見出し画像

#48フランソワーズ・アルディから息子へ:こんなに沢山の素晴らしいことが “Tant de belles choses” ①・人生を語るフランス語

stand.fmで紹介した言葉と収録内容の概要です。
音声はこちらからどうぞ。

YouTubeでもお聞きいただけます。

**********************************

"Tant de belles choses".
 
Même s'il me faut lâcher ta main
Sans pouvoir te dire "à demain"
Rien ne défera jamais nos liens
 
Même s'il me faut aller plus loin
Couper les ponts, changer de train
L'amour est plus fort que le chagrin
L'amour qui fait battre nos cœurs
Va sublimer cette douleur
Transformer le plomb en or
Tu as tant de belles choses à vivre encore
 
「こんなに沢山の素晴らしいものが」

「また明日ね」と言うことができないまま
あなたの手を離さなければいけなくても、
どんなことも私たちの絆を打ち砕くことはありません。
 
たとえ、もっと遠くに行かねばならず
後戻りすることができなくても、列車を乗り換えなければならなくても
愛は悲しみより強いのです。
 
私たちの心臓を鼓動させている愛は、この苦しみを昇華させ、
鉛を黄金に変えます。
あなたには、まだ多くの素晴らしい体験すべきことがあるのです。

**********************************

歌手、フランソワーズ・アルディが書いた歌詞です。
2004年、60才の頃に深刻な病気に罹り、乗り越えられるかもわからないことに、ショックを受けていた息子へのメッセージでした。
息子はミュージシャンのトマ・デュトロン、夫はジャック・デュトロン、同じくミュージシャンです。

フランソワーズ・アルディは、「comment te dire adieu 」「message personnel 」などの曲が好きで、以前から知っていたのですが、ちょうどこの病を乗り越えたころだったかと思うのですが、雑誌のインタビュー記事の写真を見て、年齢と経験を重ねたからこそ得られるその美しさがとても印象的で、それ以来、時折動画を観るようになりました。

声や歌も好きですが、彼女の醸し出す雰囲気、物腰、どの年齢でも素敵だと思わせてくれます。そして年を重ねるごとにそれらに深みが加わります。

当時死を意識せざるを得なかったフランソワーズ・アルディと家族。
母親のことが心配で人目を忍んで涙していたトマ。そんな息子を案じて書いたメッセージ。

最初にメロディーが浮かび、その後一気に歌詞を書いたそうです。
歌詞を何回かに分けて紹介したいと思います。
 

「Tant de belles choses 」

「C à Vous」の番組にゲストとして紹介した時に、この曲を書いた時のことも語っています。5分50秒ごろからです。その後、息子のトマ・デュトロンが母親であるフランソワーズ・アルディのことを語っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?