しらかば

美しい日々がたしかにあったことの記録。 クラシカルでナチュラルな装いや喫茶店、旅、本が…

しらかば

美しい日々がたしかにあったことの記録。 クラシカルでナチュラルな装いや喫茶店、旅、本が好きです。 好きなもののことを語ったり、旅行記をつけたり、忘れたくない思い出や感情を綴る日記帳。

最近の記事

『津軽』日記

女生徒トートと、旅に出よう (旅の勢いで書き、下書きに入れたままとなっていました…) 私には、ふるさとがない。 長野はふるさと…とは言えますが、生まれてすぐあちこちに行ったので、長野をふるさとと言い切ることに、どこか抵抗があります。白い杏の花や千曲川の鮎、冬のスキーの授業のことを語る父を前にすると、わたしはふるさと力が弱いことを痛感せざるを得ません。 私には、ふるさとがない…ふるさとの味を知らない…同郷の人を応援しようという気持ちがない… これは、由々しき事態で、アイ

    • カムパネルラを喪ったことについて

      死者と共に生きていく。 亡くなった人の記憶が誰かの心の中にある限り、その人が完全に消えてしまうことはない。 自分自身のために、そして、母のために、彼女が好きだったグレン・グールドを聴きながら、この文章を記します。 先日、祖母と母が住宅火災で突然天に召されました。 母とは、亡くなる前々日に一緒に美術館に行き、前日の夜までLINEをしていました。また一緒に美術館に行こう、きれいな絵を見たくなった、が母からの最後のLINEでした。 (祖母の死については、まだ心の整理がついておら

      • 瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 男木島巡り(最終日)

        瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 男木島巡りの記事です。 他の島の記事はこちら。 いざ、男木島へ クレメントインのベッドの上で一日が始まります。 8:00高松発→8:20女木島発→8:40男木島着のフェリーに乗ろうと思っていましたが、旅の疲れが出ていたため、1本遅らせて、10:00発のフェリーに乗ることにしました。 大きな荷物はクレメントインに預け、9:30に女木島、男木島のフェリー乗り場に到着。まずは検温&リストバンドget! チケット売り場に長い列が出来ていましたが、

        • 瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 犬島・直島巡り(3日目)

          このブログは、犬島・直島巡りの記事です。 他の島の記事は、以下をご参照ください。 朝の直島 宮浦港散歩 MY LODGE naoshimaのふかふかのベッドの上で気持ちよく目覚め、朝食前に宮浦港周辺をお散歩しました。 《赤かぼちゃ》を堪能しました。朝7時頃は、ほとんど人がおらず、ゆっくり鑑賞出来て良かったです。 犬島へ MY LODGE naoshimaに戻り、8時ごろから朝食を食べ、荷物を預かっていただき、チェックアウト。 9時頃に、宮浦港の高速艇のチケット売り場

        『津軽』日記

          瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 豊島・直島巡り(2日目)

          この記事は、豊島・直島巡りの記録です。 他の島の記事は、こちらをご参照ください。 土庄港から豊島へ オーキドホテルのベッドの上で1日がスタート。 チェックアウト後に、まずは事前に購入していた「フェリー6航路限定3日間乗り放題乗船券」の前売り券を、乗船券の現物と引き換え。引き換えた日から3日間、6航路のフェリー乗り放題という大変便利な乗船券です(1冊2600円)。 乗り放題の対象航路は、以下6航路。 ・高松⇔直島(宮浦)(四国汽船) ・宇野⇔直島(宮浦)(四国汽船) ・宇野

          瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 豊島・直島巡り(2日目)

          瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 小豆島巡り(1日目)

          瀬戸内国際芸術祭2022の春会期に行ってきました。 私は自転車に乗れないので、島に到着後はレンタカーと徒歩で観光していました。 今後芸術祭に参加予定の方の参考となるように、行程や食事処、感想などを詳しく残します。 まずは、旅の全体像をご紹介します。 前日:仕事が終わってから高松空港に移動し、ホテルクレメントに宿泊 1日目(水曜日):小豆島を観光し、オーキドホテルに宿泊 2日目(木曜日):豊島・直島を観光し、マイロッジに宿泊 3日目(金曜日):犬島・直島を観光し、ホテルクレメ

          瀬戸内国際芸術祭2022 春会期 小豆島巡り(1日目)

          木曽路にて

          とあるお願い事が無事叶い、諏訪大社に御礼参りをするために、1泊2日で諏訪~塩尻に旅行に行った。 旅行に行くと、いつも以上に目に映るものに意味を見出だせて、世界がより鮮やかになる。自分が身を置いているコミュニティの価値観が全てではない、とひしひしと感じる。 旅行で得た様々な感情や学びを、忘れないうちに書き留めておきたい(が…この日記は、旅行の数週間後に書いたものである…。反省) 4/2(土)、スタート地点は、諏訪湖のしんゆ温泉。9:00過ぎにしんゆを出て、10:30頃に奈良井

          木曽路にて

          天国の入り口には菜の花畑がある

          空気が重くなり、少しずつ街でベージュ色を見かけるようになり、季節感なき我が日常にも春が忍び込んできた。もうすぐ桜が咲き、いつものごとく「ああ、春が来てしまった」と思うのだろう。 春というものは、私にとっては生クリームやバニラアイスのようなものである(註:私は生クリームとアイスクリームを食べたあと、高確率で体調が悪くなる)。遠くから眺める分には良いのだが、春の中に入っていくと、どうも重すぎて、馴染まない。春の街を歩くと、自分が砂糖漬けにされているような気持ちになる。乳白色や菫

          天国の入り口には菜の花畑がある

          天国を作るために、ブログを始めることにする

          自分の頭の中に天国を作るために、私はこのブログを始める。 むかし、神父様から、天国も地獄も頭の中にあると教えていただいた。 「死ぬ瞬間が幸せなら、その人は天国にいくことができる。死ぬ瞬間が不幸ならば、その人は地獄にいくことになる。死ぬ瞬間の意識によって、天国にいけるか、地獄にいけるかが変わる。」 私にとって最も納得できる死後の世界に関する説明だった。 それから何年も経ち、私は激務といわれる業界に所属する社会人となった。周囲の人々のおかげで充実しているものの、学生時代に比べ

          天国を作るために、ブログを始めることにする