進していく歯

          先日、歯の矯正が取れた。 8年もの間、装置を付けていたのだがそのうちの5年間は、歯医者へ行くのをサボっていた。 「このままじゃ一生行かないな」と思い、ついに歯の裏側に付いていた最後の装置を取ってもらうため腰を上げたのだった。 口の中の環境が変わり少し違和感があったけど、直に慣れてきた頃、新たな異変に出くわした。 徐々に前歯が出てきている... 怖くなってきた。 8年間はなんだったのか。費用の80万は水の泡だ。 調べてみると矯正を取った直後に歯が後戻りする現象は、よく発生

          前進していく歯

          若者が芸人になりたがるまで(3)最後のハイスクールマンザイ

          あまり長々と語る気もないのでこれで最後にします。 ハイスクールマンザイ2018で負けた自分は、来年必ず優勝するという目標を掲げ、笑道というライブにほぼ1年間ネタをかけ続けました。 ときにはボケツッコミを逆にしたり、あるときは剣道部だった春樹の竹刀で面を取る要領でツッコんだりして、練習中は気まずさがあれどいざ舞台を終えるとお互い達成感があり漫才を心の底から楽しんでいました。 ネタが飛ぶことも経験したし平場で札幌よしもとの皆さんと絡ませてもらったりアマチュア組で仲良くなったり

          若者が芸人になりたがるまで(3)最後のハイスクールマンザイ

          若者が芸人になりたがるまで(2)最初のハイスクールマンザイ

          ハイスクールマンザイという大会を知り親友の春樹と「ビクトリアン」を結成するとすぐにネタを撮影しエントリーしました。動画選考を通過すると準決勝進出となりイオンモールで漫才が披露出来るのです。 数日経ってサイトに結果が掲載されるとなんと予選を通過。本気で手が震えて、自分で撮った二人の写真が掲載され「ビクトリアン」が画面の中にいることが信じられませんでした。 春樹や家族に自慢し、挙句「天才なのかもしれない」と過信してしまう始末。でも何も得意なことがなかった自分が漫才で認められたこ

          若者が芸人になりたがるまで(2)最初のハイスクールマンザイ

          若者が芸人になりたがるまで(1)

          勉強は小3の頃まで問題なく公文にも通っていたので順調に進んでいくと思っていました。たのしいさんすうの図形が現れるまでは... 図形が現れてから途端についていけなくなり「もう勉強向いてねえ」と小学3年の時点で諦めてしまった自分は19歳の進路を決める時に迷う羽目になります。 勉強に対しての努力をした覚えはありません。 スポーツは幼少期から体操教室と水泳を習っており熱心な教育を受けてたのだなと今になって感じています。 その甲斐あって、小2まではリレーの選手にも選ばれたし、健やかな

          若者が芸人になりたがるまで(1)