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対面しない時代の「言葉」を考える


今は、きっと時代の転換点なのでしょう。
これまで持ってきた価値観の変換を、強く迫られているのを感じます。
今後、「直接会う」「集まる」という行為は、とても贅沢で特別で、かつ信頼関係が必要なこととなっていくのかもしれません。

仕事場ではすでに、外との打ち合わせはZoomによるテレビ会議が中心になりました。在宅のメンバーとは、Slackなどでやり取りしています。
こうして顔を合わせる機会が減っていくなか、「コミュニケーションのあり方についてもう一度考え直そう」という話題がチーム内で上がりました。
というのは、対面していない状態だと、ちょっとした語調や表情が捉えにくく、「言葉」だけでコミュニケーションを取ることになるからです。それによって、すれ違いや誤解が生じることのないよう、いつも以上に慎重に丁寧になろうという話でした。

私はかつて、ツアー中で遠方にいるバンドにSkypeでインタビューをする機会が何度かあったのですが、確かにやりにくかった記憶があります。見えているけれど何も見えないというか、細かなニュアンスがまったく汲み取れないのです。そこで結局、言葉のやり取りだけが頼りになるのですが、対面と違って聞き取りやすいようにシンプルに話さなければならず、そのせいで乱暴に聞こえたり、妙な「圧」を生んだりしそうなのが不安でした。

今後、どれほど画質や通信状態が向上したとしても、こうした対面との差は、埋めようがない気がしています。
だからこそ、対面しない時代に差しかかった今、言葉を改めて大切にしたい。言葉を取り扱うスキルをもっと磨きたい、と思っています。
そして、言葉を発する勇気も失いたくない。
センシティブな状況下では、何かしら自分の言葉を発信すると叩かれやすいものですが、常に自分の心には誠実であり続けたいと思います。


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